エニタイムフィットネスが目指す健康的で心豊かな社会-すべての人にHealthier Placeを!

「人間には、他人を応援したり、応援されたり、ということが必要なのです。」土屋敦之氏×有森裕子さん
Atsuyuki Tsuchiya

1967年長野県生まれ。野村不動産、メガロスを経て、2010年より国内におけるエニタイムフィットネス創業の中心として全業務の開発・管理を統括する。17年、(株)FFJの代表取締役社長に就任。国内300店を達成し、500店体制に向けて邁進中。

互いの個性を理解し、
支え合う関係を築く
「ユニファイドスポーツ」

土屋 私もSOのお話を聞いて、知的障害のある方が置かれている状況を知り、私たちができることはないのか。資金援助のような形だけではなく、エニタイムの資産である店舗・施設をSONのアスリートの方々にトレーニングの場としてご提供できないか。そう考えたのが、今回のご縁につながりました。全国のFCオーナーの方からも共感いただき「うちのクラブをぜひ使ってほしい」という声が多く寄せられたのも大きな後押しとなりました。

有森 SONも各都道府県に地区組織がありますが、日本全国に拠点がある、自分の家の近くにスポーツをする場所と機会があるというのは重要です。
 SONでは、スポーツを愛する仲間の輪を広げる取り組みの一つとして、「ユニファイドスポーツ」といって、知的障害のあるアスリートと知的障害のないパートナーが同じチームで競技を行い、お互いの個性を理解し合い支え合う関係を築いていく取り組みにも力を入れています。エニタイムの店舗でも、SONのアスリートがトレーナーのサポートを受けながら取り組む「SOアスリート 施設体験会」を開催していただいていますが、今回の連携が、SONのアスリートにとってトレーニングのチャンスが増えるとともに、社会に踏み出す一歩になると期待しています。

土屋 現在、エニタイムは、世界で3,800店舗、日本も300店舗を達成しました。オーナーの方だけでなく、全国に約20万人いらっしゃる会員の方々にも、SONの活動を知っていただき、「ヘルシアプレイス」がさらに広がっていく好循環につながればと考えています。

高校生やアスリート……
ヘルシアプレイスを必要としている人たちへ

土屋 エニタイムでは新しい取り組みをスタートさせます。まず一つ目として、高校生の利用を無料にします。
 学校の部活動では、最新のトレーニング機器が揃っていないとか、休日にトレーニングができないといった課題があります。また、なんらかの事情で学校に行けなくなってしまった高校生が、身体を動かし、自分と向き合える時間と空間が身近にあれば、何かを変えるきっかけになるかもしれません。こうした課題に対し、貢献できることがあるのではないかと考え、そんな、さまざまな悩みを抱える若者にこそ「ヘルシアプレイス」が必要になっている、という思いから生まれた試みです。

有森 自己流のトレーニングには限界があるので、高校生の時にちゃんとしたトレーニングをフィットネスジムで学べるのはいいですね。自分の身体の状態を知るというのは大切なことですから、自分の身体や内面に向き合う習慣にもつながる意義ある取り組みだと思います。学校にとっても、エニタイムを通じて社会との連携がもてると、学校の部活を指導している先生方の負担も軽減できるでしょう。学校との連携を図り、社会のみんなで協力していけるといいと思います。2020年を迎えるにあたって、社会の中のスポーツであるということを忘れずに丁寧に関係をつくっていく必要があると思います。

土屋 貴重な視点をありがとうございます。健全なスポーツ環境や地域社会を実現していくために、エニタイムフィットネスが教育の現場や社会を結ぶ接点となり、貢献していければと考えています。
 もう一つ、アスリートへのサポートプロジェクトも新たにスタートします。実は日本代表として活躍しているようなアスリートたちの中にも、「ヘルシアプレイス」を必要としている人は多いのではないか。こうした問題意識から、マイナー、メジャー競技問わず、純粋にスポーツを愛し、世の中の人々を勇気づける熱意あるアスリートたちを公募し、「Get to a Healthier Place!」の頭文字をとったアスリートチーム「TEAM G2HP」を結成しました。
 具体的にはエニタイムの全世界店舗を練習場所として提供し、メディアで報道されにくいスポーツ競技の告知などのサポートも実践して参ります。
 現在、0期生としてセーリングの選手などが所属しており、SONのアスリートの方々にもぜひ参加していただければと考えています。

有森 アスリートにとって、大きな機会とチャンスにつながる取り組みですね。逆に言えば、「スポーツをしたい」「スポーツによって何かを変えたい」という強い意志があるのに、その機会が与えられないのは、誰もが活躍できる社会を目指していく上でも大きなマイナスといえるのではないでしょうか。「幸運とは準備がチャンスに出会うこと」。これはアメリカの俳優のオプラ・ウィンフリーさんの言葉ですが、その通りだと思います。

土屋 同感です。今日、有森さんとお話しをして改めて、運動やスポーツを愛するすべての人をサポートし、「ヘルシアプレイスを届けていく」というエニタイムのミッションの重要性を確認できた気がします。これからもさまざまな形で連携し、「誰もが健康的に暮らせる、心豊かな社会」を共に創っていきましょう。

kakomi

負荷のかかるトレーニングでは辛そうな表情を見せるSONアスリートだが、トレーナーとのコミュニケーションを笑顔で楽しんでいた。

SOアスリートの施設体験会を通じて
社会との接点を創出していく

 3月3日、エニタイムフィットネス新江古田店(東京・中野区)で、「SOアスリート 施設体験会」が開催された。この体験会はSONのアスリートがフィットネスジムを安全に正しく利用できること、そしてエニタイムのトレーナーがSOについて学ぶ機会にすることを目的に開催された。今回は、フィギュアスケーターの19歳の男性が参加し、アスリートの保護者とトレーニングの目的を話し合い、体験会はスタートした。この日は、上半身を中心にトレーニングマシンで筋力強化をしたいという要望に基づいて、2時間程度汗を流した。最初はランニングマシンとストレッチでウォーミングアップ。トレーニングマシンでは、トレーナーからのサポートを受けて負荷を調整、回数をカウントし、励ましの声を受けながらトレーニングを進める。途中、辛そうな表情を見せるが、終了後は笑顔がこぼれていた。
 指導したトレーナーによると「わかりやすい言葉での説明を心掛け、表情からもどれだけ負荷がかかっているかをしっかりと見ています」とのこと。また、エニタイムの会員への指導よりも、視野を広く持ち、安全に気を配ることにも気をつけているという。付き添った保護者からは、「マシンを使ったトレーニングができる施設がないため、普段は自宅で腕立て伏せやダンベルを使ったトレーニングしかできず、本人もつまらなそうで困っていました。今日は環境が変わったこともあり、嬉しそう。一般利用者がいる環境でトレーニングするイメージを知れたのも収穫でした」と振り返る。その言葉通り、本人も「楽しかった」と感想を述べた。
 印象的だったのは、「これが日常的な取り組みとなり、一般の方と知的障害者の接点となることで、偏見の解消につながれば嬉しいです」という保護者の言葉だ。トレーナーによると過去の開催では、「エニタイムの会員の方から声をかけられることもあり、取り組みを説明すると、理解してもらえることが多々あった。今後も取り組みを続け、全国の店舗に広げたいと考えている」とのことだ。
 エニタイムのスローガンは「Get to a Healthier Place!」誰もが健康的に暮らせる、心豊かな社会を実現。その理念に叶うこの体験会は、今後、さらに広がりそうだ。