Vol.2 「仮説思考」
米オバマ大統領で知る
オンラインマーケティング戦略の重要性と実践術
―Google の検索動向データを自社の戦略に効果的に活用する―
現在の変化の激しいビジネス環境を乗り切っていくためには、スピードが欠かせません。自らの思考プロセスを加速させるには、大まかでも正しいと思われる方向で仮説をつくり、その後に検証していくという「仮説力」が必要不可欠です。
バラク・オバマのデジタルサクセスはどのように行われたのか?
これによると、オバマ陣営は、マケイン陣営のオンライン広告費用360万ドル(3億6000万円)の4.4倍に当たる1600万ドル(16億円)以上をオンライン広告に投下しています。内訳を見ると、最も顕著なオンライン広告媒体は、全体のおよそ検索連動型広告やディスプレイ広告に利用された「Google」で45%を占めました。個人献金や投票の呼びかけだけでなく、イスラム教である噂に対する事実の明確化など、様々な目的に活用されました。
動画も積極的に活用されました。米YouTubeは、米国の次期大統領選挙の候補者が動画を通じて政策を伝えるコーナー「You Choose‘08」を2007年3月1日に開設。候補者ごとのチャンネルが用意され、候補者のキャンペーンビデオ、スピーチ、選挙の舞台裏などを紹介していきました。
You Choose’08のWebサイトさらに、サポーターによるオンライン上で自然に巻き起こったオバマ氏関連の議論やWOM (Word of Mouth:クチコミ)もあり、その相乗効果は非常に高いものとなりました。
大統領就任後も、国民との双方向のインターネット活用を推進しています。2009年5月初めには、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の Facebook などに公式ページを開設。10日余りで20万人以上が「ファン」として登録しました。
また、疾病対策センター(CDC)はTwitterに新型インフルエンザの専門ページを開き、最新情報を刻々と更新。国務省もオンラインのメディアを通じて、政権の外交政策に対し、国内外から寄せられる質問や意見に回答や反論を行っています。
Google で洞察を行い、プランニングに役立てる
オンラインマーケティングは、今後の選挙戦で欠かせないものになることは間違いないようです。日本には公職選挙法があり、現在は選挙中にWebサイトやブログを更新するといったことができません。ただ、今後はインターネットを利用した選挙運動を認めようという動きもあります。
検索動向データを見ると、日本の選挙でもインターネットが利用されているという動向が分かります。各知事選、市長選での検索動向を「Google Insights for Search」を見てみましょう。このサービスは、調べたいキーワードを入力すると、検索数の増減を時間軸のグラフとともに表示できます。さらに、地図上に検索数の多い地域には、濃い色が塗られ、検索数の少ない地域には、薄い色が塗られるというように色分けされます。
実際に使ってみましょう。秋田県知事選の検索結果を見てください。
投票と当確の報道があったのは4月12日です。投票後に当選者の検索数が増えるのは当たり前ですが、投票数日前から候補者の検索が増えています。投票を検討している有権者が、最後の検討段階としてインターネットを活用していることが推測できます。
※2009年7月14日追記 : Insights for Search のグラフは、指定した条件での相対的な検索トレンドを示すものとなります。
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