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従来から現場業務の改革に熱心に取り組んできた東京ガスは、2016年度からオフィスの働き方改革にも着手。2017年度からは在宅勤務制度を導入し、働く場所の制約を取り払う試みを行う。同社が取り組む働き方改革について、同社のIT活用推進部長 沢田和昌氏に話を聞いた。

営業力強化を目指し、働き方改革に取り組む

東京ガス株式会社
IT活用推進部長
沢田 和昌

── なぜ、働き方改革に取り組むことになったのですか。

当社は、保守点検や検針などフィールドワークが多く、そういう定型業務の標準化・効率化には長年取り組んできました。1990年代からハンドヘルドPCによるペン入力を活用して現場で業務が完結できるようにするなど、ITを活用した効率化は早くから取り組んでいました。

しかし、非定型業務の多いオフィスワークに関しては、標準化・効率化が難しく、なかなか進んでいませんでした。中でも、昨年の電力に続いて今年はガスが自由化され、より一層の営業力向上が求められています。そのためには、事務作業などはできるだけ効率化し、お客様と面談する時間を増やすといった働き方改革が欠かせません。

そこで、2016年度から営業及びスタッフのオフィスの生産性向上を目的とした新たな業務改革に取り組み始めました。迅速に成果が出るよう1年間という有期のプロジェクトを組み、まず課題出しとトライアルを実施しました。今年度からは、IT活用推進部が旗振り役となって定着化を進めています。

── どのような取り組みをされていますか。

まず、プロジェクトで実現を目指す新しい働き方を「ワクワクワーク」と名付けました。これには、効率化を進めて提供価値の増大を目指す「価値が湧く」、事業環境の変化に迅速に対応できる組織を目指す「変化に湧く」、新たなマインドや風土を醸成する「楽しく働く(ワーク)」という3つの意味が込められています。

その実現のための施策として、働く場所の制限をなくす「どこでもワーク」、各人の持つ知を結集する「わいわいワーク」、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:ロボットによる業務の自動化)などを活用して効率化を実現する「おまかせワーク」の3つの取り組みを進めています。

── 具体化した施策はありますか。

「どこでもワーク」のひとつの結実が、新たにできた在宅勤務制度で、2017年4月から本格的に動き出しました。現在約400名(トライアル実施者含む)が在宅勤務適用者となっており、具体的な運用が始まりました。この制度は、あくまでも生産性向上を目的としています。集中業務(考える、創造する等)などを、一番効率よく仕事ができる自宅の静かな環境で行い、生産性を上げてもらいたいと作りました。会社外でも安心して仕事ができるようにシンクライアント端末を用意し、各部署に配りました。

── 在宅勤務に取り組もうとする多くの企業で、本当に社員がちゃんと働いてくれるのかと危惧されています。御社では、そのような懸念はなかったのでしょうか。

もちろんなかったわけではありません。そこで、単純に在宅で仕事をしたいと言えばすぐに許可されるような仕組みにはしていません。まず、時系列で仕事の予定を記入した申請書を提出し、その日何をするかを上司と話し合い同意を得たうえで、在宅勤務を開始するようにしました。実際にトライアルを行ったところ、「怠けていると思われたくないので、いつもよりまじめに仕事をした」、「何をやるか計画をたて、結果を報告するので、仕事の棚卸しになった」、「上司と仕事について話をするきっかけになった」など、さまざまな効果が出ています。やり過ぎてサービス残業などにならないように、シンクライアントのログも取得し管理します。

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