日経ビジネスオンラインスペシャル

戦略コンサルティングチーム「EYパルテノン」日本で3月本格始動 経営上の課題(C-Suite Agenda)に解決策を提供 デジタル戦略、地政学的問題にも強み

EYはアシュアランス、税務、トランザクション(M&A、事業売却)、アドバイザリーの分野で活動するリーディングファーム。今年3月にグランドオープンした東京ミッドタウン日比谷に日本の拠点統合を開始したのと同時に、戦略コンサルティング部門であるEYパルテノンの日本チームも本格始動した。EYパルテノンのグローバルトップであるビル・アクティマイヤー氏と、日本のトップである高松越百氏に今後の「戦略」を聞いた。

戦略コンサルティングチーム「EYパルテノン」日本で3月本格始動 経営上の課題(C-Suite Agenda)に解決策を提供 デジタル戦略、地政学的問題にも強み

EYはアシュアランス、税務、トランザクション(M&A、事業売却)、アドバイザリーの分野で活動するリーディングファーム。今年3月にグランドオープンした東京ミッドタウン日比谷に日本の拠点統合を開始したのと同時に、戦略コンサルティング部門であるEYパルテノンの日本チームも本格始動した。EYパルテノンのグローバルトップであるビル・アクティマイヤー氏と、日本のトップである高松越百氏に今後の「戦略」を聞いた。


ビル・アクティマイヤー氏

EYパルテノン グローバル・リーダー

ビル・アクティマイヤー

1991年にパルテノンを創設。2014年にEY TAS(トランザクション)の傘下に入り、EYパルテノンを率いる。プリンストン大卒、タックMBA

「EYに足りなかったものを補完するために最適だったのがパルテノン。2014年にEYがパルテノンをそのグループに加えたのは、とても正しい戦略でした」

 ビル・アクティマイヤー氏が1991年に創設した戦略コンサルティング会社「パルテノン」は、2014年にEYのメンバーファームの一員として合流した。

非定型課題に強いEYパルテノン 「戦略の戦略」を担当

非定型課題に強いEYパルテノン 「戦略の戦略」を担当

 パルテノンにとっては、EYの豊富な資金力や広範囲に及ぶ実行支援が魅力だった。「EYは会計や税務はもちろんのこと、ビッグデータ解析やイノベーションに関しても優れたケイパビリティを持っています。投資能力も大きいので、私たちの成長のために必要な人材を数多く採用できました」

 アクティマイヤー氏はこう語り、その成果を次のように説明する。

 「2014年時点で従業員350人、米国オフィス6カ所だったのが、現在ではそれぞれ1500人、世界35カ所に発展しました」

 今、世界のコンサルティング会社は、戦略部門の強化を打ち出しつつも、事業やプロジェクトを具体的に進めるための実行支援に軸足を置いているのが現状である。それに対して、EYはEYパルテノンを「戦略の戦略」部門と位置付け、その違いを明確に示す。

4つの戦略策定サービス分野

4つの戦略策定サービス分野

4つの戦略策定サービス分野

* 実行支援は他のEYサービスラインと共同で実施

EY パルテノン 日本リーダー
マネージング・ディレクター/パートナー

高松越百(たかまつ・こすも)氏

主にBooz Allen Hamiltonで25年以上、戦略策定・業績改善のプロジェクトに従事。東京大卒、MITスローン経営科学修士

C-Suite Agendaに寄り添い経営課題を常に明確化

C-Suite Agendaに寄り添い経営課題を常に明確化

 EYがパルテノンによって経営の最上流を強化する狙いは何か。日本のトップ、高松越百氏が次のように説明する。

 「戦略コンサルティングでは、ダイナミックに変化し、個々の企業によっても異なることの多い経営上の課題を経営トップとの対話を通じて整理し、プロジェクト化する能力が問われるのです」

 戦略コンサルティングに求められるものは「非定型」な課題設定・解決力であり、最近では自律的な成長に加えてM&Aがその課題解決の方策となることが多いため、それを実現するにはM&Aや分社化、事業売却を担うトランザクションと強く連携できる組織構造がよいと判断したのだ。

 戦略の戦略、つまり経営の一番上流にある「C-Suite Agenda」。CEO(最高経営責任者)、CFO(最高財務責任者)、CIO(最高情報責任者)といった経営陣が抱える課題のことをいう。このC-Suite Agendaについて日常的に対話を繰り返すことにより、「経営課題を明確化・精緻化し、常に新たな実行可能な解決策を考えだしていかねばならないと思います」と高松氏は指摘する。

 EY Japanは、新日本有限責任監査法人をはじめとし、EYトランザクション・アドバイザリー・サービスのほか、EY税理士法人、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングなど様々なメンバーファームが加わり、広範囲にわたるサービスを提供できるのが強みだ。

 そのEY Japanのなかで、EYパルテノンが3月19日から本格的に始動し、グローバルな連携ができるEYと経営トップの信頼おけるアドバイザーとなるEYパルテノンがタッグを組むことで、戦略策定から実行支援までワンストップで提供できる体制が整ったことになる。

 これにより、戦略策定から実行支援に入ってきたボストン・コンサルティング・グループやマッキンゼー・アンド・カンパニーといった戦略系コンサルティング会社とも、サービスの量と質で肩を並べようというのがEYおよびEYパルテノンの狙いといえる。

 EYパルテノンが当面日本で注力する分野は、ライフサイエンス、テクノロジー、製造業、消費財・流通、商社、プライベート・エクイティだ。

CEOアジェンダになってきたデジタル戦略、地政学的問題

CEOアジェンダになってきたデジタル戦略、地政学的問題

 「ようやくデジタル戦略ではなく、デジタル世界における企業・事業戦略がCEOアジェンダになってきました」と高松氏。予想もしなかったところから競合相手が突然現れ、その脅威にどう立ち向かっていくべきか、すべてがデジタル化していく世界での自社のビジネス・モデルは何か、という課題を考えなければいけない状況に直面している。

 もうひとつは地政学的問題。「英国のEU(欧州連合)離脱問題、トランプ大統領の登場、北朝鮮問題が大きな影響を与えています」と高松氏は現状を語る。この問題に対応するため、EYは2017年6月、ジオ・ストラテジック・ビジネス・グループをニューヨークとロンドンに発足させ、今後日本にもスタッフを配置する予定だ。世界150カ国に展開するEYは、世界中から生の情報を収集。「アフリカなどの地域では、大統領経験者をアドバイザーとして迎え入れ、情報を集めてもいる」

 「日本でやることはたくさんあります。加速度的に成長が進む世界に乗り遅れないためには、スピード感と豊富な知識を持ち、状況を先取りしていくことが大切。私たちにはそれにふさわしい適性と能力と知識があります」とアクティマイヤー氏は自信をみせる。

EY パルテノン

EY パルテノン

〒100-0006 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー

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