仕事も子育ても全力投球したい テレワークはそのために必須の制度

様々な企業が働き方改革に取り組む中、NTTドコモはテレワークの推進によって大きな成果を上げている。同社は、2010年頃から在宅勤務を含む制度の整備を進め、現在は営業部門をはじめとする多くの社員が、時間と場所に捉われずオフィスと同じ業務が行える環境を実現している。テレワークの導入以前と以後で、働き方やワークライフバランスはどう変わったのか。仕事と子育てを両立するNTTドコモ社員の声を基に、その効果を見てみよう。

「どこでも仕事できる」テレワークを実践

株式会社NTTドコモ 第一法人営業部 第二営業 第一担当課長 戸田 陽子氏

 午前中は朝一から商談の約束があるため、自宅からお客さま先に直行する。その後はオフィスに向かい、月1回のチーム全体ミーティングに参加。ランチをメンバーと取った後、次のお客さま先へ向かい、終了後は最寄りのシェアオフィスに移動。打ち合わせで出たお客さまからの要望について、Web会議システムでオフィスにいるSEとつないでディスカッション。その後、資料作成やメールチェックなどを行い、18時にパソコンの電源を切って帰路につく。翌日の午前中は在宅勤務、午後は半休申請を出した。これで、余裕を持って子どもの授業参観にも参加できる――。

 これは、NTTドコモの法人営業部門で管理職を務める戸田 陽子氏のある日の仕事の様子だ。戸田氏は、小学2年生と年長の保育園児を育てながら、フルタイムで働くワーキングマザー。管理職として9名の部下を統率し、自らもアグレッシブに営業活動を展開する。

 「仕事がいくら忙しくても、学校行事に参加するなど、子育てもしっかりやりたい。でも、1日を全休にすると仕事の進捗に影響します。テレワークを活用することで、業務の時間、プライベートの時間ともに充実させることができます。私にとってテレワークはなくてはならない制度です」と戸田氏は語る。

 NTTドコモでは、こうした社員の柔軟な働き方を実現するため、2010年に在宅勤務を制度化。また働く場所も、2017年度からはサテライトオフィスを一部拠点に設置し、外出時に利用できるようにしたほか、一部の法人営業部門の社員は、関東圏に24カ所あるシェアオフィスを利用可能とした。モバイルICTでも、自社グループ開発のWeb会議サービス「sMeeting」や仮想デスクトップサービス「s-WorkSquare」、ビジネスチャットなどを配備し、効率的に働ける環境の整備に努めている(図)。現在は本社勤務の社員の6.2人に1人がテレワークを利用しているという。

図 「sMeeting」「s-WorkSquare」のイメージ
図 「sMeeting」「s-WorkSquare」のイメージ
sMeetingは、インターネットにつながる環境があればどこでもミーティングが開けるWeb会議サービス。s-WorkSquareは、パソコンやモバイルデバイスからクラウド上のデスクトップ環境をセキュアに利用可能な仮想デスクトップサービス。
(図はクリックで拡大表示できます)
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コミュニケーションの質・量ともに向上

 管理職である戸田氏は当初、テレワークを推進すると、チームメンバー同士が会う時間が減り、情報共有が難しくなるのではという不安があったという。「しかし、Web会議やビジネスチャットなどのモバイルICTが揃っていれば、物理的な距離が離れていても、いつでも・どこでもコミュニケーションができることを実感しました。むしろ、対面よりチャットのほうが話しかけやすかったりすることもあり、以前よりもコミュニケーションの量・質が上がっている感覚があります」と戸田氏は言う。

 また、テレワークならではのメリットも感じている。“スキマ時間”の有効活用だ。

 例えば、戸田氏が所属する法人営業部門の場合、1日何件ものお客さま先を訪問することがある。その場合、オフィスとの往復を繰り返す移動だけでも相当の時間を費やすことになるが、2つのお客さま先の中間にシェアオフィスがあれば、オフィスに戻る時間を作業時間に充てることができるだろう。また部署によらず、在宅勤務を行えば、通勤時間をカットできる。実際、冒頭で紹介したとおり、戸田氏自身もそうした利用法を実践している。

 この効果は、調査によって定量的にも算出している。同社が法人営業部門の社員約100名を対象に実施した調査では、移動時間は平均30%削減。「その分、企画書作成などの“考え仕事”の時間が20%増え、同時に時間外労働は15%減りました」(戸田氏)。テレワークは、“スキマ時間”の有効利用による、生産性向上効果を同社にもたらしている。

 また実践を続ける中では、働く側の意識も変わったという。「Face to Faceでのディスカッションは会社にいる時間に行い、煩雑な事務処理や企画書作成などはシェアオフィスで集中的に行うといった業務のコントロールが行えるようになっています。また、部下とシェアオフィスで落ち合ってミーティングすることもあります。このように、私を含む部門メンバー全員に、限られた時間をマネジメントし、戦略的に仕事を組み立てるという意識が芽生えました」と戸田氏は説明する。

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一人ひとりが理想の働き方を描いていける環境

 こうした生産性向上や意識改革に加え、ワークライフバランスの面でも効果は上がっている。社員一人ひとりが、テレワークという選択肢も組み合わせながら、自らの理想に近い働き方を描いていけるようになったからだ。

 例えば同社は、子育て世代や介護が必要な家族がいる社員向けに「時短勤務制度」も導入しているが、子育てがひと段落した社員の中には、再びフルタイムで勤務したいと考える人も少なくない。しかし、子どもが小さいと急に熱を出したり、何かと手がかかる。従来は、このことがネックになって、なかなかフルタイムに戻せないケースも多かったという。

 「その点テレワークなら、子どもや家庭の都合と折り合いを付けながら、柔軟にフルタイムで働けます。テレワークを、時短勤務や産休・育休からの移行ステップに活用することで、スムーズにフルタイムに復帰しやすくなったと感じます」(戸田氏)。組織の側にとっても、貴重な戦力がフルタイムで働けることは、大きなプラス効果を生んでいる。

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成功には「トップダウン」の働きかけも不可欠

 もちろん、単に制度やモバイルICTを整えるだけでは、ここまでの成果を得ることは難しい。同社が重視したのは、意識改革として、トップダウンでテレワークの実践を全社に推進することだ。

 具体的に、同社の「ダイバーシティ推進室」では、社員一人ひとりの多様性を尊重した働き方改革を推進。定期的なトップコミットメントを発信し、組織全体に経営者のメッセージを伝える役目を担った。こうして、全社的な取り組み推進の機運を醸成することで、現場のムードが変わっていったという。

 「同時に、我々管理職が率先して手本になる姿勢も重要だと感じました。いくら『テレワークを活用していいよ』といっても、上司が使っていないと部下は利用しづらいものです。管理者が積極的に取り組むことが、部下の心理的ハードルを下げ、テレワーク普及の大きな推進力になったと感じます」(戸田氏)

 一連の実践で得たノウハウは、同社が提供する「働き方改革」関連のモバイルICTソリューションに生かされている。今後も同社は自らテレワークの一層の促進に努めながら、ソリューションの強化とパートナー企業との協働によって、多くの顧客の働き方改革を支援していく考えだ。「私も、自分自身やチームメンバーの経験を、一層多くのお客さまの課題解決に役立てられるよう、引き続き取り組んでいきます」と戸田氏は最後に語った。

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モバイルICTを活用すれば、仕事をする場所がオフィスになる――「sMeeting」「s-WorkSquare」

 NTTドコモは、テレワークの実施にあたり、自社グループ開発のモバイルICTをフル活用している。

 クラウド型Web会議サービス「sMeeting」はその1つ。パソコンやスマートデバイスから、いつでも・どこでも映像・音声・資料を共有しながら、様々なシーンで円滑なコミュニケーションが可能になる。1カ月当たり2,000円からと低コストながら、多彩なビジネスシーンで使える機能をすべて標準搭載しており、コストパフォーマンスが非常に高いのも大きな特長だ。

 「s-WorkSquare」は、パソコンやモバイルデバイスから、クラウド上に構築された各個人のデスクトップ環境を利用する仮想デスクトップサービス。クラウド上のデスクトップ画面をリモート操作するため、利用端末自体にデータを残さない。これにより、万が一の盗難・紛失時にも情報漏えいリスクを抑えることができる。また、アプリケーションのアップデートやセキュリティパッチの配信なども一元管理できるため、運用管理を軽減することも可能だ。

 両ソリューションの導入により、社外でも社内と同様の仕事が行えるようになり、働き方改革を飛躍的に加速することができるだろう。

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株式会社 NTTドコモ
ドコモと実現する「働き方改革」https://www.nttdocomo.co.jp/biz/