この連載は一般の投資家をプロの実力にすることが目的です。連載を読み切れば投資への揺るぎない自信が生まれます。「そんなことが簡単にできるだろうか。」と思う方もいるでしょう。第一回目の今日はそうした疑問への私からの回答です。
この連載の狙い
今日から連載を始めるにあたり、読者の皆さまに「この連載を読んで得られるもの何か。」についてお話しします。これを読み切れば、株式投資に関して揺るぎない自信を持つことができるようになります。まさに連載のタイトルにあるように、「迷いのない」投資方法が自分のものになります。下げ相場では大きな損をすることなく、上昇相場が来たら、投資資産を何倍にもする力が身につきます。
「そんなに素晴らしいものがあるなら、どうして他人に公開するのだろう。自分だけで儲ければいいじゃないか。」と思う方もいるかもしれません。また、秘法が公開され、それを真似する人が増えたら儲からないのではないか、と危惧する人もいるでしょう。
世界の株価が下がっているので、機関投資家も含めて大多数が資産を大きく減らしているはずです。こういう時だからこそ私は自分の投資方法を公開することにしました。また、私の方法は投資の根本的な原則に基づいていますから、株の人気や時代の変化とともに変わってしまうことはありません。日本株を中心に話しますが、ほとんど同じことが米国株や中国株にも適用でき、洋の東西は問いません。
いんちき専門家に騙されない
書店で見かける投資関係の本とかインターネットの掲示にはいかがわしいものを見かけます。私はプロですから、ちょっと見ただけでそのレベルを見破ることができますが、普通の投資家は今はそうはいかないでしょう。騙されて損をするのが落ちです。そういう不憫な人を少なくするためにも正しい方法を紹介する必要があると思った次第です。
いんちき専門家の例を紹介します。最近、専門家が「目先はまだ乱高下があるかもしれないが、株は長期で見れば今は安い。」などと口にするのを耳にします。そういう方々は「今日時点で買いかどうかは分からないが、2,3年の単位で見れば買いだ。」と言います。素人の方にはこういう発言はもっともらしく聞こえるかもしれません。
私からすればこれは明らかに偽物の発言です。株を買うのに本日が買いかどうか分からなくて投資ができるでしょうか。「今が買いかどうかはわからない。」とは「いつも買いかどうかが分からない。」ということです。この種の専門家は2年後も3年後でも同じような発言をしているに違いありません。
この連載を最後まで読めば、読者の方はこのような発言がはっきり偽物だと分かるようになり、惑わされることがなくなるでしょう。誰でも日々「今日が買いかどうか。」を明確に判断できるようになります。またこのような下げ相場で株式を保有しないで済むようにもなります。
読者から「買いかどうかの判断を間違えることはないか」と問われるかもしれません。間違えることは多々あるでしょう。ただ、間違える確率がどの程度かも読者は連載を通じて分かるようになります。どのような状況でも読者は自分の投資に自信を持って臨むことができるようになるはずです。
対象とする読者はこのような方々です
読者には以下のような方を想定しています。
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1.株式投資をしたことのある人。株でなくても商品、為替などの金融取引の経験があればよい。 2.基本的な証券用語を目にしたことがある人。たとえば、チャート、日足、終値、PER, 経常利益、会社四季報などの単語を聞いたことがある。 |
読者の中には投資経験の豊富な方がいて、「そんな基礎用語は分かりきっている。そのあたりの人をターゲットにするならば、この連載は入門レベルの域を超えないのではないか」と危惧する声があるかもしれません。それは勘違いというものです。私の連載は入門レベルではなく、読者を白帯から黒帯の世界へと導くものです。
例えば、PERという用語を聞いたことがあればいいと申し上げました。これから連載で語るPER論の本質は私の知る限り他では見たことがありません。つまり、読者に新しいPERを学んでもらうことになるのです。だから。今詳しく知っていることは大きな意味を持たないのです。
話は枝葉末節を削ぎ取ってできるだけシンプルにしていきます。だから読みやすいと思います。読みやすいことがレベルの低下とは関係ありません。PERに限らず、他の書物では見かけたことのない初登場の話が毎週のように出てきます。著者のオリジナルです。
運用業界は狭いから私が連載を始めると聞いて、機関投資家の中にこっそり読む人が出てくるでしょう。その人たちにはまず自分の持っている「常識」を捨てて掛かるように忠告しておきます。プロと呼ばれる人々は頭でっかちになっており、自分の知っている理屈以外を受け入れにくいものです。
株で儲けるのは実はそれほど難しくありません。例えば、英語が話せるようになるのに必要な努力に比べれば10分の1くらいで十分です。ただ、巷の本やブログなどで簡単にあぶく銭が入るような書き方をしているのは全くの嘘です。それが本当ならば機関投資家が職業として存在するはずがありません。ある程度の努力は必要なのです。
皆さまはそれぞれ別の職業を持っています。金銭的に効率のいい仕事とそうでない仕事があるのは事実です。どちらにしてもその道のプロにならなければ稼げません。同じことは株式投資にも当てはまります。投資の「プロ」にならなければ稼げないのです。この連載はプロを作るのが目的なのです。
ただし、株で稼ぐのは職業で稼ぐよりぐっと楽でしょう。労働で得る収入の元手は体であり、体は増えることはありませんが、株式投資は元手が収益を生み、その収益が次回の投資の元手になるから増え方が速いのです。いわば、単利と複利の差です。
連載の概要
この連載は実践で勝ち続ける力を養うことを目標としています。図表1を見て下さい。トヨタと任天堂の株価の変化率、昨年の営業利益と今年の予想を示したものです。トヨタは2008年3月期の史上最高の営業利益から一転して、09年3月期は営業赤字に転落する見込みです。一方、任天堂は増益です。にもかかわらず、2007年の最高値から最近の最安値までの株価の下落率は任天堂の方が大きいのです。増益の会社がどうして株価が70%も下がってしまうのか、今は全く謎でしょう。ここが分からなければ株では儲からないのです。連載の中で回答を示していきます。
多くの株の本はどの株が買いか、買うタイミングはいつかに終始しています。これでは十分ではありません。自分の財産のうちどのくらいをひとつの株に回すかはとても大事ですし、市場全体が上向きか下向きかを見極めることも重要です。会社の将来性を見抜く方法もあります。また売りのルールについてはあまり語られることがありません。この連載はこれらのポイントをすべてカバーしていきます。ただし、百科事典のようにあらゆる分野に言及するのではありません。例えば、PBRにはあまり触れないでしょう。儲からない技術だからです。サブプライムや日本経済の見方についても語りますが、大学の授業やエコノミストとは全く違う切り口です。実践的に役立つことに限定して話を進めます。
もし読者の中で「こういうことにも触れて欲しい」という要望があれば何なりと言って下さい。質問も歓迎します。双方向の時代ですから、気軽に問い合わせて下さい。個別に答えることはできないかもしれませんが、連載の中で必ず回答するようにします。また、原稿の中で皆さまの考えとの相違点や説明不足があった場合も教えて下さい。私は皆さまの投資家としての成長を切に願っています。私の気持ちに応えていただけるならば、私の至らない点を是非指摘していただきたいのです。それが連載にフィードバックされ、皆さまはよりよく理解できることになるはずです。
「どうしようか、この連載、読んでみようか」と躊躇している人は、まず次週だけでも目を通してみるとよいでしょう。来週はごく簡単な理屈で投資の本質を突いていきます。次号が分かるならば、その後も最後まで難なく理解できるでしょう。
それでは来週を楽しみにして、お待ちください。
・連載を読む目的は揺るぎない投資への自信をつけること。プロの力をつけること。
・読者は最低限の知識しか必要ない。理解すべき本質はシンプルなものだから。







