不動産投資の新潮流

クラウドファンディングがもたらした革命低リスクの不動産ファンドで年利7%を狙う

マイナス金利導入の投資家受難な時代、リートよりも高いリターンを狙える「不動産ファンド(=私募ファンド)」。これまでプロの投資家を対象としていたが、クラウドファンディングの仕組みにより、個人でも少額から投資することが可能になった。このほど『ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資』(幻冬舎メディアコンサルティング)を上梓したLCパートナーズ代表取締役社長の小山努氏に、不動産ファンドの仕組みや魅力について聞いた。


小山努氏

LCパートナーズ代表取締役/最高投資責任者(CIO)、ロジコム取締役、LCレンディング取締役。UniversityCollegeLondon(ロンドン大学)卒業、建築経済・経営学修士(MSc)取得。一級建築士。不動産投資に10年以上携わった後、大手シンクタンクにて不動産投資分野における調査分析のコンサルティング業務を経験。その後、独立系不動産アセットマネジメント会社の最大手であったダヴィンチ・アドバイザーズにおいて、私募ファンドやリートの新規上場、また不動産関係企業投資などで中心的な役割を果たした。2009年にLCパートナーズを立上げ代表取締役兼最高投資責任者(CIO)に就任。

クラウドファンディングをご存じだろうか。インターネットを通じて不特定の人(Crowd)から資金を調達する新しい手法のことで、主に個人や中小企業に活用されている。日本ではこれまでに累計380億円以上の資金が調達されているとの試算もあり、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせたフィンテックの先行例といえる。

「この仕組みにより、これまで投資のプロである機関投資家やヘッジファンドを対象としてきた『不動産ファンド(=私募ファンド)』に、個人でも少額から投資できるようになりました。クラウドファンディングが“不動産ファンド投資の大衆化”を実現し、不動産投資に革命をもたらしたのです」――。こう語るのはLCパートナーズ代表取締役の小山努氏だ。LCパートナーズは、東証ジャスダック上場企業であるロジコムの100%子会社として設立されたアセットマネジメント会社。不動産ファンド「LCリテールファンド」の運用を行っている。

プロ向けの投資商品と聞くと、仕組みが複雑でリスクが高いイメージを持つ人がいるかもしれないが、不動産ファンドはむしろ投資の初心者でもローリスクで利益を狙える商品設計を特徴としている。「『LCリテールファンド』が主な投資対象とするのは、信用力が高いテナントが入居し、安定的な賃料収入が期待できる商業施設です。当社が安全かつ優良な不動産を選別し、ファンドを組成・運用します。物件の管理はプロパティマネジメントのプロフェッショナルであるロジコムが行い、クラウドファンディングの運営を担当するLCレンディングが投資家の皆さまとファンドをつなぎます」(小山氏)

J-REITより低リスクで高いリターンを実現できる理由

個人が比較的手軽にできる不動産投資の手段としてJ-REITがあるが、市場に上場されているため、日々の価格変動に留意しなくてはならない。一方、不動産ファンドは非上場の商品であり、市場変動リスクが存在しない。毎日の値動きに一喜一憂する必要がなく、安心して資産運用が行えることは、特に投資の初心者にとって大きなメリットだ。

しかも、不動産ファンドの多くはJ-REITより利回りが高くなっている。J-REITの利回りが現在3~4%なのに対し、不動産ファンドの運用利回りはおおむね6~7%の水準であり、中には10%を超えているものもある。上場と非上場の違いがあるとはいえ、一見すると似たような仕組みの不動産ファンドとJ-REITのパフォーマンスにここまで差が出るのはなぜだろうか。ひとつの要因として、J-REIT市場が全体として割高になっている点を小山氏は指摘する。

「2001年に誕生したJ-REITは、この15年間で目覚ましい成長を遂げました。プレーヤーが増えて競争が激しくなる一方で、J-REITは資産の規模が大きくなればなるほど効率性が求められ、手間のかかる案件を手がけにくくなります。結果としてJ-REITの投資先となる物件は限られ、ある程度高値でも買わざるを得ない状況なのです。いまは低金利に支えられて一定のリターンを得られていますが、将来金利が上がった時にパフォーマンスをどこまで維持できるのか疑問を感じます。 一方、『LCリテールファンド』ではそうした競合を回避します。不動産の価格は単純明快です。皆が買いたい物件は高く、ファンドで取り扱いにくい物件は安い。当社が勝負するのは後者です。これまで証券化されていない物件の中にも、手間を惜しまなければ魅力的な投資対象になりうる案件がたくさんあります。権利関係が複雑な案件にも積極的に取り組み、汗をかいて未開拓の物件を掘り起こすことで、高い利回りを実現しています」(小山氏)

具体的には、資産規模が数億円~30億円程度と比較的少額の商業施設に狙いを定める。大型ショッピングセンターと比べて物件取得競争が過熱しておらず、価格の面で投資妙味があるという。「高齢化の進展により、自動車の利用者は減少傾向にあります。特に地方や郊外では徒歩圏内の店で日々の買い物を済ませる消費スタイルが主流になってきました。地域密着型の食品スーパーは、そうした住宅地に近接した商業施設への出店ニーズを非常に強く持っています」と小山氏は明かす。地方は縮小しているため投資リスクが高いと一概に考えられがちだが、すべての都市で人口が減っているわけではない。細かく調べれば、多くの投資機会が眠っているというわけだ。

地方の復興や振興にも貢献できる不動産ファンド

マイナス金利の導入によって銀行が融資に積極的になり、不動産投資に追い風が吹いている。そうした環境下では、アセットマネージャーが優良な不動産を発掘できることが何より重要と小山氏はいう。「当社は不動産ファンドの黎明期からこのビジネスに携わり、私自身、物件の取得から管理、投資家の開拓、融資を受ける金融機関との交渉、物件の売却まであらゆる実務を経験してきました。成功も失敗も経験値として積み重ねてきた総合力に一日の長があると自負しています」と小山氏は胸を張る。

そうしたアセットマネジメント会社としての強みを発揮できたひとつの例が「東北早期復興ファンド」だ。東日本大震災で被害を受けた地域の一刻も早い復興をかなえるため、ファンドを通じて集めた資金をもとに、宮城県の3カ所に復興従事者向けのホテルをオープン。合わせて約1,500室を供給した。

「地元の地域金融機関が単独で実行するには困難な大型プロジェクトを、他地域の金融機関とのシンジケートローン(協調融資)とファンド化により実現しました。ただでさえ足りていない人手をできる限り抑えるためにあらかじめ工場で部品をつくったり、安く泊まれるように一部既存施設を使用することでコストを抑えたり、随所に工夫を凝らしました。関係者間の調整を含め、アセットマネジメント会社としての総合力が試された案件といえます」(小山氏)

日本人の中には「不動産ファンド=ハゲタカ」というネガティブなイメージを持っている人が少なくないが、地方の復興や振興にも貢献できるのが不動産ファンドの魅力だ。「ファンドは使い方次第で、ハゲタカにもなれば社会貢献の手段にもなります。これから先、さまざまな会社を通じてクラウドファンディングを活用した不動産ファンドが提供されるでしょう。当社はそうした関係各社と切磋琢磨し、安全かつ良質な商品を提供し続けることで不動産ファンドのすそ野を広げていきたい」と小山氏は力を込める。 不動産ファンドへの投資は、基本的に全ての作業をインターネット上で行える仕組みになっている。リスクを抑えて年利7%を狙える不動産ファンドを始めたい人は、LCレンディングのホームページで詳細を確認してほしい。

ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資  小山努著

ローリスクで年利7% 1万円から始める不動産ファンド投資  小山努著

J-REITよりも高利回り!投資信託よりもローリスク!初心者でも手堅く利益を得られる「不動産ファンド」とは?

投資で資産を増やさなければ、将来の見通しが立たない―― 一般のサラリーマンの間でも、企業や社会保障に頼らずに資産をつくるしかないと、「貯蓄から投資へ」向かう傾向が強まっています。本書では、1万円という少額から投資可能で、初心者でもリスクをとらずに利益を得られる理想先な投資先と言える、「不動産ファンド」の仕組みと、不動産ファンド投資を成功させるノウハウを紹介しています。利回りも預貯金や投資信託とは比較にならないほど高くなり、年利7%を安定的に得ることも不可能ではありません。不動産投資には大きな元手が必要―― そう思っている人は少なくありません。小額から始められるJ-REITに目を向けると、市場の価格変動の影響を受けることがあり、リスクがついて回ります。これまで25年以上不動産業に従事し、私募の不動産ファンドやJ-REITの新規上場において中心的役割を担ってきた著者が、不動産ファンド投資を徹底的に解説します。

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