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コレなしにWeb広告運用の最適化は不可能?
経営者が知っておきたいアトリビューション分析の重要性

AdRoll株式会社

Web広告であろうが、オフライン広告であろうが、広告の効果をきちんと捉え、その結果を施策にフィードバックさせていくことが重要だ。しかし、厳密な効果測定が可能に見えるWeb広告において、それができていない企業が日本では特に多いのだという。これは一体どういうことなのか? 日本では2015年からサービスを提供する、世界最大規模のリターゲティング・プラットフォームを提供するAdRollに話を聞いた。

Web広告の効果がはじめほど実感できない理由とは?

「日本ではアトリビューション分析を行っている企業はまだ多くありません。しかし、これを行わずして、Web広告の効果を最大化するのは不可能です」と断言するのは、AdRoll株式会社代表取締役社長の香村竜一郎氏。

アトリビューション分析とは、消費者の購買行動内のすべてのメディアへの接触をトラッキングし、各メディアのコンバージョンへの貢献度を測るものだ。言葉だけ聞けば、広告の効果測定としてはごく当然のことのように聞こえるかもしれない。しかし、香村氏の言葉通り、日本ではこの方法で広告を評価している企業は少なく、コンバージョンに直接つながる広告を評価するラストクリック型という評価方法がよく使われている。

しかし、ユーザーは購買に至るまでに複数の広告やコンテンツに接触するのが当たり前。それ故、売上に貢献するのはコンバージョン直前のものだけに限定されないが、ラストクリック型では、それ以前の広告効果の測定が不可能なのだ。

つまり、広告予算を最適化しようにも、間接的に効果のある広告を含めた、適切な予算配分ができないのである。

では、アトリビューション分析を行わず、ラストクリック率の高い広告ばかり評価するとどのような事態を招くのか?香村氏は次のようなたとえ話を用いて説明する。

「例えば、古くから営業を続ける店舗があって、このところ売上が横ばいになってきたとします。そこで、店主がその理由を考えたら、店舗の建物が古いため、入口の扉の建てつけが悪く、お客さんが入店するのに時間がかかっていることが原因だと気付いた。そこで入口の扉を自動ドアにしたところ、お客さんの流れがスムーズになって、一先ず売上は向上しました。この話をオンラインで考えると、入口が購入直前の接触――つまりコンバージョン直前の接触に当たります。そして、入口の扉を自動ドアにすることは、最新のアドテクを初めて導入することに該当します。」

それまで使ったことのないテクノロジーによるWeb広告を活用すれば顧客の流入はある程度増えるだろう。しかし、導入してしばらく経てば、効果は頭打ちになってしまうという企業は少なくない。

このような状況に陥るのは「アトリビューション分析を行っていない」からだと香村氏は強調する。

「考えれば当たり前のことです。アトリビューション分析を行わずに、ラストクリックにばかり気を取られているということは、自動ドアの性能ばかり評価していることと同じなのですから――。売上げを上げるためには、自動ドアのスピードや静寂性より、どうやってお客さんが店舗入口まで来たかということを把握して、いかに多くの人を入口まで誘導できるかを考えることが重要です。アトリビューション分析はそれを実現するためのものなのです」(香村氏)

しかも、ラストクリックを評価基準にしているほとんどの企業は、売上が落ちるとラストクリック率が高い広告配信ツールを探し、それを導入しようと考える。そして、導入しても広告の評価ができないため、ツールを入れ替えることもままならず、運用する広告配信ツールの数がどんどん増えていくという状況に陥ってしまうことが多い。この状態を先のたとえ話に当てはめると、自動ドアをいくつも設置している状態にあたる。いくら最新の自動ドアがたくさんあったとしても、既存客が複数の入口に分散するだけだ。顧客が増えるはずはないのである。

さらにツールの数が増えることは、様々な弊害があると香村氏は指摘する。

「まずツールが多くなれば、運用が複雑になり、企業のご担当者様や広告代理店様の負担が増えます。また、広告配信ベンダーは同じような広告在庫を抱えています。そのため、ツールの数が増えると複数のベンダーを通して、同じ広告枠に自社の入札が重なってしまうケースは珍しくありません。その結果、広告単価を自社で吊り上げてしまう――ということが起こり得るのです」

アトリビューション分析とWeb広告はセットで考える

さて、同社が提供する「AdRoll」は、精度の高いリターゲティングに定評のある広告配信プラットフォーム。最大の特徴は、フルファネルマーケティングを実現できること。

フルファネルマーケティングとは、認知~検討~顧客化という一連の購買プロセスの中で、オーディエンスがどの段階にいるかを把握し、その段階ごとに最適な広告を配信するという手法を指す。これにより、新規顧客の獲得はもちろん、ナーチャリングにも大きく貢献できるのである。

さらにオーディエンスの興味度合いに合わせたリターゲティングが可能なため、興味度合いの低いユーザーに対して、しつこくリターゲティング配信を行うことがない。「リターゲティングはしつこ過ぎるので却ってマイナスイメージになるのではないか?」という不安を払拭するソリューションなのである。

その導入効果は大きく、「現在お付き合いいただいている広告主の皆さまからは、ROASや新規顧客獲得率の高さについてのご評価やLTVが向上したというお声をいただいています」(香村氏)ということだ。

とはいえ、ツールは魔法の杖ではない。漫然と使っているだけでは効果は期待できないのである。

「我々が提供するプラットフォームを利用するにせよ、他社のプラットフォームを使うにせよ、アトリビューション分析を行わないと広告の効果を実感することはできません。ですので、Web広告とアトリビューション分析はセットで考えることが大切です。そして、継続して分析を行い、その結果を施策に反映することを繰り返すことで広告施策の最適化が可能になるのです」とアトリビューション分析の重要性について、香村氏は念を押す。

さて、インタビューの最後に上手なWeb広告運用のために経営層が心がけておきたいことについて、香村氏に尋ねると「現在、アドテクに関して、次々に新しい技術が登場していますが、闇雲に新しいものを導入していくのは、先に説明した通り、自動ドアが増えるだけなのです。そこで、新しいツールの中で効果の高いものを見極め、効果の低い既存のツールと入れ替えた方がよいでしょう。そしてそれを行うために、新しいツールをテストするための予算枠を持っておくことをおすすめします」との答え。その際の予算は、マーケティング全体の10%位で十分だというが、このような決定はもちろん、アトリビューション分析を行って、新たな評価指標を定めるにしても、経営層の判断は必要不可欠。それ故、経営者にはアトリビューション分析など、売上向上のために必要なデジタルマーケティングのポイントを理解し、現場が同じ目標に向かって、運用できる環境を整えて欲しいと香村氏は話す。

さらに「そのような環境があれば、デジタル技術がビジネスに貢献できる余地が大きくなると思います」とのことだ。

なお、アトリビューション分析は「AdRoll」でもできるという。まずはあまり難しく考えず、広告配信の際に少し試すくらいの気持ちではじめてみてはいかがだろうか?

AdRoll株式会社

代表取締役社長
香村 竜一郎 氏

AdRoll株式会社

代表者
代表取締役社長 香村 竜一郎
設立
2015年3月
所在地
東京都港区 六本木6-1-24 ラピロス六本木 3F
事業内容
広告配信事業また、その基盤提供サービス
お問い合わせ先
jp_accounts@adroll.com