Vol.01 Digital Innovation

金融の世界を変える!
最先端でサービスを開発するキーパーソンの素顔

金融イノベーションの最前線でこれまでになかった便利や安心をつくりだしているトップランナーをフリーアナウンサーの唐橋ユミさんが直撃!

自由で創造的な働き方やオフの日の過ごし方にも迫ります!

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唐橋さんが訪ねたのは、複数の企業の共同作業オフィス、「FINOLAB(以下、フィノラボ)」。スタートアップ企業のほか、先進的な取り組みを進める大手企業が入居し、FinTechの発信地として存在感を示す場所です。 FinTechとは金融とテクノロジーの融合を示す言葉。近年、ビジネスシーンだけでなく、私たちの生活にも身近なサービスとして話題になっています。お話を伺うのは、みずほ銀行の大久保光伸さん。みずほフィナンシャルグループに所属し、主に銀行業務を担う大久保さんは、金融の今とこれからをどのように捉えているのでしょう?

大久保光伸さん

みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部 シニアデジタルストラテジスト兼
(株)Blue Lab CTO(Chief Technology Officer)。約17年間、金融機関システムの企画・開発業務に携わり、前職のネット銀行では日本初となるパブリッククラウドの導入をリード。昨年、みずほフィナンシャルグループに入社し、現職。一般社団法人金融革新同友会FINOVATORS CTO、FinTech協会のアドバイザリーボードメンバー。

唐橋ユミさん

福島県喜多方市出身。実家は酒蔵を経営。高橋圭三氏主宰の圭三塾で学び、テレビユー福島に契約社員として入社。朝の情報番組や夕方のニュースを担当する。三桂に所属し、在京キー局の番組に出演している。現在、TBS「サンデーモーニング」にレギュラー出演中。

さまざまな人材が集う、自由で開放的な空間

唐橋 銀行というとカッチリ堅いイメージがありましたが、こんなにオープンな空間でお仕事をされていることにまず驚きました。

大久保 いろいろなスタイルで働いている人がいて刺激的です。スタートアップ企業の皆さんとランチをしながら情報共有したり、問題が見つかれば即座に修正したりと、スピード感をもって仕事をできるのは、ここ、フィノラボならではの利点ですね。みずほ銀行と共同で行うイベントもあり、組織や業界の垣根を越えて新しいビジネスを創り出し、育てる場となっています。

1958年から「大手町のシンボル」として親しまれた大手町ビルを大胆にリノベーション。
大手町駅に直結する交通アクセスに加え、会議室、ラウンジ、受付、キッチン等共用ファシリティな
ど全てインクルードされたサービスオフィス、「FINOLAB」が誕生しました

唐橋 大手町という場所も魅力ですね。

大久保 そうなんです。大手町をアジアトップの金融センターとして機能させたい。これは、金融業界、そして国が一丸となって取り組む大きなテーマであり、私自身にとっても必ず達成したいミッションです。目標は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック! やはりオリンピック・パラリンピックがもたらす経済効果は非常に大きい。日本がアジアのトップになる最大のチャンスだと思っています。

新しい金融サービスの実現で
生活の利便性が高まる

唐橋 そうした流れのなかで、FinTechが注目をあびているんですね。今、金融業界において求められているデジタル化とはどのようなものなのでしょう?

大久保 これまで人の能力を補うためにつくってきたシステムを、AIやビッグデータ、クラウドなどのテクノロジーを最大限に活かして再構築し全体最適することですね。自動化できる部分を増やし、お客さまの利便性を高めていきます。

唐橋 FinTechと同時に、銀行APIという言葉も耳にしますが、難しそうなイメージが……。

大久保 APIとは、Application Programming Interfaceの略語。ソフトウェアの一部を、外部からも利用できるように提供することを指す言葉です。なかでも銀行のシステムを外部の企業が安全に使えるようにする仕組みを、銀行APIと呼んでいます。

唐橋 企業が銀行のシステムを使えるようになると、どんなメリットがあるんでしょう?

大久保 例えば、みずほ銀行の公式LINEアカウントと「友だち」になると、スタンプを送信するだけで、口座残高や明細を確認できるサービスがあります。みずほ銀行とLINEが連携して、ATMや窓口に行かなくても口座情報を取得できるようにしたものです。

唐橋 便利ですね! そのシステムを支えているのが、銀行APIなんですね。

大久保 その通りです。今はまだ残高照会など一部の機能しか提供できていませんが、いずれは銀行に行かなくても手軽に口座開設までできるようにしたいと考えています。ほかにも、銀行が持つデータとテクノロジーを掛け合わせることで、新しいアイデアが続々と形になりつつあります。クレジットカードや会員カードをつくる際の本人確認なども、毎回、書類をそろえて手続きをするのは煩わしいですよね。そうした手続きも、銀行に指紋登録をしておけばピッと指をかざすだけで完了するようになるでしょう。強固なセキュリティを備えた銀行のシステムがあるからこそ、安心かつ便利なサービスを生み出せる。メガバンクであるみずほ銀行が、FinTechに力を入れる大きな理由です。

唐橋 なるほど! 銀行の強みである顧客保護の技術とノウハウを活かして、サービスを開発されているわけですね。すでに実現化されているものも多いそうですね。

大久保 私が在籍するデジタルイノベーション部が関わっている案件だけでも32件のサービスが発表、運用されています。金融デジタルの分野では、かなり多いリリース数なんですよ。多種多様な人材が集まる場で協業しながら進めていることもあって、サービス実用化までのスピードはかなり速いです。これからますます身近になっていくはずです。

唐橋 「金融業界は規制が多くて新しいことは始めにくいのでは?」「あちこちに根回ししないと物事が進まなそう」なんてイメージがありましたが、まったく違いますね! 柔軟な働き方ができる環境が整っているし、メガバンクとスタートアップのパワーが集結して私たちの暮らしを変えるような新しいサービスが生まれている。協業による化学反応、未来への挑戦にワクワクします! これって、本当に先進的な働き方ですよね。