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東日本大震災を機にサマータイムを導入したユニ・チャーム。1人あたり月11時間の時間外労働削減に成功し、限られた時間の中で成果を出す働き方が社内に浸透していった。さらに、2017年からは在宅勤務や勤務間インターバル制度も導入。同社のグローバル人事総務本部 人事グループ シニアマネージャー 渡辺幸成氏に独自の働き方改革について聞いた。

東日本大震災を契機に、働き方を再検討

ユニ・チャーム株式会社
グローバル人事総務本部
人事グループ シニアマネージャー
渡辺 幸成

──働き方改革は、いつ頃から検討を始めたのですか。

2009年頃です。朝型勤務の導入を検討し、労組と協議を続けていました。ただ、「労働時間が長くなるのではないか」、「自社だけ導入しても、取引先と営業時間が合わない」など否定的な意見も多く、平行線が続いていました。

──その潮目が変わったのは?

2011年の東日本大震災です。電力不足が懸念されるなか、夜遅くまで電気を使う働き方はどうなのかと、改めて働き方を考えるきっかけとなり、平行線だった協議が大きく動き始めました。

社内アンケートでも、従来は賛成が約4割、反対が約6割でしたが、震災後には賛成が約7割、反対が約3割に反転しました。そこで、まずは試験的に導入してみようということになり、2011年6月に就業時間を1時間前倒しにするサマータイムを導入しました。

──試験導入の結果はどうでしたか。

業績を下げることなく、時間外労働や光熱費を削減することができました。社員にも概ね好評で、2012年3月まで延長したうえ、2012年4月からは就業規則を変更し、継続的に8:00~16:50を勤務時間とするよう変更しました。

──労働時間が長くなるのではという懸念に対して、何か方策を取られましたか。

残業を事前申請制にし、「申請なき残業はできない」というルールを作りました。当社では金曜日に週報を作成し、行った仕事を整理・報告しています。その際翌週の予定が決まるので、基本的には金曜日に上長に申請し、承認を得るようにしました。ただ、仕事の予定は常に変わるので、必要に応じて当日申請も受け付けています。また、時間外労働が多い部署にはアラートを出し、改善に取り組んでもらうようにしました。さらに、月1回ノー残業デーを設け、その日は基本的に定時で帰るようにしています。

このような取り組みの結果、限られた時間の中で成果を出すためにどうすべきかを、社員一人ひとりが考えるようになりました。

──朝型勤務に変えたことで、具体的な成果が出ていれば教えてください。

最も大きな成果は、時間を考えながら仕事をするように、社員の意識が変わったことだと思います。もちろん定量的な成果も出ています。時間外労働時間が、導入前は平均1人約33時間/月だったのに対し、2017年1~5月期は22時間/月になり、この6年間でおよそ11時間削減できました。ただし、忙しい部署とそうでもない部署との差が出てきているので、人事部として人員配置の見直しなども検討しています。

──働き方改革として、他にはどんな取り組みをされていますか。

長時間労働を抑止するという観点から、2017年1月から「勤務間インターバル制度」を導入しました。社員の健康なくしてパフォーマンスを出すことはできません。そのため、勤務間のインターバルを8時間とることを義務付け、10時間を努力義務としています。

さらに、2016年10月から3カ月の期間を設け、在宅勤務のトライアルを実施しました。その結果、8割以上が1度は在宅勤務を行い、その中の9割以上が「高いアウトプットが出せる」として継続を支持したので、2017年1月から全社導入に踏み切りました。

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