vol.1 水中写真家

鍵井 靖章Yasuaki Kagii

1971年生まれ。大学在学中に水中写真家の伊藤勝敏氏に師事。1993年より海外を拠点に水中撮影を行う。1998年に帰国し独立。第15回アニマ賞(平凡社)はじめ受賞歴多数。2013年よりクレ・エ・フォト代表。

海の中には、こんなにも美しい世界があるのか―。

鍵井靖章さんの写真を見た人は、皆そう嘆息するだろう。魚群が描くダイナミックな渦、珊瑚やイソギンチャクの鮮やかな色彩。魚たちの息づかいすら聞こえそうだ。

「海の生き物の、ありのままのすばらしさを表現したい。だから餌付けはせず、魚が安心して素顔を見せてくれるように、じっと息を殺してカメラを構え続ける。生き物との距離やタイミングの計り方は、どんな水中カメラマンにも負けないと思っています」と照れた笑顔を浮かべつつ真摯に話してくれる。

学生時代に水中写真を撮り始めて、今年で27年。多くの写真集を上梓し、日本写真協会新人賞、日経ナショナル ジオグラフィック写真賞優秀賞など、数々の賞に輝いている。東日本大震災後は、いち早く被災地の海に潜り、津波で流入した人工物の中、たくましく生きる海中生物の姿を撮り続けた。2017年には230ページを超す写真集『UNKNOWN ~未知の海』(日経ナショナル ジオグラフィック社)を発表し、その表現の美しさ、色彩の豊かさで好評を博している。「僕というフィルターを通し、見たこともない世界を見てもらいたい」と話す通り、未知の世界への扉を開く先導者といえるかもしれない。

今春だけでもモルディブ、タイ、メキシコと、なおも精力的に潜り続けている。

▲1968年に発売されたダイバーズウオッチのデザイン復刻版。オリジナルは植村直己氏や松浦輝夫氏がエベレスト登頂に携行した、当時世界最高水準の性能を誇ったエポックメーキングなモデル。「学生のころ、オーストラリアの海で船長が往年のモデルを身に着けていた。カッコよくて悔しかった(笑)」(鍵井さん)。ダイバーの象徴でもある逸品。

◀︎1968年に発売されたダイバーズウオッチのデザイン復刻版。オリジナルは植村直己氏や松浦輝夫氏がエベレスト登頂に携行した、当時世界最高水準の性能を誇ったエポックメーキングなモデル。「学生のころ、オーストラリアの海で船長が往年のモデルを身に着けていた。カッコよくて悔しかった(笑)」(鍵井さん)。ダイバーの象徴でもある逸品。

「先日、ギンガメアジの群れを狙って、フィリピンのバリカサグという島で潜りました。ダイバーには人気のある島なのですが、早朝だったので潜っていたのは僕だけ。狙い通りギンガメアジの大群が現れたので撮影し、ふと横を向いたらすぐ近くにジンベエザメが現れていた。驚きました。ジンベエザメの来る水域ではなかったので。誰もいない海で、僕だけが見られた幸せな時間でした」

数年前には、潜水艦に乗って300mの深海に行く機会があったという。そこは、非現実的で恐怖すら忘れるほどの闇だった。

「潜水艦の照らすライトが、唯一の明かりでした。そのライトの中に、突然マンタが現れた。真っ暗な中、ライトのあたったマンタがぼうっと浮かび上がる。それは幻想的な世界だった」

海中の奇跡には今なお感動させられると、言葉が熱を帯びる。

世界の海で奇跡を追う冒険のとき、腕に輝いているのがセイコーのダイバーズウオッチ『プロスペックス』だ。鍵井さんにとってプロスペックスは、単に時間を知る道具ではないという。

「水中撮影は楽しいだけではない。命をかけて撮影していると感じることもある。例えば海中にいられるリミットが迫っているけれど、危険を押してでも撮影したいものが現れたときなどがそうです。そんな、ある意味で切羽詰まった状況のとき、自分と地上をつないでくれるものの存在は助けになります。海という別世界を漂っている僕に、地上の時間を正確に伝えてくれるプロスペックスが、帰っていく場所を知らせてくれる。平常心をとり戻せるわけです」

隔絶された海の中で、地上とのつながりが心の支えになることは想像に難くないが、それが信頼できるものであることは前提だ。

「一緒に潜るガイドに信用をおけるかどうかで、撮影のクオリティが変わる。一歩踏み込めるかどうか左右されるからです。それは時計にも通じます」

▲1968年発売モデルを現代的にアレンジしたモデルが登場。力強いデザインはそのままに、スリムなベゼルとモダンな時分針を採用し、スタイリッシュな仕上がりになっている。写真左はステンレススチールのバンドでビジネスユースも可能。写真右は強化シリコン製のバンドで、カジュアルなタウン使いにも向く。「プロスペックスはダイバーの間で人気。つけていると“かっこいいですね”と言われます。この現代デザインならTシャツだけでなくカッターシャツにも似合いますね」と鍵井さん。

プロスペックスはまた、陸上において別の役割を果たすとも言う。

「陸上にいるときも、プロスペックスの持つ重厚な存在感が、海の仕事に就く人間だと表現してくれる。水中写真家としてのアイデンティティーを証明してくれる気がします」

沖縄の海で、20年以上のセイコーのダイバーズウオッチ愛用者だという年配のダイバーに会ったそうだ。仲間意識が芽生えたと同時に、「自分もプロスペックスと共にまだまだ潜っていこう」と思いを新たにしたと話す。これもまた、プロスペックスがアイデンティティーを表現し得る好例の1つといえそうだ。

これからの展望は? 最後にそう質問すると丁寧に言葉を紡いで答えてくれた。

「これまでとは違う作風に挑戦したい。もっと夢の世界のような写真を撮っていきたいと思います。また、東日本大震災で津波を経験した海を、被災地の海としてではなく、今そこにある、ありのままの美しい海として紹介したい。ただただ美しいだけの世界が、東北の海にはいたるところに広がっています」

新たな可能性への挑戦を通し、これからも我々が知らない多様な海への扉を開いてくれそうだ。

1968 メカニカルダイバーズ 復刻デザイン
SBEX007

SPEC 10振動メカニカルムーブメント、300m飽和潜水用防水を誇る、世界限定1500本の高性能ダイバーズウオッチ。持続時間は最大巻上時で約55時間。自動巻。
 
PRICE 550,000円+税

1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン
SBDC061

SPEC 200m空気潜水用防水。内面無反射コーティングのサファイアガラスを採用。ウェットスーツの上からの着用に便利なダイバーエクステンダー機構付き。自動巻。
 
PRICE 110,000円+税

1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン
SBDC063

SPEC 200m空気潜水用防水。内面無反射コーティングのサファイアガラスを採用。バンドは劣化しにくいブラックの強化シリコン。ベゼルのブルーが鮮やか。自動巻。
 
PRICE 90,000円+税

商品に関するお問い合わせは、セイコーウオッチお客様相談室まで。

通話料無料:0120-061-012

(9:30~17:30、土日祝日を除く)

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