デジタル革新を生み 未来を紡ぐ人材育成:FUJITSU Digital Business Collegeの全貌

ミドルと若手がタッグを組むことが
イノベーションを成功させる鍵

――カレッジ修了後は、どのような取り組みを進めていますか。

楠本まず2018年1月に、社内の中堅社員を17名集めた「事業デザイン委員会」を設置しました。メンバーは現業も兼任しているため、まずは「現業マインド」から「イノベーティブマインド」へと、マインドセットを変えるところからスタートしています。そのためにカレッジの先生方を講師に招き、月に1回のペースでワークショップを開催しています。すでにこれを2回行っており、デザイン思考とビジネスモデルについて学んでいます。第3回は4月に予定していますが、ここでは新しいアイデアやビジネスプランを短時間で紹介するピッチコンテストを行い、カレッジの受講生だった方に審査員として入っていただく予定です。

――ご自身がカレッジで学んだことを、社内に横展開していこうとしているのですね。

楠本そうです。企業を変えるには、まずその中にいる人の気持ちを変えなければなりません。これもカレッジで得た学びです。新たに弊社では2018年3月には事業デザイン委員会のメンバーを中心に、事業デザインに従事する3つのプロジェクトを立ち上げ、実証実験を開始することになっています。新しいことがうまくいくかどうかは、やってみないとわかりません。とにかく始めてみて、ダメなら修正する、という方法で取り組んでいきます。自分たちの手で百貨店の未来を切り開けるはずという確信も、徐々にではありますが持ち始めています。

――日本企業がイノベーションを成功させる上で、鍵になることは何だと思いますか。

楠本ミドルマネジメントの存在だと思います。日本のビジネス環境はシリコンバレーとは異なり、数多くの優秀な人材が大企業の中にいます。しかしその多くは、いままでやり続けてきたことを継続することが正しいと思っており、イノベーションのために力を発揮できていません。この力を引き出すには、ミドルと若手がタッグを組み、イノベーティブマインドを広げていく必要があります。私の役割も、まさにこの点にあると考えています。

――カレッジは2018年度も開催を予定していますが、そのような人材を育成するため、自社で継続的に活用したいというお考えはありますか。

楠本もちろんあります。できれば他の部門のミドルマネジメントにも参加してもらい、イノベーティブマインドを学んでほしいと考えています。カレッジを経験したミドルが増えれば、ミドル同士の連帯も強くなるはずです。

――カレッジの他に、富士通に期待することはありますか。

楠本最近の富士通は、ベンチャーとのピッチコンテストを頻繁に開催するなど、新しい取り組みを積極的に進めています。多摩大学大学院教授の紺野先生は、以前の富士通のビジネスはユーザーの外側の立ち位置でシステムを提供する「ドーナツ型」で、今ではユーザーやパートナーを巻き込んだ「太巻き型」になっていると語っていましたが、まさにその通りであり、これによってビジネスとICTを融合していこうという意気込みも感じられます。富士通ともパートナーシップを組んで、チャレンジしていきたいと考えています。 イノベーティブマインドを持つミドルを増やし、トップの危機感をボトムの若手にぶつけて、そこから生まれた新しい発想を横に広げていく。このような活動を加速することで、新しい百貨店を作り上げていきたいと考えています。

COLUMN

富士通担当者が語るカレッジへの思い

各分野の第一人者によるニュートラルなコースを設計
現場で活かせるスキル習得はもちろん人脈形成にも配慮

デジタル革新を推進できる人材をいかにして育成するか。これが日本企業にとって、大きな課題になっています。富士通では定期的にお客様へのアンケート調査を実施していますが、そこでもデジタル革新人材の不足が浮き彫りになっています。このようなニーズに対応するため、2016年5月から1年間かけて、カレッジのカリキュラムを作り上げていきました。

ここで留意したことは、大きく3点あります。第1は富士通が持つ技術にこだわらず、デジタル革新の推進に必要となるテーマについて、ニュートラルに学べる内容にすることです。そのため、他社技術であるIBM WatsonやMicrosoft Azureを学ぶこともカリキュラムに入れています。またこれらを教える講師陣も、それぞれの分野の第一人者として活躍している方に参加していただきました。監修委員長を引き受けてくださった多摩大学大学院教授の紺野先生をはじめ、外部から数多くの方に入っていただいたのです。

第2はコースが修了した後も、現場に戻ってそのスキルやマインドを役立てられるようにすることです。現場で活用できるスキルを身につけるには、長期間にわたってしっかり取り組む必要があります。そのためこのカレッジでは、数日間の短期コースではなく、約半年間にわたるコースとなっており、部門長コースでは5日間のシリコンバレー研修も組み込んでいます。

そして第3が、カレッジへの参加を通じた人脈形成です。デジタル革新の推進は、一社だけで行えるものではありません。これまでに存在しなかったビジネスを生み出すには、複数の企業が手を組む必要があります。また人脈が広がれば、出て来るアイデアも多様なものになります。長期にわたって一緒にコースを受けることでも人間関係が作られていきますが、カレッジ修了後も交流の場が生まれるようにしています。2018年3月29日には第1期の合同修了式を行いますが、これはコミュニティ形成の第1ステップとして位置づけています。

2018年7月にはカレッジの第2期がスタートします。今期はコース毎に2クラス設け、前回は部門長クラスだけだったシリコンバレー研修を、オプションになりますが実務者コースにも組み込む計画です。ぜひ今期も、意欲的な受講生に集まっていただきたいと思います。日本発のデジタル革新を大きく前進させるためにも、イノベーティブマインドを持ち、それを発揮できるスキルを備えた人材の育成に、これからも貢献し続けたいと考えています。

富士通株式会社
オファリング推進本部デジタル革新オファリング統括部
デジタルビジネスカレッジ推進部 シニアマネージャー 水野 誠 氏

説明会情報

第二期コース概要説明会開催

本プログラムの特長を詳しくお知りになりたい方は、ぜひご参加ください。

  • 日時 2018年3月20日(火)9時30分〜11時(受付:9時15分〜)
  • 場所 FUJITSU Digital Transformation Center
    世界貿易センタービル(浜松町)30階
  • 参加対象 CIO、事業部門/経営企画/人材開発/情報システム部門責任者・推進者
  • お申込み方法 こちらのフォームよりお申し込みいただけます。