
広域無線インターネット接続環境のこと。日本ではUQコミュニケーションズが免許を取得し、全国にサービスを展開しようとしている。東名阪を皮切りに、順次、サービスエリアが拡大される予定。世界標準の技術であるため、キャリア(通信事業者)等にしばられることなく、海外の事業者と契約して出張先で短期間使う、といったニーズにも応えられる。今後は無線LANチップとの統合も予定され、近い将来ほとんどすべてのノートPCが端末機能を内蔵することになるとみられている。

構成・文/山田祥平

フリーランスライター。パソコンを中心とした先進技術を追い続け、既に20年を超える。著書に「仕事ができる人はなぜレッツノートを使っているのか?」(朝日新聞出版)など。
レッツノートの導入で活気づいたレッツ商事の営業部。でも、佐々木営業部長にはさらなる要望があるようだ。今日も、情報システム部の渡辺部長と田中さんの元にやって来た。
(2009年7月23日公開)
佐々木「おはよう、渡辺、田中くん。君たちのおかげで、レッツノートは営業部で絶賛だよ。今日はそのことで、ちょっと話があるんだが」
渡辺「ほっ。今日はトラブルじゃなさそうだな」
佐々木「実はね、通信装備をもう少し充実させたいんだ。前から使っているデータ通信カードをそのままレッツノートF8でも使っているんだが、レッツノート自体がキビキビ動いているのに比べて、通信速度の遅さが目立ってきてね。客先で見せる資料も、最近は写真や動画などのリッチなコンテンツが増えているんだよ。商談中にダウンロードすると、相手を随分待たせてしまう」
田中「それなら、サービスが始まったばかりのモバイルWiMAXはどうですか」
佐々木「最近よく聞くけど、それって何なんだ?」
田中「技術的には、社内で使ってる無線LANのWi-Fiと、兄弟みたいなものですね。外出先でも使える広域の無線LANだと考えてください。日本ではUQコミュニケーションズという会社がインフラを作って、『UQ WiMAX』としてサービスを提供しています」
佐々木「肝心のスピードはどうなんだい?」
田中「今使っているデータ通信カードよりは早くなると思います。F8には、ワイヤレスWAN内蔵モデルが以前からありましたが、モバイルWiMAX内蔵モデルもいち早くラインアップされています。実は今、そのF8を1台借りてテストしているところなんです。都内で接続テストをした結果がこの図です」
佐々木「すごいな。8Mbpsを超えるスピードが出ているじゃないか。F8の大画面はちょっとしたプレゼンに便利で重宝しているよ。それに高速なモバイルWiMAXが内蔵されたのなら、まさに鬼に金棒だな」
田中「本当にそう思います。私は昨日1日テストしてみたんですが、社内で無線LANに接続しているような感覚でインターネットにつながるんです。モバイルの不自由さを全然感じませんでしたね」
渡辺「ただ、サービスが始まったばかりで、2009年7月時点で使えるのは、東京、千葉、神奈川、埼玉、名古屋、京都、大阪といった大都市圏に限られるんじゃなかったっけ」
佐々木「最初は東京と大阪から導入していくから問題ないよ」
渡辺「それならいいね。2009年10月からは、UQ WiMAXユーザーを対象にした無料(2009年7月現在)の公衆無線LANサービスが始まる予定なんだよ。都営地下鉄駅や東海道新幹線のN700系車内、そのほか国内の多くの空港でも使えるそうだ。モバイルWiMAX自体の提供エリアも、2012年までに人口カバー率90%を目指して全国へ広げていくというから、公衆無線LANサービスとうまく補完し合いながら使えば、まず問題ないだろう」
田中「料金は1カ月完全定額のUQ Flatで月額4480円(税込。2009年7月時点)ですから、今使っているデータ通信サービスより、少し安くなりますね。600円(税込。2009年7月時点)で24時間だけ使えるUQ 1Dayというワンデーサービスも2009年10月から始まりますよ」
佐々木「1カ月のうち7日以内しか使わないのであれば、そっちの方が安くあがるというわけだな」
渡辺「そういうことだな。ところで、営業部にレッツノートを導入して何カ月かたったけど、通信環境のほかに、何か要望は出ていないのか」
佐々木「そうだなあ。情報漏洩(ろうえい)対策として、USBポートは原則、使用禁止にしているだろ?いっそのこと、USBポート自体を物理的になくしたほうが安心できるとオレは思ってるんだがな」
田中「それはできますよ。パナソニックの企業向けカスタマイズ体制は、ものすごく自由度が高いんです。USBポートだけでなく、PCカードスロットや光学ドライブ、モデムポートまで取り除いてしまえるんです。今導入しているレッツノートは、社員証でログインできるよう非接触ICカードリーダーを内蔵していますが、ほかに指紋認証センサーを内蔵させることもできます」
渡辺「Bluetoothを内蔵したり、ハードディスクをSSD(フラッシュメモリードライブ)に変えたり、液晶をタッチパネルにすることもできるっていう話だったな。後はまあ、われわれ情シスが楽をできるということなんだが、ある程度のセットアップをした上で納品してもらうこともできるようだ。導入規模や予算との相談になるけどね」
田中「バッテリーの3年保証なんてサービスもあるんですよ。バッテリーが劣化しにくいエコノミーモードという設定でレッツノートを使うことが条件なんですが、3年以内にバッテリーの性能が基準を下回ったら、無料で交換してくれるんです。とにかく、こちらのニーズにぴったり合わせたレッツノートをオーダーできるし、サービス品質も高いんです」
佐々木「何でもできるんだな。今後は全国の営業部隊でレッツノートを導入していくことになると思うから、まずは東京本部の要望をまとめてみるか」
田中「全国の営業部がレッツノートを導入するなんてステキ。パソコンのトラブルが減って、毎日定時で帰れたりして」
佐々木「実際、レッツノートにしてから移動時間にもバリバリ仕事できるから、オレたちは早く上がれるようになったよ」
渡辺「残業時間の短縮まで実現できるとは、まったくレッツノートは大したものだよ。クライアントの選択がここまで業務に影響するとはね。お前たち営業部のおかげで、本当に勉強になったよ」
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広域無線インターネット接続環境のこと。日本ではUQコミュニケーションズが免許を取得し、全国にサービスを展開しようとしている。東名阪を皮切りに、順次、サービスエリアが拡大される予定。世界標準の技術であるため、キャリア(通信事業者)等にしばられることなく、海外の事業者と契約して出張先で短期間使う、といったニーズにも応えられる。今後は無線LANチップとの統合も予定され、近い将来ほとんどすべてのノートPCが端末機能を内蔵することになるとみられている。