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実用化されたフィンテック「AI外貨予測」とは?株式会社じぶん銀行(KDDI×三菱東京UFJ銀行)― 先進技術を活用した新サービスを次々とリリースしているじぶん銀行。2017年6月からAIを使った外貨預金サポートツール「AI外貨予測」の提供を開始した。

スマートフォンを活用した
先進的なサービスが強み
スマートフォンを活用した先進的なサービスが強み

 昨今、新聞やニュースで「フィンテック」「AI( 人工知能)」といった言葉を毎日のように見聞きするようになってきた。金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を掛け合わせたフィンテックは、スマートフォンを使った決済や家計簿アプリなど、日々の生活に密着したサービスとして広がり始めている。一方で、AIの活用例はまだそれほど多くない。囲碁や将棋のソフトウェアが名人棋士を敗るなど、急速な進歩を見せているものの、実用が本格化するのはもう少し先の話だろう。

 そうしたなか、フィンテックとAIにいち早く注力し、先進性のあるサービスを次々とリリースしているのが、じぶん銀行だ。スマートフォンを活用したサービスを強みとするインターネット銀行であり、日本で初めてキャッシュカードを使わずにATMで入出金ができる「スマホATM」を開始した金融機関でもある。

株式会社じぶん銀行  執行役員 決済・商品開発ユニット長 榊原 一弥氏

株式会社じぶん銀行 執行役員 決済・商品開発ユニット長

榊原 一弥氏

AIが為替相場を予測し外貨取引の課題を解決 AIが為替相場を予測し外貨取引の課題を解決

 外貨預金サポートツール「AI外貨予測」は、じぶん銀行が2017年6月から提供を開始したサービスだ。その名の通り、AIが過去の為替変動をもとに今後の値動きを分析・予測する。

 「為替相場の見通しを予測するのはプロでも難しいことです。ましてや、為替相場を確認する時間のない個人にとっては、外貨を買うタイミングは悩ましい問題でしょう。AI外貨予測は、外貨取引を行う誰もが抱えるそうした課題の解決を目指し、開発しました」(じぶん銀行 執行役員 決済・商品開発ユニット長の榊原一弥氏)

 予測する通貨は米ドル・ユーロ・豪ドル・ランド・NZドルの5通貨。各通貨の1時間以内・1営業日以内・5営業日以内の変動をAIが予測し、アイコンで結果を表示する。さらに、高い確率で為替が上がると予測した場合、プッシュ通知で知らせる「AI外貨予測アラート」機能も備える(図表1)。

 じぶん銀行の外貨取引はスマートフォン上ですべての取引を完結できるため、AI外貨予測アラートが届いたとき、わざわざパソコンを立ち上げる手間がない。予測結果をもとに、いつでもどこでもタイミングを逃さずに取引することが可能だ。

図表1 外貨取引の課題と「AI外貨予測」の機能
図表1 外貨取引の課題と「AI外貨予測」の機能

77%の高い的中率を実現 77%の高い的中率を実現

 気になるのは予測の精度だ。AI外貨予測アラートが通知される具体的な条件は、5営業日後に終値が上昇する確率が63%以上であり、期間内に高値が+0.5%を超える予測が出たとき。サービス開始以来、9回の通知実績があり、そのうち7回は予測通りの上昇を記録した。的中率は77%と、高水準の確度を実現している(図表2)。

図表2 AI外貨予測アラートの的中率77% ※ じぶん銀行調べ(2017/6/28~2017/11/30)
図表2 AI外貨予測アラートの的中率77%

 「開発パートナーであるAlpacaJapan株式会社は、AIを専門とするスタートアップ企業です。AI外貨予測には、同社が有する画像認識や機械学習などの技術・ノウハウを活用しています。2018年3月には、為替相場の分析・予測のみならず、積立取引まで自動で行える『AI外貨自動積立』をリリースする予定です。この新機能には、株価指標等の要素も加えた深層学習(ディープラーニング)の研究成果が生かされています。今後もAI技術の実用化を推進し、分析精度のさらなる向上に努めます」(榊原氏)

 手数料や金利といった経済合理性に加え、これまでにない先進的な付加価値を追求するじぶん銀行。そのテクノロジーと創造力は、顧客獲得競争が激化する金融業界において優位性の源泉となるに違いない。

外貨取引をもっと身近で親しみやすい手段に

外貨取引をもっと身近で親しみやすい手段に

株式会社じぶん銀行 執行役員 決済・商品開発ユニット長 榊原 一弥氏

「AI外貨予測」開発の背景には、“外貨取引をもっと身近で親しみやすい資産形成の手段に変えたい”という思いがあります。2018年3月にリリース予定の「AI外貨自動積立」は、AIによる為替相場の分析・予測に加え、積立取引まで自動で行うことができる新商品です。当行の強みである先進技術をさらに磨き、今後も外貨取引の課題解決に資するイノベーションを追求していきます。

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