CHANGEMAKER #10 スリール株式会社 代表取締役社長 堀江敦子

堀江敦子

CHANGEMAKER #10

起業した会社の存在意義がなくなってほしい。
それが、仕事と子育ての両立が当たり前になることだから。

スリール株式会社 代表取締役社長

堀江敦子

HORIE atsuko

2015. 12 .22 公開

interview : KATASE kyoko 
photo : KIM yongduck

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30歳前後の未婚女性の97%が、仕事と子育ての両立を「大変そう」と感じている。その原因はいくつもありそうだが、堀江敦子さんは「子育てのリアルを実感する機会がなかったからでは」と考えている。そこで、社会人になる前の大学生が、子育て家庭に赴き、子どもと接するだけでなく、その親から仕事についても学ぶ チャンスを与える事業を、会社として実施している。

大学生の時に子育ての大変さを知った

── 堀江さんは2010年に、子育てをしている家庭へインターンとして大学生に行ってもらう取り組みを始めました。現状を教えてください。

大学生にアンケートを採ると、専業主婦志望が「60%」もいます。ただ、その理由を尋ねてみると、「働く事が辛そう」「子育てが大変そう」「働くと子どもがかわいそう」という、漠然としたネガティブイメージを持っています。
インターン前後のアンケートで「制度がない中でも、自分次第で仕事と子育てを両立する自信があるか」という質問に対して、インターン前に「はい」と答える人はわずか13%。しかしながら、子育てのインターン体験の後、その数字は60%にまで上がります。

2010年に創業したスリールは、子育て家庭に大学生を紹介し、子育てのサポートをする一方で、大学生に将来の働き方を考えてもらうことを主な事業にしています。2015年11月には創業5周年を迎えることができました。そのときにつくったのがこの「Wish List」です。

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創業5周年を機に、これから会社でやっていきたいことを書き出した。普段はこれをオフィスに飾っている

スタッフと一緒に、これから5年でどうなっていきたいか、どういうことをできるようになるかを葉っぱの形に切り取った紙に書き出しました。5年かけて根を張ってきた今、ようやく芽を出すタイミングだと思っています。今、社員は4名で、サポートスタッフも含めると10名くらいの組織になっています。

── なぜ今のような取り組みを始めようと思ったのですか。

もともと私は、子どもが大好きだったんです。私は3人姉妹の末っ子なのですが、小学生の頃から、同じマンションに住んでいるご家庭の赤ちゃんと遊んだり、中学生になると保育園でボランティアをしたりしていました。大学生になってサポートスタッフに選んだのは、もろんベビーシッター。それくらい子どもが大好きで、これまで、200人以上の子どもと、共働き家庭に関わってきました。

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そのうちのひとりに、ある女性起業家のお子さんがいます。その方はまだ起業して1年目で、お子さんもまだ生後1ヶ月と小さかったので、週に3回、1回あたり4時間の約束で、仕事先に同行して赤ちゃんと遊びつつ、仕事の手伝いもしていました。私が大学4年生の時です。

そのとき初めて「子育てって大変なんだな」と思いました。それまで私にとって子どもは可愛いだけの存在だったのですが、週に12時間一緒にいると、感じるのはそれだけではありません。ましてや、世の中のお母さんたちはどれだけ大変なんだろうと思うようになりました。

この経験は「女性と仕事」について、考えさせられるきっかけにもなりました。それまでは、仕事は続けていきたいと思いつつも、では実際に子育てと両立するにはどうしたらいいんだろうとモヤモヤしていたのですが、子育てをしながら、独立して働くその女性の姿を目の当たりにしたことで「こういう生き方もあるんだな」と気がつけたのです。

「このままでは社会は変わらない」。25歳で起業を決めた

── 大学卒業後は、大手IT企業に入社しますね。

今も、とても大好きな会社です。ただ、とても忙しい会社でもあり、長時間労働は当たり前のような雰囲気でした。その中でも私は、ワーキングマザーの方を見つけては、お子さんの話を聞きたくて一緒にランチに行ったりしていたのですが、入社2年目にとても衝撃をうけたことがあります。

あるワーキングマザーの先輩の身の上に起きた出来事でした。もともとその女性社員は、営業成績でトップを取るような優秀な人でしたが、出産と育児休暇を経て復帰した後は、時短で働くようになっていました。すると評価がかなり下がってしまい、その理由を上司に聞いてみたところ「17時に帰っている以上は仕方ない」と言われてしまったのだそうです。

子育てをすることで、仕事の第一線にいることを諦める。それは、私が思い描いていた仕事と子育ての両立の姿ではありませんでした。そして、こんなに優秀な先輩ですら、自分らしく働きながら愛情を注いで子育てしようとすると壁にぶつかるのであれば、私が両立するのは無理だとも思いました。

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子育てをしていても、働きたいように働ける環境をつくろう。そう思った私は、同期入社の友人たちに「一緒に会社を働きやすくしよう。たとえば託児所を社内に作るとか」と声をかけました。

するとみんな「いいね」と言ってくれます。でも二言目には「私にはできないけど、頑張って」

仕事に忙しく、私自身もそうですが同期にはまだ子どもがいませんから、今思うと、その反応は当たり前だったかもしれません。

ただそのときの私は、同期がそういう反応を示したことに驚愕しました。「だから世の中が変わらないのだ」と思ったのです。今、子育て中の方は、声を聞いてもらえない、これからの若手は当事者意識がない。また若手も3年後には子育て世代になり、声を聞いてもらえなくなる。この悪循環が、会社も社会も変わらない原因だと感じるようになりました。

そのとき、若手に当事者意識を持ってもらうための方法として気づいたのが、自分の育児体験だったのです。
自分の課題観と、好きで実施してきた経験が繋がった瞬間でした。
将来に悩む大学生が、仕事と子育ての両立について学び、それが共働き家庭を支えることにもなる。
少しずつこの形を実現して、意識を変えていけば、社会が変わるかもしれない。そう思って起業したのが、25歳の時でした。

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CLÉ DE CARTIER ─ SIMPLE IS AN ART ─

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カルティエの4つめとなる定番コレクション

CLÉ DE CARTIER写真

左)クレ ドゥ カルティエ ウォッチ WG (アリゲータストラップ) 40mm ¥2,484,000
右)クレ ドゥ カルティエ ウォッチ WG (アリゲータストラップ) 31mm ¥3,380,400

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カルティエの4つめとなる定番コレクション

カルティエは、いつの時代も創造性に富んだ、革新的なタイムピースを生み出してきた。20世紀初頭、ブラジル人飛行家アルベルト・サントス=デュモンのために製作されたモデルをオリジンとするスクエアケースのサントス。1917年、戦車からのインスピレーションで誕生したレクタンギュラーケースのタンク。2007年、風船のような軽やかなラウンドケースの新機軸を打ち出したバロン ブルー ドゥ カルティエ。

いずれも登場した当時は、パイオニア精神にあふれる斬新さで人々の驚きを誘ったものだが、デザインに潜む普遍性によって、時代をリードしながら、メゾンを象徴するアイコンというべきポジションを獲得していった。

「CLÉ DE CARTIER」は、こうしたタイムピースに列せられる、4番目のアイコニックなコレクションである。特定の型にはまらない、かつてないフォルムを模索すると同時に、シンプルさ、普遍性、本質的な美、そしてカルティエらしさとは何か、が追求された。その結果が、「CLÉ DE CARTIER」に結実している。そしてまた、男性と女性に向けてのモデル展開があるのも魅力の一つであろう。

CLÉ DE CARTIER クレ ドゥ カルティエ

─ Cartier - カルティエ オフィシャルサイト ─