3月14日、東海道新幹線のダイヤ改正が行われる。これまで1時間最大8本だった「のぞみ」は9本の運行が可能になった。それを実現したのは、東海旅客鉄道(JR東海)の様々な部門による取り組みの積み重ねだった。また、このダイヤ改正を機に、東京・新大阪間のN700系車内で公衆無線LANによるインターネット接続サービスの提供が開始される。これにより駅構内の無線LANサービスと合わせて移動による“情報遮断”が解消される。利便性が向上する東海道新幹線の中身について、JR東海のキーパーソン2人に聞いた。
川井 慎吾 氏
東海旅客鉄道株式会社
新幹線鉄道事業本部
運輸営業部 輸送課
担当課長(基本計画・中長期計画・輸送統計)
辻村 厚 氏
東海旅客鉄道株式会社
新幹線鉄道事業本部
運輸営業部 管理課
担当課長(技術管理・企画)
2009年3月14日、東海道新幹線のダイヤが改正される。最大のポイントは、東京・新大阪間の「のぞみ」増発で、これまでの1時間最大8本から9本に増発される。朝夕など需要の多い時間帯を中心に輸送力を強化することで、JR東海はより利便性の高い輸送サービスを提供する。ダイヤ改正後を含むこの春の「のぞみ」「ひかり」「こだま」を合わせた運行本数は1日平均で347本(平成21年3月~6月)。昨年の同時期と比べた場合、「のぞみ」を中心に1日平均21本が増発されることになる。
JR東海で新幹線鉄道事業本部 運輸営業部 輸送課で担当課長を務める川井慎吾氏は、「東海道新幹線では、お客様が新幹線をいつ、どの駅から乗っても、お好きな列車の指定席が取れる状態を目指しています。2005年3月のダイヤ改正で、1時間最大7本だった「のぞみ」を8本にしました。これにより指定席が取りにくい時期や時間帯はかなり減少しましたが、更なる改善を目指して車両・設備の増強や人材の確保、育成に取り組んできました。その準備ができたことで、この3月のダイヤ改正が可能になったのです」と説明する。
その準備の一例が、2006年3月に導入された新ATC(列車自動制御装置)システムだ。「東海道新幹線で、新ATCへの取り組みがスタートしたのは2002年です。輸送力強化と言っても、単純に列車の本数を増やせば済むわけではありません。何よりも安全を確保できる仕組みが必要になります。今回のダイヤ改正でも、新ATCの導入が前提でした」と川井氏は語る。
電力や信号、車両の編成計画など設備面、運転士や車掌などの人的な増強も重要な要素だ。例えば列車の運行本数が増えれば、より大きな電力供給が求められる。運転間隔が短くなることで、信号体系の見直しも必要になる。こうした取り組みを長い時間をかけて積み重ねた結果、今回のダイヤ改正は実現したのである。





