次世代テレビといわれてきた4K(2K/フルHDの4倍の解像度)テレビが急激に浸透してきている。価格もこなれてきており、4Kは早くもテレビのスタンダードになりつつある。しかし、せっかく4Kテレビを買ったというのに、4K品質で視聴できるコンテンツはまだ少なく、4Kテレビの魅力を楽しめていないという声も多い。そんななかで、IT・家電ジャーナリストの磯修氏が注目しているのが、シャープの4Kテレビ向けに開発した、新型「AQUOSブルーレイ」。4Kテレビを楽しむための機能が詰まっているというレコーダーの真価を探るべく、開発を担当した上杉俊介氏と岩崎宏之氏に直撃した。

満を持して投入された渾身のレコーダー
4K(対応)テレビ/2Kテレビ需要予測(国内)

国内市場では、2018年には4K(対応)テレビと2Kテレビの需要(出荷台数)が逆転し、2020年には4K化率が70%程度と予測。

4K時代が着実に近づいてきていると感じています。2018年には4Kが2Kを抜き、2020年には4K化率が70%に達するという予測もあります。直近で4Kテレビはどれくらい普及しているのでしょうか?

上杉当社の場合、2013年の発売開始以来、4Kテレビは順調に伸長しており、昨年度約15%だった台数構成比は、足元の年末商戦で30%に達しています。とりわけ大型テレビでは4Kを選ぶお客様が大半を占めており、来年以降もさらに伸長するとみています。


シャープ株式会社 ディスプレイデバイスカンパニー デジタル情報家電事業本部 国内事業部 第二商品企画 部長 上杉俊介氏

内閣府の調査によると、ブルーレイレコーダーの国内普及率は2016年3月時点で46.6%とのこと。レコーダーの購入層をどのように分析していますか?

上杉レコーダーの購入層は、買い替え・買い増しが8割以上を占めており、すでにレコーダーをお使いのお客様が中心の市場になっています。そのため、これまで当社はレコーダーの基本である「録る・見る」機能の強化や利便性を追求した新製品をご提案してきました。

そして今、レコーダーの4K化の機が熟したと。

シャープ株式会社 ディスプレイデバイスカンパニー デジタル情報家電事業本部 国内事業部 第二商品企画 主任 岩崎宏之氏

上杉はい。4Kテレビの本格普及と、4Kソフト「Ultra HD ブルーレイ(UHD BD)」の登場を背景に、レコーダーの4K化に本格的に取り組みました。インフラに目を向けますと、映像ソフトには「10年説」というのがあります。VHSから本格的に始まった家庭用映像ソフトは、1996年にSD(標準画質)であるDVDが発売され、2006年に2Kのブルーレイが発売、2016年に4KのUltra HD ブルーレイが発売と、10年サイクルで進化を遂げています。2月現在で60タイトル以上のUltra HD ブルーレイソフトが発売されています。Ultra HD ブルーレイソフトの普及が一気に進み、時代はいよいよ4Kになると判断しました。

4K映像コンテンツは、一部のネット配信サービスにはあるけれど、まだ一般的とはいえないレベル。ついに4Kテレビを手に入れたというのに、せっかくの4Kスペックを味わう機会がないとフラストレーションがたまっているユーザーも多いと思います。かくいう私もその一人なのですが(笑)。

リアル4K映像を実現する新開発エンジン
Ultra HD ブルーレイ再生対応
4Kマスターエンジン BD-PRO

岩崎現在、Ultra HD ブルーレイソフトの多くは、ブルーレイとの2枚組になっています。今日は、2台の4Kテレビを使って、同じコンテンツを4KのUltra HD ブルーレイと2Kのブルーレイで同時に見比べてみましょう。

4K映像をこうして同時に見比べるのは新鮮です。どちらも4Kテレビによる4K映像ですが、もともと4KのUltra HD ブルーレイをAQUOSブルーレイが4Kで再生しているのと、2Kのブルーレイ映像をテレビ側で4Kに置き換えてアップコンバートしているという違いがあります。こうして見ると、Ultra HD ブルーレイの4Kの美しさに目を奪われます。4Kアップコンバート版は水面が一様にぼんやりしているのに対し、Ultra HD ブルーレイ版は海のさざ波一つひとつが繊細に表現されている。沖縄の海ならではの透明感も見事に再現されているし、雲の表情もまるで違いますね。4Kアップコンバート版で見える遠くの黒点はなにかと思ったら、Ultra HD ブルーレイ版で海鳥だと確認できました。細部の鮮明さはもちろん、立体感、奥行き、色の滑らかなグラデーション、すべてが段違いです。

岩崎高精細によって映像を洗練させていくと、自然な立体感が生まれ、裸眼で見ているのに近い画になっていきます。一時3Dテレビが脚光を浴びましたが、特別な眼鏡をかけなくても立体感や奥行き感のある映像を楽しめるようになってきました。

4Kをしっかり楽しめる環境なら、これはもう“3D要らず”ですね。

上杉地上波デジタル放送が開始されたとき、こんなハイスペックな映像は不要だという声が多く聞かれました。しかし、ハイビジョンのクオリティーが当たり前となった現在は、たまにアナログ時代の映像が流れると、かつてはこんな映像を見ていたのかと驚かされます。4Kへの移行も自然な流れであり、オーバースペックであるという議論はすぐに過去のものになると考えています。

Ultra HD ブルーレイの規格は、従来のブルーレイに比べて解像度は4倍、輝度は10~100倍、色域は自然界の色のほぼすべてを再現できるといわれているBT.2020規格の採用と、圧倒的な情報量です。非常に高い圧縮度で作られたメディアですから、それを解凍し、再生するにはこれまでのブルーレイ用のエンジンでは難しいわけですよね。

岩崎はい。Ultra HD ブルーレイは、その最新規格に対応する大きなパワーを持つエンジンでなければ再生できません。シャープはUltra HD ブルーレイ用に新エンジン「4KマスターエンジンBD-PRO」を開発し、高画質化と高速化を実現しました。AQUOSブルーレイには裏技的な機能がありまして、読み込んだディスクの解像度・輝度・色域・ビット数などのスペックと再生によって出力中のスペックを表示することが可能です。つまり、ディスクに入っている情報がきちんと出力されているかどうかをリアルタイムでご確認いただけます。

いつの間にか設定を変えてしまってせっかくのハード側のスペックが実は生かされていない、なんてことも結構あるもの。機能を最大限に活用した映像を楽しみたい私にとってはうれしい仕様です。そういえば、Ultra HD ブルーレイは膨大な情報をローディングするためにブルーレイ以上に高速回転する必要があると思いますが、パワフルに頑張っていますという雰囲気はありませんね。

岩崎従来のブルーレイで最高回転数4000rpmだったところを、Ultra HD ブルーレイでは5000rpm必要で、25%も高速化しています。しかし、新開発ドライブに防振スタビライザーを採用することで、高速回転時でも騒音や振動を抑えています。

なるほど。どうりで静かなわけですね。これなら風切り音や振動音が視聴に影響することもなさそうです。

岩崎ディスクを入れてから再生までの速度にも自信があります。そのあたりもチェックしていただきたいです。

録画番組も4Kの滑らかな高画質映像に

4Kテレビの真のポテンシャルを発揮するために、非常に頼もしい高画質レコーダーであると、実際のUltra HD ブルーレイ映像を見て確信を深めました。実は今回、私がAQUOSブルーレイに注目した最大の理由は、“4Kテレビの真価を引き出す”というシャープの強い意志が感じられたからです。映像ソフトがキレイというのは極めて重要な機能ですが、それを高度に達成しているだけでなく、録画番組の4Kアップコンバートにも力を注いでいますよね。

4K60pアップコンバート

上杉AQUOSブルーレイは録画番組がキレイという点も特長です。その秘密は「4K60pアップコンバート」。これまで当社のレコーダーは録画番組を2K出力し、それを4Kテレビでアップコンバートしていました。それが今回のレコーダーは録画番組を常時4K出力します。60pというのは、1秒間に60コマの映像が出力可能であることを意味しています。

デジタル放送などの2Kを4Kにアップコンバートすると、情報量が一気に増えるために、同じコマ数を出力し続けることが困難となり、映像が間引きされるのが普通だと聞きます。

上杉半分の30コマ程度のことが多いかと思います。30pと60pで見比べてみましょう。野球の試合映像でボールにご注目ください。

おおー。60pではボールが滑らかに移動していますが、30pではボールが軌道上に複数見えて、ゆらゆらと動く魔球のようになってしまっています。これはストレスですね。こんなに違いがあるものなのですね。これも新エンジンの処理能力とスピードの向上のたまものですね。レコーダー選びには4Kアップコンバートのコマ数のチェックは必須です。

番組表にも4Kならではの美しさを

私が日頃、快適なテレビライフのためにとても重要だと考えているのが番組表です。実は非常に利用頻度の高い機能なのですが、見やすさについての配慮が軽視されがちに思います。そんななかで、AQUOSブルーレイの「4Kビジュアル番組表」には、ここまでやるかとうれしくなりました。文字の見やすさが感動的です。

上杉本機の開発コンセプトは「4Kテレビのためのレコーダー」で、4Kテレビをお使いのお客様にとって何が喜ばれるかがすべての基準になっています。磯さんのおっしゃるとおり、レコーダーとして重要なのが、予約録画のための「番組表」と、録画した番組を探すための「録画リスト」と考えており、これらがさらに美しく、使いやすくなることを目指しました。Ultra HD ブルーレイで映像のリアル4Kを実現するなら、文字も子画面も4Kテレビに合わせた仕様でいこう、と決断しました。

番組表は高精細文字なので、多くのチャンネルを一度に表示してもはっきりと読むことができて見たい番組を探しやすい。出演者情報など画像も豊富で楽しいですね。録画リストの子画面も高画質で、画面内のテロップまで読めます。

番組表 録画リスト
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