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AIが変える・AIで変わる、未来のワークスタイル サービスの質を高め働く人の時間を生み出す東芝のAI技術

※記事中の情報につきましては、すべて取材時点のものとなります。
AI(人工知能)の実用化が広がる中、東芝は、モノのデジタル化に関わるアナリティクスAI「SATLYS™」(サトリス)と人のデジタル化に関わるコミュニケーションAI
「RECAIUS™」(リカイアス)を活用したワークスタイル変革を提案している。業務の効率化を通じて、時間の余裕を生み出し、そこで働く人がより創造的な領域で活躍できる環境を実現する、いわゆるAIを活用した「働き方改革」だ。ここでは「RECAIUS™」を活用し、働き方改革を実践している老舗旅館「元湯 陣屋」をはじめとする事例を紹介する。

多様な働き方を推進する「働き方改革」への取り組みが国や企業で始まっている。

そうした変革をITでバックアップしようという動きも加速してきた中で、東芝が新たに提案するのがAIを活用した「働き方改革」だ。AIが人を支援し仕事の効率を上げることで、そこに生まれた時間的余裕により、これまでとは異なる働き方に結びつけられる。あるいは、定型的な作業をAIに任せることで、人はより創造的な領域で活躍できるようになる。

次の社会の実現に向けたAI技術として東芝が提供するのが、音声認識、音声合成、音声対話、知識処理、画像認識などの機能を通じて人の能力を補助したり拡張する「RECAIUS™」だ(図1)。

図1 人を対象にしたコミュニケーションAI 「RECAIUS™」から生まれる
        さまざまなソリューションやサービス
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スタッフ音声など接客業務を可視化。老舗旅館で週休3日制を実現

最初に紹介するのは神奈川県秦野市の鶴巻温泉にある老舗旅館「元湯 陣屋」の事例である(図2)。

図2 「RECAIUS™ フィールドボイス インカム Edition」を導入し
         働き方改革を実践している「元湯 陣屋」 
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経営を引き継いだ4代目社長が経営改革のために踏み切ったのが旅館のIT化だった。手書きに頼っていた予約管理や顧客管理を含めて、さまざまな業務のIT化と情報の一元化を推し進めたのである。

一方で、スタッフ同士の連絡にはインカムを活用していたが、接客中などは入ってくる音声を聞き逃してしまうこともあり、スタッフ間の情報共有などに課題が残っていた。

そこで、同館と東芝が新しいビジネスを創り出すパートナーとしての“共創”によって開発したのが、音声認識機能を搭載した東芝の「RECAIUS™ フィールドボイス インカム Edition」である(図3)。「インカムと同様に音声でコミュニケーションができるだけではなく、音声認識されたテキストが各スタッフの端末に配信されるのが特長です」と、同ソリューションを担当する山田陽美氏は説明する。

山田 陽美(はるみ) 氏 東芝デジタルソリューションズ株式会社 RECAIUS事業推進室 応用推進部 応用推進第一担当 主任

現在、「元湯 陣屋」では、利用客の到着、利用客の要望の周知、配膳や下膳の指示、部屋や浴室の清掃依頼など、スタッフ間の連絡はすべてRECAIUS™を介して行われている。音声を聞き逃してもテキストを読み返すことができるため、お客様に関わる情報の伝達漏れが解消され、顧客満足度向上の一助になっている。

同館ではこれらのシステムも活用しながら経営改革を推進。従業員満足度も向上させたいとの考えのもと、利用の少ない曜日を休館日として従業員に週休3日制を適用するなど、まさに働き方改革を実践中。「女将さんや仲居さんたちの現場の取り組みに貢献できる技術やサービスがまだまだあります。現場がどんどん進化していくので、大変刺激になります」(山田氏)。社会が求めている「働き方改革」を、AIによって推進している好例といえるだろう。

図3 鶴巻温泉の老舗旅館「元湯 陣屋」と共同で開発した
      「RECAIUS™ フィールドボイス インカム Edition」の構成と機能
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記録作業工数を短縮することでコンタクトセンター業務を効率化

森 真梨奈 氏 東芝デジタルソリューションズ株式会社 RECAIUS事業推進室 営業推進部 営業推進第一担当

次に紹介するのはコンタクトセンターの事例だ。「RECAIUS™ コンタクトセンタープラス」(図4)は、音声認識機能を応用して、コンタクトセンターに入電があった際に、お客様とオペレータとのやりとりをテキスト化するソリューションである。

「通話終了後にオペレータが問い合わせやクレーム内容を記録する際に、テキストがあることで作業の効率化を図ることができ、しかも記憶に頼らない正確な記録が可能になります。このため、RECAIUS™の導入により電話応対以外の作業時間が短縮され、コンタクトセンター全体の効率化が図れます」と本ソリューションを担当する森真梨奈氏は説明する。

時にはクレーム対応のストレスもあるコンタクトセンターの現場において、業務の円滑化や効率化は働く人のモチベーションにも直結する。オペレータのワークスタイルにも良い影響を及ぼしているといえるだろう。

同じく音声技術によって窓口業務の負担軽減を実現した例が、「RECAIUS™ 通話エージェント」である。これは、音声認識、意図理解、知的対話、および音声合成を組み合わせたソリューションで、電話やチャット画面で発せられた「住所が変わった」や「引っ越した」といった話し言葉を認識し、この例では両者を同じ意味と解釈して、対応する応答を音声合成で流すような音声自動応答サービスを構築できる。

自治体の住民手続き窓口のほか、東邦銀行横浜銀行のネット相続相談サービスに導入されており、定型的な問い合わせや手続きをRECAIUS™が担うことで業務負担の軽減を実現している。

図4 コンタクトセンターでの会話音声をリアルタイムにテキスト化し、コンタクトセンター
        業務の効率化を促進する「RECAIUS™ コンタクトセンタープラス」の構成と機能
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蓄積テキストを資産として活用。AI/IoT技術が価値を高める

AIの導入は「音声やテキストの資産化」というもう1つの価値をもたらしてくれる。センシングしたデータを分析して価値に換えるIoTのように、人のコミュニケーションを音声データやテキストデータを介して価値に換える、いわば人を対象にしたIoTともいえる。

例えばコンタクトセンターであれば、蓄積されたテキストの意味解析を通じてニーズや課題を抽出し、次の商品開発へと反映することが考えられる。「元湯 陣屋」のような接客業であれば、スタッフ間の発話から得たテキストを意味解析して、課題の抽出やサービスの改善に結びつけられる。

東芝は、人の知見や思いをつなぐAI技術をコアに、働き方改革をはじめビジネス経験を生かしたIoTソリューションを提供し、デジタルトランスフォーメーションが進む社会の新たな価値創造に、お客様と共に取り組んでいく。

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