1.万全の管理体制と教育強化で世界標準を超えていく 2.大韓航空カーゴが切り開く 航空貨物輸送の新基準 3.トレンドを超えて最上を目指す 大韓航空の旅客事業
ニーズに対する真摯な取り組みでビジネスパーソンの心をつかむ トレンドを超えて最上を目指す、大韓航空の旅客事業

現在、韓国13都市、日本12都市、中国26都市に就航、日中韓経済圏における重要な役割を果たしている大韓航空は、多くのビジネスパーソンにとって必要不可欠な存在といえるだろう。その路線設定のみならず、運用機材の選択、キャビンレイアウトなど、すべてにおいて乗客にとっての便利さ・快適さが最優先。ハブ空港である仁川国際空港には第2ターミナルが新設され、大韓航空便の利便性はますます向上する。

路線の拡大と増便施策で利用者の利便性を向上

 世界屈指の充実したネットワークを誇る大韓航空は、新規路線の開拓や増便にも積極的だ。昨年は沖縄―仁川路線と仁川―デリー路線が新たに就航。今年は仁川―バルセロナ路線を新規就航したほか、サンフランシスコやラスベガスなどアメリカ主要都市路線の増便も実現した。
 現在日本では、成田、羽田、大阪、名古屋、札幌、青森、新潟、小松、岡山、福岡、大分、鹿児島、那覇の12都市13空港で国際定期便を運航している。仁川国際空港を経由すれば、日本から直行便が運航していないデスティネーションであるテルアビブ、バルセロナ、プラハ、サンクトペテルブルク、ラスベガスをはじめ、世界124都市に広がる広大なネットワークにアクセス可能だ。
 さらに、定期便の運航がない路線には需要が高まる季節に限定したチャーター便を積極的に導入しており、また、プライベートジェットによるチャーターにも対応している。

大韓航空就航路線図(2017年10月現在)
大韓航空就航路線図

乗客にも優しい仕様の環境配慮機材を積極導入

 市場評価に基づく機材選択も的確だ。アメリカ大都市やフランクフルトなどビジネス需要の高い路線はA380やB747-8iなどの新型航空機で運航。業界最高水準の快適さを誇るシート「プレステージスイート」を備えた機材の運用により、ハイエンド層の心をつかむことに成功した。
 さらに、CO2排出量の大幅低減に成功したB787-9やCS300の導入にも積極的だ。B787-9は、CO2排出量を従来機より20%低減、エンジン騒音も60%以上減少。機内気圧と湿度が改善され、窓は大きく天井は高くなり、客室の揺れを低減する新システムも搭載された。このB787-9は2018年までに9機が導入される予定だが、現在既に3機がトロント、マドリード、北京路線などで運用されている。

大韓航空機

多様化する航空需要を成長軌道の道標に

 大韓航空は、サービス・クオリティにも定評がある。今年4月に世界最大の旅行情報サイト「トリップアドバイザー」が発表した航空会社の人気ランキングでは、大韓航空がアジアの航空会社として2番手にランクイン(世界ランキング6位)。旅行者の口コミ投稿を解析し集計したランキングでの好成績は、世界中の旅行者からサービスの質が支持されている証しといえるだろう。
 日本人乗務員が約50人在籍しており、成田―ホノルル線や日本人利用者の多い路線に乗務しているのも心強いサービス。また、航空券購入、出発到着確認、チェックイン、座席指定が可能なモバイルサービスも好評だ。さらに来年1月には、ハブ空港である仁川国際空港に、大韓航空を中心としたスカイチームが主に使用することになる第2ターミナルがオープンし、日本からの乗り継ぎの利便性はさらに向上する。
 今後も「安全」と「快適」を大前提に、潜在力のある新市場に積極参入することを表明している大韓航空。ますます多様化する航空需要に応えるための挑戦は、これからも続く。

大韓航空 乗務員

Korean Air Report Vol.3

プレステージクラスに見る大韓航空の機内サービス

食事とワイン

 プレステージクラスの機内食には、厳選された食材を使った洋食・和食・中華料理・韓国料理などを用意。中でも韓国の伝統料理「ビビンバ」と「ビビンククス」は、それぞれが権威あるアワード「マーキュリー賞」を受賞した名作だ。そのほかにもカルビチムやプルコギなど大韓航空でしか味わえないメニューがあり、そのクオリティの高さは世界中の美食家に絶賛されている。
 ワインもビジネストラベラー誌主催の「Cellars in the Sky 2015」でファーストクラス・ビジネスクラスあわせて3部門でメダルを獲得。プレステージクラスでは、フランス産高級ワインやペリエ・ジュエなどのシャンパンをはじめ、出発地や料理に合わせた数種のワインからセレクト可能だ。
 A380には、ファーストクラス・プレステージクラス搭乗者のための機内ラウンジ「セレスティアルバー」も完備。心地よい照明が施されたシックなインテリアのバーで、スペシャルカクテルを楽しむことができる。

※機内食メニュー、ワインサービスは搭乗日・路線などにより異なる。

大韓航空 機内食
大韓航空 ワイン

※機内食メニュー、ワインサービスは搭乗日・路線などにより異なる。

シートとキャビン

 B787-9、B747-8iのプレステージクラスに採用されているシート「プレステージスイート」を見てみよう。
 このシートは、前後の座席間隔約188cm、座席幅約55cmというぜいたくな設定により同クラス業界最高水準のスペースを確保。ベッドポジションではフルフラットになり、空にいることを忘れてしまうほどの快適さだ。座席の背もたれとフットレストの調整はストレスのないボタン操作式。同クラス業界最大サイズである約18インチ液晶モニターと電源・USBポートが全席に完備されており、プライバシーを守るパーテーションと大きめの収納スペースも用意されている。さらに、窓側のシートはジグザグに配置し、どの席からもスムーズに通路へアクセスできるキャビンレイアウトが採用されている。
 一方、同機材のファーストクラスでは、最新テクノロジーを駆使した「コスモスイート2.0」を導入。座席幅約61cm、長さ約201cm、座席間隔約211cmの座席は、高めのパーテーションとスライドドアによりプライバシーを確保したコンパートメント・スタイルとなっている。

ファーストクラスのシート

ファーストクラスのシート「コスモスイート2.0」は、24インチ液晶モニターなど最新設備を採用。


A380の機内ラウンジ

ファーストクラス・プレステージクラス搭乗者が利用できるA380の機内ラウンジ「セレスティアルバー」。

2018年1月オープン、仁川国際空港第2ターミナル

 2018年1月、航空アライアンス スカイチームが主に使用することになる仁川国際空港第2ターミナルがオープンする。この新ターミナルのコンセプトは、グリーン、エコ、スマートの3点。高さ24mの天井から自然光が降り注ぐ開放感のあるデザインと、人々が滞留するスペースにぜいたくにあしらわれた植栽が目を引く。
 自動チェックイン機、自動手荷物預け入れ機、出入国審査の自動化ゲートに加え、混雑緩和に貢献するPFMS(Passenger Flow Management System)も導入し、空港到着から出国までの時間は、最も混雑しているときでも最長29分で済むという。また、乗り継ぎ客のための専用エリアもあり、仮眠スペースやシャワールーム、トレーニングジムなどが完備されている。
 長距離フライトから日本行きの便に乗り継ぐ場合、最後のフライトの前にリフレッシュできるのはありがたい。特に到着空港から会社に直接出勤する場合などは、待ち時間を有効活用してはいかがだろう。

仁川国際空港第2ターミナル 仁川国際空港第2ターミナル

特別対談

9月11日、日本旅行業協会(JATA)事務局長 越智良典氏と大韓航空日本地域本部長 金正洙氏が日韓路線の動向変化などについて語り合った。(以下敬称略)

旅行需要の世界的動向

越智 今年上半期の統計では、テロや天災など様々な障害がありながらも世界的な旅行者数は前年比6%、日本からの出国者数も6.5%増加していて昨年の伸び率より大きい。グローバル化が進む昨今、国際交流は加速し続けているといっていいでしょう。

 近年、日韓間の渡航者数は減少傾向といわれますが、今年の来日韓国人数は昨年の509万人を大きく上回る700万人に達することが予想されています。

越智 北朝鮮問題が顕在化するまでは、訪韓日本人数も増加傾向にありました。日本の旅行業界にとって韓国は重要なデスティネーションです。海外旅行離れといわれる根拠となった統計数字を見ても、訪韓・訪中者の減少が大きく影響していた。業界の安定成長に欠かせないボリュームゾーンの需要を回復するために、今年11月には大手旅行会社の代表十数人が訪韓し、韓国政府幹部と現状打開策を話し合うとともに、平昌オリンピックの競技施設などを視察する予定です。日本の旅行業界が率先して動き、韓国側からも歓迎ムードを示していただければ、オリンピック後も続くべき訪韓の機運は高まると思います。

越智 良典 氏
日本旅行業協会(JATA)事務局長 越智 良典 氏
日本旅行業協会(JATA)事務局長 越智 良典 氏

LCCの台頭による需要の変化

 LCCの登場で、逆にフルサービスキャリアならではの質の高さがクローズアップされるようになりました。

越智 LCCに魅力を感じる方もいますが、快適性や利便性を重視したフルサービスのニーズはなくならない。だからこそ大韓航空には一層がんばっていただきたい。

 実は、韓国人の日本旅行人気が高まった結果、訪日者と訪韓者の割合がアンバランスになってしまった路線もあるのです。

越智 そのアンバランスを解消するために、韓国観光公社と日本の地方自治体が協力したアウトバウンド促進につながる新しいキャンペーンなどが登場しています。こういった動きが活発化し、全国に広がっていくことで、イン・アウトのバランスが健全な状態に戻ることを期待しています。

金正洙 氏
大韓航空日本地域本部 金正洙 氏 キムジョンス
大韓航空日本地域本部 金正洙 氏 キムジョンス

日本における大韓航空の役割

越智 大韓航空は、韓国経済の中核的企業でもあり、日本の重要なパートナーです。また、日本の地方空港の中には、同社が唯一の国際線運航会社というところもある。同社の就航都市数は日系航空会社全社の就航都市数を合計した数よりも多く、日本人が韓国と韓国以遠へ渡航する際の選択肢として欠かせない存在です。

 大韓航空は、日韓交流を深める役割も担ってきたと自負しています。相互交流は良好な外交関係に欠かせない重要なファクターですから、今後もできる限り多くの日韓路線を維持していきたいと思っています。

越智 日本で12もの都市に就航させている大韓航空には、地方も含む日韓双方向交流の担い手として貢献していただいています。大韓航空は路線網が量・質ともに充実しており、サービス面でもとても信頼できる航空会社。日本の皆さんにも大いに活用していただきたいです。

 日本の方の目的地はソウル・釜山・済州に集中していますが、高速鉄道の延伸などにより地方まで足を延ばしやすくなりました。これからはより多くの方に韓国の地方都市を訪問していただきたいです。

一般社団法人 日本旅行業協会(Japan Association of Travel Agents=JATA):旅行需要の拡大と旅行業の健全な発展を図ることを目指し、昭和34年に旅行斡旋業者26社によって発足。現在は正会員約1180社と協力会員・賛助会員、在外賛助会員などが登録している。世界最大級の旅行イベント「ツーリズムEXPOジャパン」を主催、旅行需要喚起のキャンペーンやイベントを実施しているほか、旅行事業者を対象とした「ツアーオペレーター品質認証制度」を設定し、業界の品質向上にも貢献している。