働き方改革のはじめの一歩は「労働時間管理」 今すぐタイムカードをデジタル化せよ 企業の急務になっている「働き方改革」。その基礎となるのが、社員の「労働時間管理」だ。誰が、どこで、どれだけの時間、仕事をしているのか――。これを会社が把握、管理できなければ、時間外労働の抑制や在宅勤務の実現は難しい。この労働時間管理の現状と課題、そして対策について、働き方改革に詳しい社会保険労務士・馬場 栄氏に聞いた。

まずは「労働時間管理」で現在の働き方を見える化する

保険サービスシステム株式会社 取締役 特定社会保険労務士 馬場 栄氏 経営者目線の労務管理の提案・支援に定評がある。企業の就業規則改定や作成に携わるほか、働き方改革関連セミナーの講師なども務める。「労務リスクをなくし、中小企業を守る」ことを使命に、様々な活動を展開している。

 政府が提唱する「働き方改革」。その目的は、超高齢社会を迎えた日本の企業において、業務効率化や生産性向上による競争力強化を図ることにある。そうしたなか、現状の働き方に潜む非効率を取り除き、時流に沿った新しい働き方を具現化することが、あらゆる企業のミッションとなっている。

 ところが、取り組みの現状は、決して楽観視できるものではないという。多くの企業の働き方改革を見てきた保険サービスシステムの馬場 栄氏は次のように話す。

 「そもそも、大多数の中小企業は労務への関心が低いのが実情です。なかには、労務管理の基礎となる就業規則や雇用契約などにおいてルールを明確に規定すらしていない企業もあるほど。また、働き方改革に関心がある企業でも、何から取り組めばいいのかが分からず、結局、アクションは起こしていないケースも少なくありません」(馬場氏)

 このままでは、企業は大きなリスクを負うことになる。例えば、労働力人口が減少していくなか、非効率やムダの多い働き方を続けていれば、やがてビジネスそのものが回らなくなるだろう。取引先や顧客に迷惑をかけてから気づいたのでは遅すぎる。

 また、取り組みを進めていない企業が罰せられる可能性もある。例えば、時間外労働について労使で取り決める36(サブロク)協定では、時間外労働の上限を取り決めている。しかし、これまでこの上限時間数は「告示」で定められており、法的な拘束力は持っていなかった。だが、2019年頃に施行予定の改正労働基準法では、時間外労働の上限規則に違反した場合の罰則が明記される。「悪質な場合、厚生労働省のホームページに企業名が掲載されます。SNSが普及した現在、このことで企業が受けるダメージは計り知れないでしょう」と馬場氏は警鐘を鳴らす。

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タイムカードによる労働時間管理は限界を迎えている

 この状況を脱却するには、まず経営者が現状を把握することが欠かせない。そのうえで、実態に沿った取り組みを考え、実行することが大切だ。

 「『賃金引き上げと労働生産性』『時間外労働の上限規制』『高度プロフェッショナル制度』『時間外労働60時間超の割増賃金率の引き上げ』など、国が議論しているテーマはいくつかありますが、共通するキーワードは『労働時間管理』です。つまり経営者は、まずは社員の労働時間管理という切り口で取り組みを考えることが、働き方改革の“はじめの一歩”となるでしょう」と馬場氏は言う。

 労働時間管理といわれてまず思い浮かぶのは、「タイムカード」だ。紙のシートを打刻機に差し込むと、出勤/退勤時刻が印字される。それを月次で集計することで、労働時間管理を行うものである。

 だが馬場氏は、このタイムカードは、働き方改革における労働時間管理には向かないと指摘する。最大の理由が、管理の煩雑さだ。「月次の集計作業が大変なだけでなく、打刻忘れや提出漏れなども追いかける必要があるタイムカードは、働き方を効率化し、生産性を上げようという動きにそもそも逆行しています」(馬場氏)。

 また、保管上の問題もある。社員による残業代請求の時効は、現状、労働基準法が定める「2年」だが、民法改正により債権の時効が「5年」となり、それに合わせて労働基準法の時効も5年に変更になる可能性がある。同時に、労働基準法で定めるタイムカードなどの帳簿類の保管期間3年も、5年に延長されることが考えられるという。「期間が延びればそれだけ管理スペースやコスト、手間が必要になります。つまり、管理者がもっと簡単に扱えて、情報の保管もスマートに行える方法でなければ、本質的には、働き方改革の労働時間管理には向かないのです」と馬場氏は述べる。

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直行直帰も正確に把握できるクラウド勤怠管理

図 クラウド型勤怠管理システム「KING OF TIME」
図 クラウド型勤怠管理システム「KING OF TIME」
シフトや休暇などの管理機能から、残業が多い社員へのアラート機能、各種申請・承認機能まで、時間管理/労務管理に必要な機能を網羅している
(図はクリックで拡大表示できます)

 では企業は、どんな方法で時間管理を行うべきか。有効なのがクラウドだ。打刻された社員の勤怠状況が簡単に確認・集計でき、かつ保管スペースが不要なデジタルデータで管理できるツールが必要とされている。「当社は、このニーズに対応したツールを取り扱っています。『KING OF TIME』のようなクラウド型勤怠管理システムがその一例です」とNTTドコモの齊藤 伸一氏は説明する(図)。

 KING OF TIMEは、「タイムカードの作成」「打刻」「情報の集計・管理」といった一連の作業をデジタル化する、クラウド型の労働時間管理システムである。タイムカードの運用(備え付けの機器で打刻)に近い、専用PCを設置して打刻する方法はもちろん、社員が個々に使う業務PCからID/パスワードでログインして打刻する方法、スマートデバイスでの打刻、ICカードリーダーでの打刻などにも対応。

株式会社NTTドコモ 法人ビジネス戦略部 クラウド推進担当 主査 エバンジェリスト 齊藤 伸一氏

 「働き方改革に向けたメリットとしては、紙だと月次でしか集計できなかった打刻データを、いつでも確認・集計できることが挙げられます。社員の残業をリアルタイムに確認しながら、過剰労働を抑制するといったことも容易に実現できるでしょう」と齊藤氏。アラート機能も備えており、設定した時間数を超えたら自動で通知することも可能だ。

 また、クラウドを用いることで、「在社時間」と「労働時間」を分けて記録することができることも大きな利点だ。「一般的に、出社から退社までの時間(在社時間)と始業から終業までの時間(労働時間)が一致しない場合が多いと思います。タイムカードではおよそ出社と退社の時間の記録しかできないため、会社にいた時間(在社時間)がそのまま労働時間としてカウントされる(労働時間が実際より多くなる)恐れがあります」と馬場氏。労働時間が事実ベースより多くカウントされてしまうと、残業代がかさ増しされるだけでなく、社員一人ひとりの勤務状況を把握することもできない。適切な労働時間管理があってこそ、社員の仕事の進め方、生産性・効率などの課題が見えてくるのだ。

 更に、登録されたデータは自動で集計されるばかりでなく、給与ソフトとも連携できる。労働時間を集計したり、データをソフトに一から入力するといった作業を行う必要がなくなるため、社内業務の効率化にも役立つ。

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ビジネスチャットとのセットでテレワークにも対応

 さらに、働き方改革では、場所を選ばず働ける「テレワーク」を推し進める企業も多い。その場合、モバイルデバイスなどを使い、より手軽に打刻できる仕組みも必要になる。

 その点KING OF TIMEは、ビジネスチャット「WowTalk for ビジネスプラス(以下、WowTalk)」とも連携可能。そうすることで、WowTalkから勤怠状況の打刻も行える。「両ソリューションを取り扱っている当社では、独自のセット提供も開始しました。個別導入よりもリーズナブルな価格で、柔軟な働き方に合わせた打刻の仕組みを構築することが可能です」と齊藤氏は強調する。

 実際のシステム導入に当たっては、まず機能を絞って使い始め、その後拡大していく方式が望ましい。「KING OF TIMEは、我々社労士が見ても不足機能が見当たらないほど、労働時間管理に必要な機能が網羅されています。そのため、一度にすべて使おうとすると、逆に混乱を招くでしょう。まずは『出退勤の打刻』だけを数カ月使い、慣れてから次の機能に手を伸ばすといった段階的な取り組みが、活用成功の秘訣です」と馬場氏は説明する。また、同システムは打刻利用があった人数のみ課金対象となるため、試しに少人数から始めてみるなど一般的に初期費用に大きなコストがかかるシステム導入に比べ、リスクを負うことなく、気軽に使うことができるだろう。

 今回紹介した「まず労働時間管理から始める」というアプローチは、働き方改革の進め方が分からない企業や、思うような成果が上がらず悩む企業にとって、重要なヒントになるはずだ。

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クラウド勤怠管理とチャットで働き方改革を支援――「KING OF TIME」+「WowTalk」

 労働時間管理の手法として一般的な紙のタイムカード。だが、打刻漏れの発生や集計の手間、月末にならないと残業時間が集計できない、カードの保管場所が必要といった課題も多い。

 こうした課題を解決するのが、クラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」だ。打刻データのリアルタイム自動計算機能や、給与システムへの取り込みが可能な出力機能、残業時間の警告、シフト管理、休暇管理、残業をはじめとする各種申請承認などの機能を備える。

 また、これをビジネスチャット「WowTalk」と組み合わせることで、スマートフォンを使ってどこからでも勤怠状況の打刻ができるようになる。ほかにも、メッセージやスタンプ、ドキュメントのやり取りや、掲示板を使ったタイムラインでの会話、無料通話/ビデオ通話機能も備える。またさらにKING OF TIMEとの連携により、WowTalkのアプリから出退勤の打刻や残業時間などの勤務状況が確認できるように。総務担当者の勤怠管理業務も効率化されます。

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株式会社 NTTドコモ
ドコモと実現する「働き方改革」https://www.nttdocomo.co.jp/biz/