蟹瀬率直な感想を申しますが、予想以上の仕上がりに驚きました。まず加速性能。ハイグレードなスポーツカーを凌駕(りょうが)するような出足のよさが爽快でした。

磯部モーター自体は先代「日産リーフ」のものと同じですが、インバーターを新開発することで最大トルクを254N・mから320N・mへ、最高出力を80kWから110kWへ上げています。ご存じのようにモーターはアクセルを踏んだ瞬間に最大トルクが出せるのが特長。新型「日産リーフ」では制御能力がアップしたことでEV特有の加速性能に磨きがかかりました。

蟹瀬高速道路では即座にトップスピードまで加速しました。しかも静粛性が非常に高く、無音で加速するところにガソリン車と一 線を画す先進性を感じます。

磯部静粛性は欧州車のプレミアムクラスに匹敵します。エンジン音がないとそれまで意識していなかったロードノイズや風切り音の存在感が出るので、そのようなノイズの一つひとつを車体構造で潰しています。

蟹瀬EVならではの意外な悩みもあるわけですね(笑)。走りはとてもキビキビしていて、非常にレスポンスがいいと感じましたが、そこにもEVならではの秘密があるのでしょうか。

磯部はい。モーター駆動による“電動化”のたまものです。新型「日産リーフ」では1/1万秒単位、時速70㎞走行の場合なら、2mmピッチでトルクを制御するという緻密さです。もう一つ、理想的な重心位置を実現できていることもポイント。重さのあるバッテリーを重心点近く、座席下の低いところに配置することで、ステアリング操作に反応して曲がりやすく、安定性も確保できます。

蟹瀬重いエンジンを前か後ろに配置するガソリン車には真似できない点ですね。確かにコーナリングもスムーズで、路面に吸い付くような安定感がありました。

磯部新型「日産リーフ」ではそんなクルマの“知能化”にも注力しました。EVの電動化によって、これまで不可能だった高度な知能化も実現でき、ドライブの楽しさをもたらします。

重量物である駆動用リチウムイオンバッテリーを車体の重心点近くに配置し、理想的な前後の重量バランスと低重心を実現。ステアリング操作にリニアに反応する爽快感を味わえる。

一度知ってしまうともう戻れない革新的機能
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蟹瀬車間距離と車線をキープしてくれる「プロパイロット(高速道路 同一車線自動運転技術)」も知能化を象徴する機能。ハンドルを軽く押さえているだけで、アクセルとブレーキには触れなくても、一定速度できれいに曲がってくれます。「プロパイロット パーキング」しかり、自動運転的な機能には必要性に懐疑的な部分もありましたが、とても便利ですね。さらにアクセルペダルだけで制御できる「e-Pedal」。アクセルを緩めると減速し、離すと完全に止まる操作に初めこそ戸惑ったものの、数分で慣れました。踏み替えがないから街なかのストップ&ゴーが断然ラクです。これを知ってしまうと、もう戻れない(笑)。

磯部かつてインターネットが従量制だった時代は接続のオンオフを切り替えて使っていましたが、常時接続に慣れた今はもはや戻れないのと同じです。実際に乗っていただければ、タイヤが50㎝回っただけで、その明らかな違いを体感し、納得していただけると考えています。

アクセルペダルを戻すと、一般的なブレーキングと同等の減速感(最大0.2G)が発生。前走車との車間距離調整、信号や坂道での減速・停止もワンペダルで自在だ。ワインディングではアクセルペダルだけの簡単な操作でメリハリの利いた加減速ができ、スポーティな走りを楽しめる。

先代「日産リーフ」からモーター出力を大幅アップ。新型プロセッサーによる制御技術を導入し、高効率化と高出力化することで、回転し始めから最大トルクの発生を可能にしている。圧倒的な加速レスポンスを体感できる。