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住まい特集 マンションの資産価値を守る「良好なコミュニティー形成」と「経営視点での管理」
マンションの老朽化と居住者の高齢化という「2つの老い」の問題が確実に進んでいる。マンションの資産価値の維持向上には、良好なコミュニティーと経営視点による質の高いマンション管理が不可欠になっている。
現在のマンションストック総数は約633.5万戸(2016年末時点)であり、そのうち、旧耐震基準に基づき建設されたものは約104万戸となっている。

※ 1.新規供給戸数は、建築着工統計等を基に推計した 2.ストック戸数は、新規供給戸数の累積等を基に、各年末時点の戸数を推計した 3.ここでいうマンションとは、中高層(3階建て以上)・分譲・共同建で、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリートまたは鉄骨造の住宅をいう 4.マンションの居住人口は、2015年国勢調査による1世帯当たり平均人員2.38を基に算出すると約1508万人となる

出典:分譲マンションストック戸数(2016年末)国土交通省

「経営の視点」からマンションを管理し資産価値を守る
日経BP総研 ビジョナリー経営研究所長 徳永 太郎

この数年、全国で新規供給されるマンションの戸数は年間10万戸程度と減り続けていますが、2017年現在、日本全国にあるマンションのストック戸数は約634万戸と増え続けています。しかも、東京23区内では全世帯の約3割がマンションに居住しており、いまやマンションを「終の棲家(ついのすみか)」と考える人が5割以上もいると言われます。

よく「マンションは管理で買え」と表現されます。ただ、マンションの資産価値を維持するために必要なのは、自分たちが暮らすマンションを「経営」していくという視点です。

なにより重要な管理組合の活性化 日ごろの関係が合意形成につながる

つまり、管理を他人任せにするのではなく、例えば「資産価値を下げない」「良好な住環境を実現する」など、自分たちのマンションをどうしたいかという将来ビジョンを持ち、その実現に向けてマンション住民の意思統一を図り、積極的にマンションの資産価値を守る取り組みを展開すべきでしょう。

住民の高齢化や賃貸の増加によって、最近は管理組合の活動にマンション管理士や弁護士、建築士などの専門家を活用するマンションもあります。それでも、終の棲家としてマンションに長く住み続けたり、資産価値を維持したりするためには、なにより管理組合の活動が活性化していることが必要です。

マンション住民はいわば運命共同体。収入や家族構成の違いなどで、住民の価値観や望むものに温度差があっても、住民同士が日ごろからいい関係を保っていれば、将来についての合意形成が得られやすくなるはずです。マンションの資産価値を守るためにも、良好なコミュニティーを形成していくことが、ますます重要になっていくと思います。

建物だけでなく、居住者の生活を一生サポートする
東急コミュニティー マンション企画戦略事業部 執行役員 事業部長 大熊 剛氏

――マンションのストック戸数が増加し続けていますが、マンション管理にはどんな変化が生じていますか?

大熊全国にある約634万戸のマンションのおよそ半分が築20年以上で、3分の1が築30年以上と言われています。12~15年周期で行うマンションの大規模修繕を、既に2回終えた物件も少なくありません。今後は3回目、4回目の大規模修繕をやるところも増えてきますが、ここからは未体験ゾーン。建物の老朽化と同じスピードで居住者の高齢化も進んでいるため、「2つの老い」の問題がマンション管理においてもますます大きな問題になるのは間違いありません。

――具体的にはどのような問題になってくるのでしょうか?

大熊いまやマンション居住者の半分が60歳以上で、単身高齢世帯も急増しています。これからの管理会社には高齢者サポートなど、これまでとは全く違うサポート能力が要求されるようになります。当社ではマンション管理員に「振り込め詐欺被害防止アドバイザー」や「認知症サポーター」の研修を行うなど、居住者に寄り添った一歩踏み込んだサポートの提供に取り組んでいます。また、地震などの災害時にライフラインが断たれてしまった場合、そこをサポートするのも管理会社の大切な役割です。とはいえ、ライフラインは1棟のマンションの中で解決できる問題ではないので、「自助・共助・公助」の共と公の部分をつなぐために、地域との連携を図っていく仕組みをつくっていきたいと考えています。

総合不動産管理会社 圧倒的No.1を目指す

東急コミュニティーでは基盤となる管理事業において、4つのテーマで総合力を高めて業界のリーディングカンパニーを目指し、さらにITやIoTの活用など成長期待分野での事業やサービスを拡大していくという

――管理委託費が上がらず、工事費や人件費が上がるという状況では、ビジネス的な厳しさもあるのでは?

大熊確かにビジネスレベルとして厳しいのも事実です。しかし、街づくりの会社である東急グループの「コミュニティーづくり」という思想を受け継ぎ、コミュニティーを社名に掲げている当社としては、「ライフタイムマネジメント」というキーワードの下、建物と居住者の生活を一生支えていけるような、きめ細かなサービスを提供していくつもりです。

――「建診ドクター」による建物の維持保全サービスもその一環ですね?

東急コミュニティーの技術力

大熊当社の技術系スタッフのうち、社内認定プログラムを受講し、試験に合格した社員だけが認定される建診ドクターは、いわばマンションの“かかりつけ医”。マンションの築年数や建物の状態に応じて不具合を早期発見し、長期的に建物を維持管理し資産価値を高めるのが狙いです。建診ドクターによる“建診力”というサービスでは、建診カルテシステムによって建物の状態をデータベース化し、長期活用できるようにしました。これもライフタイムマネジメントの実践です。マンションのストックがこれだけ大きくなっているいま、マンションの物理的価値と市場的価値を維持し、高めていくことは非常に重要です。これからは建物だけでなく、居住者の生活、さらには地域も守るという考え方で管理を実践し、業界のリーディングカンパニーを目指していきます。

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