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活用が広がるブランドロイヤルティ構築におけるスマホアプリ

App Annie Japan株式会社

マスメディアに広告を出稿すれば、顧客に情報が届く時代は終わり、多様化する消費者の個々の生活スタイルや、体験価値に基づいたコミュニケーションが取れるかが重要となってきている。このような状況下で注目されているのがスマホアプリだ。1日あたりのスマホアプリ利用時間が右肩上がりで増加する中、スマホアプリを顧客との貴重な接点と捉え活用する企業が増えてきている。今回は、スマホアプリ活用の現状とともに、スマホアプリをビジネスにおいて成功に導くための秘訣について、世界最高水準のアプリ市場データと分析ツールを提供するApp Annieの日本代表ディレクター滝澤琢人氏にうかがった。

「スマホアプリ=ゲームだけ」は古い。あらゆる企業がアプリを活用する時代に

App Annieが公表した「消費者のアプリ利用状況Part1」のデータを見ると、どの国も1日の平均アプリ利用時間は右肩上がりに増加している。国内に限って見てみても、2017年時点で1日約3時間がアプリに費やされていることが分かる。スマホアプリと言えばゲームや音楽、映像などの印象が強いが、最近では小売業や外食のようなサービス業、銀行、消費者向けブランドを持つ製造業なども積極的にアプリを活用し、ユーザーを増やしている。あらゆる分野の企業がスマホアプリへの注力を迫られているということだ。

多くの企業が抱える共通の課題「顧客情報の不足」

主要媒体に広告を出したり、小売店などに商品を卸したりしていれば、自然と情報が消費者に届き、購入につながっていた時代も確かにあった。しかし、モノや情報が溢れている現代において、従来型の施策だけではなく、顧客に合わせた施策が重要となってくる。

このような状況下で多くの企業が課題としているのが「個々の顧客を知らない」ということだ。特に製造業の場合、今まではマス広告のように不特定多数に対しての情報発信や流通に商品を卸すということが多く、ダイレクトに顧客と接する機会が少なかった。そのため、顧客情報についても多くは保有しておらず、定量的に顧客を理解できていなかった。

顧客情報の取得と顧客毎のアプローチを実現させる「スマホアプリ」

消費財企業が着目したのが「スマホアプリ」だ。スマホアプリを顧客にインストールしてもらうハードルはあるものの、その点をクリアすれば、ダイレクトに顧客情報を収集することが可能となる。スマホアプリを展開することで、スマホに搭載されているカメラ機能やBluetooth機能、指紋生体認証(指紋、顔、虹彩)、位置情報などを活用できる点も評価されている。

例えば、顧客にとって面倒だったオンラインバンキングをはじめとしたサービスにおける本人確認書類の送付もスマホのカメラで身分証を撮影し、その写真をアップすれば、すぐに完了させることができる。また、位置情報やアプリを通じて収集した顧客情報(購入履歴や使用履歴など)から、各顧客にパーソナライズされた情報をプッシュ通知で配信することなども可能となる。

コカ・コーラ社|有力な顧客接点である自動販売機とスマホアプリを連動

コカ・コーラ社が2016年4月8日にリリースした「Coke ON」は自動販売機と連動したスマホアプリだ。アプリのダウンロード数は550万を突破し、「Coke ON」アプリに対応した「スマホ自販機®」の拠点数は全国で20万を超えている。位置情報とBluetoothをオンにした状態でアプリを立ち上げ、アプリ対応の自動販売機で商品を購入するとスタンプを1つ獲得でき、15個揃うと任意の商品と無料で引き換えることができる。このアプリにより、コカ・コーラ社はどんな人が、どの時間帯に、どこで、何の商品を購入したかという情報をリアルタイムで取得できるようになった。さらにスマホの位置情報を活用することで、猛暑日のエリアだけにドリンクの無料引換券を配信する取り組みなどを行っている。消費者の反応から、地域や環境など様々な要因によって変化する需要の特性や潜在的なニーズをデータから読み解き、施策を実施することでカスタマー・エクスペリエンスの醸成にも繋がっている。アプリ対応と非対応の自動販売機では売上に大きな差が出ていると言われており、スマホアプリの効果がうかがえる。

カネボウ社|女性顧客が365日使いたくなるようなスマホアプリ

カネボウ社では「スマイルコネクト」というスマホアプリを2016年12月より提供している。2017年1月からは全国に約1,000ある百貨店・総合スーパー(GMS)のカネボウ店頭顧客システム設置店と連動し、入店舗情報(マイストア登録)、来店履歴、購入商品履歴(購入/予約)、肌測定結果、カウンセリング予約の情報をアプリ内で確認できるようにした。「スマイルコネクト」では顧客が気になっている美容やメイクに関する情報を提供しているほか、メイクをする際などに参考となる日差しの強さや、湿度なども確認できるようになっている。さらに「みんなのうるおい」というアプリ内コンテンツのモニターになれば、「肌水分センサー」という専用のデバイスが提供され、肌の状態を定量的にチェックすることが可能だ。このように顧客の生活に寄り添ったアプリ設計を行うことで、顧客が積極的にアプリを活用するようになり、同時に顧客データの収集にも役立つようになっている。

ポイントは顧客の生活に寄り添ったアプリの設計・運用・改善

如何に顧客の生活に寄り添ったアプリを設計し、運用・改善していけるかが鍵となる。先述のコカ・コーラ社の場合は自社と顧客との最も身近な接点である自動販売機を有効活用した。また、カネボウ社は自社製品がどのようなコンテクストで使用されているのかを理解し、顧客が求めている情報を提供するようなアプリ・デバイスを展開した。自社と顧客との接点を正しく理解し、顧客の生活に寄り添ったアプリ設計と運用・改善が成功の一因となっている。

潜在顧客や顧客の関心の瞬間を捉え、消費者が求める生活の欲求を満たしてくれるような、利便性に優れたアプリをリリースすることで、使用頻度も高まり、自然と顧客の情報が蓄積される。それらの情報は今後のマーケティング活動にも活かすことができる。

アプリ活用の成功に欠かせない市場データ

アプリ活用を成功に導くためには自社と顧客との接点を理解することに加えて、アプリ市場のトレンドを把握しておくことが重要だ。今流行しているアプリはどのような内容なのかはもちろん、アプリのMAUや活用時間、顧客の属性などまで把握した上で企画を進めなければ、決して顧客に受け入れられない。

アプリ市場のデータを活用することで、適切なKPI設定を行うことが可能となる。例えば、アプリの市場データを活用しないと「〇〇万DL達成」というのが相対的にどの位置にいるのかが把握できない。絶対数で見ると小さく見えるかも知れないが、ジャンルや業界で見ると非常に大きい数字の場合もあれば、逆の場合もある。このようにアプリの評価を行い、成功したのか否かを判断するためにも市場データは重要である。

最適なアプリ戦略を実施するならまずは「アプリ市場のプロ」に相談

自社アプリの顧客データだけでは顧客との繋がりが見えにくいケースもあり、モバイル消費者がどんな日々どのようなアプリをどのように使っているのか、というモバイル消費者から見た視点を加えることも重要だ。

App Annieでは客観的な立場から各社の顧客接点や商品の強みなどをヒアリングし、さらにApp Annieが保有するアプリ市場データを活用することで、データに裏打ちされたアプリ戦略の立案・マーケティング施策の実現を支援している。自社が保有しているデータや感覚に加えて、客観的なアプリ市場データやアプリ市場のプロのインサイトを合わせることで、売上をはじめとしたKPIの達成と顧客データの収集を同時に実現できるアプリ戦略の立案が可能だ。

App Annie Japan株式会社

日本リージョナルディレクター
滝澤 琢人 氏

App Annie Japan株式会社

代表者
日本リージョナルディレクター 滝澤 琢人
設立
2014年2月
所在地
東京都千代田区霞ヶ関3-2-6
東京倶楽部ビルディング
事業内容
アプリに関する市場データと分析ツール「App Annie Intelligence」を提供
お問い合わせ先
sales@appannie.com