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AIGグループが描く保険の目指すべき姿とは

万が一の事態が起こる前に── 「リスク予防サポート」で日本の保険の常識を変える

リスクへの理解を深め、積極的に立ち向かうサービスを提供していく
				AIGジャパン・ホールディングス株式会社
代表取締役社長 兼 CEO
ロバート L. ノディン氏

世界有数の規模を誇る保険グループ・AIGにおいて、日本事業を統括しているAIGジャパン・ホールディングス。時代に先駆けた商品、サービスに定評のある同社が、2016年8月、新事業戦略コンセプト「ACTIVE CARE」を発表した。「日本の保険の常識を変え、新たな価値提供を目指す」と語るロバート L. ノディン代表取締役社長 兼 CEOにその狙い、サービス展開について聞いた。

――2016年8月、大阪の新オフィス開所に併せ、新事業戦略コンセプト「ACTIVE CARE」を発表しました。その誕生の経緯を教えてください。

AIGの新しい戦略を策定する上で、全国の約6000名に及ぶ一般生活者・事業者に対し、さまざまな調査を実施してきました。その中で保険のイメージとして多く挙がってきたのが「複雑で分かりにくい」「万が一のことが起こるまで、その価値を実感しにくい」という不満の声でした。つまり、リスクに備え、安心を提供するはずの保険が、逆にお客様の不信感、ストレスの材料となっている。これは、長年、日本の保険業界が抱えてきた大きな課題といってもいいでしょう。

当社は、日本で戦後初の外資系損害保険会社としてAIUが誕生して以来、時代に先駆けた商品、サービスの提供にこだわり続けてきました。2011年には日本で100年近い歴史を誇る富士火災グループを迎え、さらなるシナジー効果を高めていく上で、今こそ日本の保険の常識を変え得る新たな価値提供に取り組むべきではないか。そう考えたのが、今回の新事業戦略の基点となりました。

事故発生のリスクを最小化

――具体的なコンセプトについてお聞かせください。

大きく3つの柱があります。1つ目が「Intuitive」。直観的なという意味で、お客様の目線に立ち、シンプル、かつ分かりやすさを追求する。2つ目が「Preventive(予防)」。万が一の備えだけでなく、事故や損害を未然に防ぐサポートを提供する。そして、3つ目が「Innovative(革新性)」。世界規模の保険グループとして幅広く事業を展開する中で蓄積してきた、最先端のテクノロジーおよび日本市場への洞察を最大限に生かす。つまり、万が一に備えた補償だけでなく、事故が起こるリスクを最小化する先進的な予防サービスを、目に見える形で提供し、保険をより身近なものへと変えていく。これが主な狙いです。

自動車事故はどんな状況下で起こりやすいのか。飲食店で起こり得る事故の主な要因は何か。従来、こうした将来のリスクや不確実性を数値化したデータは、主に保険料を算出する数理的分野で活用されてきました。しかし、リスク情報を事後に活用するだけでなく、事前に見える化し、お客様にご提供すればどうなるでしょう? 日常に潜むリスクの所在が明らかとなり、最適な予防、対応策で備えることが可能となります。

当グループでは、すでに世界各国で法人向けサービスとして「リスクコンサルティング」を広く展開し、多くのクライアントにご好評をいただいています。今回の新事業戦略コンセプトのもと、日本国内においてもコンサルティング型のソリューション提供により、法人サービスのさらなる充実と強化を図るとともに、昨年から、より幅広く個人や中小企業のお客様を対象とする新たなパイロット版サービスを試験導入し、リリースに向けて準備を進めています。

「ACTIVE NAVI」イメージ 地図上にその人の位置と状況、連絡方法が表示される。

開発中のサービス「ACTIVE NAVI」では、天災などのリスクに備えるための情報をタイムリーに提供。メールや代理店の訪問など、情報配信の選択肢も幅広くラインナップ。
※画面はイメージです。

天災リスクの情報を提供

――開発中の新サービスはどのような内容になる予定ですか。

サービス名称は「ACTIVE NAVI」。先ほども挙げた事故、事件、病気などに関する当グループ独自のデータと、第三者機関による気象や交通などのデータを組み合わせ、個々のお客様向けにカスタマイズしたリスク情報とソリューションをご提供するものです。

例えば、近年、ゲリラ豪雨や台風による水没、土砂崩れなど、車の水害事故が多発しています。こうした事故を未然に防ぐべく、「ACTIVE NAVI」では、お客様の居住地などの個人データ、土地の高度などのエリア性、気象情報を組み合わせ、避難法の選択肢やより安全な駐車場の情報などをお客様にタイムリーにご提供する。そのほか、雪害の多いエリアにおいては、降雪情報および屋根の崩落事故を防ぐソリューション提供など、さまざまなサービス展開を企画しています。

情報配信の方法についても、メール、郵送、代理店の担当者による直接訪問のほか、アプリなどのスマートフォン連携も強化。お客様のニーズに合わせ、より直観的にストレスなくアクセスできる選択肢の充実を検討しています。

――最後に御社の将来的展望についてお聞かせください。

世界規模で頻発する経済・金融危機、多発する自然災害、テロなどの地政学リスクの高まりを見ても、個人、法人問わず、リスクマネジメントへの取り組みが急務の課題となっています。

保険会社としても、保険商品を提供するだけでなく、リスク情報を積極的(ACTIVE)に開示していく。そして、お客様にもリスクに対して積極的(ACTIVE)に対処し、ご自身の判断でアクションを起こしていただく。そのための啓蒙活動に取り組んでいくことも我々のミッションと捉えています。

こうして一層の安心とリスクに立ち向かうサービスをお届けしていくことで、従来の保険に対する不満、不信感を刷新し、生涯のパートナーとして選んでいただくことが当社の目指すゴールです。ぜひ我々の今後の新たな展開にご期待ください。

AIGジャパン・ホールディングス株式会社

〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-3-20 神谷町MTビル
URL. www.aig.co.jp/activecare/