デジタルトランスフォーメーションが進み、デジタルビジネスの重要性、クラウドへのシフトなどが話題となっている中で、ITインフラを効果的かつ効率的に整備していくことが非常に重要となっている。9,500社を超す顧客を持つ世界シェアNo1のグローバルデータセンター事業者の日本法人であるエクイニクス・ジャパンは、ビジネスモデルの分散化が進み、より多くの企業やサービスプロバイダーが互いにリアルタイムにつながることが重要となる中で、データセンターにおける“インターコネクション(相互接続)”がデジタルビジネスへの移行を成功させると説く。

エクイニクスは、22か国44都市に180か所以上のデータセンターを持つ事業者で、日本国内にも11か所のデータセンターを運営している。2015年に、国内最大規模のデータセンター事業者であったビットアイルと統合し、エクイニクス・ジャパンとして合併しており、大きな成長を続けている。

一般的に、データセンターは、データセンター専業、通信事業者系、SI系の3つに大別されるが、エクイニクスはデータセンター専業で事業を続けてきた。たとえば、通信事業者系やSI系のデータセンターは、特定の通信やシステムを利用することが前提となっていて自由度が低い反面、ネットワークや運用をワンストップで1つの事業者に任せられるというメリットがある。一方で、データセンター専業の場合は、ニュートラリティ(中立性)があり、ネットワークやソリューションが多様化して進化している中で、1つのメーカーや通信事業者に縛られることなく、目的やコストに合わせて自社に適したものを自由に選べることが大きなメリットになるという。

エクイニクスは、“グローバルでの展開”、“インターコネクション”、“デジタルエコノミーの中でのエコシステム”、“豊富な実績”を大きな強みとしてきた。全世界180か所以上のデータセンターというグローバルなインフラを提供することで、たとえば国内と同じようなサービスを素早く海外展開することができる。多くのデータセンターを持つことで経験とノウハウを蓄積し、さまざまな企業の要望に応えられるグローバルな対応力やサポート力が強みとなっているのだ。では、“インターコネクション”と“デジタルエコノミーの中でのエコシステム”は、どのような意味を持っているのだろうか。

インターコネクション(相互接続)とは、ユーザー企業がサービスプロバイダー、クラウドなどと直接接続するだけでなく、企業同士でも直接接続しあうことで、効率よく連携できるようにすることを指す。マルチクラウドの時代となる中で、クラウド間を効率的に接続したり、サービス同士を接続させることでスピーディなビジネスコミュニケーションを実現させるのがインターコネクションであるとし、すべての人、拠点、クラウド、データがつながりあうことでデジタルビジネスの中でエコシステムを確立することが可能となる。また、インターネットを回避することでサイバーセキュリティのリスクを削減できることも重要だ。

インターコネクションは、たとえばGoogleなどのインターネットビジネスを行う企業やサービスプロバイダーにとって非常に重要であった。サービスプロバイダーやパートナーとシームレスに接続することで、サービスを向上させることができたり、新サービスを迅速に展開することができるからだ。そして、インターコネクションを使ったデジタルエコノミーは、一部の業種だけでなく、あらゆる業種で有効であり、すでに、その重要性に気づき始めている企業が増えてきているのだという。業態や企業によって形は異なるが、デジタルトランスフォーメーションが進む今、他社やパートナーと“つながって”連携することで、新たなビジネスが生まれる可能性は高くなる。

また、たとえば、クラウドへシフトしていく中で、グループ内の各子会社がバラバラに異なるクラウドサービスを使っていたり、本社と支社が異なるクラウドサービスを使っているケースも多い。これらを見直し、効率のよいインフラを設計、整備して、各クラウドサービスを連携させることがビジネスの効率化につながるが、同じクラウドサービスを使うように統制するのでは移行や構築にコストと時間がかかり、用途や目的で選んだ各クラウドサービスのメリットも失われてしまう。

このような場合、インターコネクションを実現しているエクイニクスのようなデータセンターをハブとして利用すれば、クラウドサービスに直接接続させることができ、より迅速にビジネスの拡大を目指すことも可能となる。また、外部のデータセンターからクラウドへ接続していた回線が必要なくなるため、トータルコストを削減することにもつながる。

エクイニクスのデータセンターを活用しているある企業では、自社が利用していたデータセンターから広域イーサネットを介して大阪と東京のエクイニクスのデータセンターに接続し、クラウドエクスチェンジ(Equinix Cloud Exchange™)というサービスを使って複数のクラウドサービスと接続し、認証基盤やサーバをクラウドに移行させている。この事例では、広域イーサネットを提供する通信事業者やクラウドサービスにロックインされることなく、機能や目的、コストに合わせて接続形態を選べることが大きなメリットとなっている。また、前述のように、エクイニクスのデータセンターをハブとして使うことによって、各クラウドサービスとの接続用の回線を用意する必要がないため、コストメリットも高くなる。

さらに、インターコネクションを実現するデータセンターを大阪と東京の2か所にすることで冗長性を確保し、ディザスタリカバリやビジネス継続性を担保することも可能だ。日本国内だけでなく、グローバル展開しているエクイニクスのデータセンターを活用すれば、海外拠点やクラウドサービスとの連携をスムーズにしたり、海外グループ企業のクラウド接続へのニーズに対応しながら最適なインフラを提供することが可能となる。

クラウドシフトやデジタルエコノミーが加速化する中で、最適なインフラを構築するためには、社内の各拠点やパートナー、企業間でいかにスムーズに連携できるようになるかが重要となってくる。インターコネクションは、データセンター間や各クラウドサービスと相互接続するだけでなく、データセンター構内でスムーズに他社や他のシステムと相互接続することも意味しており、企業によっては、パートナーのシステムがあるデータセンターにシステムを置きたいという要望がエクイニクスに出されることも多いという。インターコネクションのメリットを理解し、データセンターやITインフラをコストセンターと考えるのではなく、新たな連携やコラボレーションによってビジネスチャンスや新たな利益を生み出す場所だと考えることが重要だとエクイニクスは説いている。

Equinix Interconnection Forum 2017

エクイニクス・ジャパンは、2017年10月4日、Equinix Interconnection Forum 2017を開催した。フォーラムの最初に登壇したエクイニクス・ジャパン株式会社 代表取締役の古田 敬 氏は、インターコネクションの重要性とデジタルワールドの近未来について解説し、デジタル化がGDPの構造変革をもたらしていることやデジタルトランスフォーメーションによってインターコネクションが重要になってきていることを説明した。

また、エクイニクス・ジャパンが2017年10月に「グローバルインターコネクションインデックス」を公開したことも発表。グローバルインターコネクションインデックスは、インターコネクションの市場規模や変化を数値化し、グローバルデジタルエコノミーの発展と関連性を可視化したものが調査レポートとしてまとめられており、インターコネクションが2020年までに年平均45%の成長率で伸びることなどが示されている。フォーラムの最後に古田氏は、「デジタルエコノミーを支える社会インフラとしてインターコネクションの重要性が加速化している中で、一般の企業活動の中でITインフラの変化を認識し、考え方を変えていく必要が出てきている」と話している。

エクイニクス・ジャパン株式会社
代表取締役
古田 敬 氏