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Vol.3 「集客力向上」
インターネットは、営業店舗の一つとして機能する
―「検索連動型広告」で見込み顧客の取りこぼしを防ぐ―

84.4%。68.9%。この2つの数字、何だと思いますか?
84.4%は、家電製品をオンラインで購入する前に、ネットで情報収集した人の割合。68.9%は、家電製品を実際に店舗で購入する前に、ネットで情報収集した人の割合です。そして、インターネットユーザーの58.1%が普段製品名やサービス名で検索する人が多いと答えています。
今回は「検索」というテーマから、「集客」について考えていきます。
※マクロミル「PCユーザーのインターネット利用実態調査」(2008年9月)

ほとんどの人が、検索エンジンでキーワードを検索したことがあるのではないでしょうか。このキーワードに関連した広告を検索結果に表示するのが検索連動型広告です。
検索連動型広告は、Google の自然検索結果に用いられる検索アルゴリズムとは別に、クリックされたときの上限クリック単価と、ユーザーの検索クエリに対するキーワードや、広告テキストのさまざまな要素を考慮して計算される「品質スコア」により、掲載場所が決まります。
表示されただけでは課金はされず、クリックという「成果」によってはじめて課金がされるので、導入ハードルが低いのも特長です。
自然検索結果と検索連動型広告

検索連動型広告を導入でサイト訪問者数が約50%増

ここで、ある高級車メーカーが、自然検索結果と一緒に検索連動型広告を利用した場合の効果を、広告を利用しなかった場合の結果と比較した事例を紹介しましょう。
その会社は、すでに高い認知率から自然検索結果だけでサイトへの一定の訪問数を確保できることはわかっていましたが、それに加えマーケティング部門の上層部は、さらに検索連動型広告を実施した場合、追加で発生する費用に見合うだけの効果が得られるか判断するだけのデータを必要としていたのです。

そこで、以下の2点のテーマを考えました。

(1)検索連動型広告を利用した際に、自然検索結果に加え、どの程度の訪問数の上乗せがあるのか?
(2)検索連動型広告や自然検索結果が、より購入意欲の高い消費者を自社サイトに呼び込むかどうか?

このテーマを検証するため、この会社と Google は以下のことを行いました。
自然検索結果からの訪問数を基準として、自社名や製品名に関連する検索連動型広告を実施し、効果が比較されました。自然検索結果だけの場合と、それに検索連動型広告が加わった場合の違いを把握するため、検索連動型広告は1週間毎に実施と停止が繰りかえされました。
費用対効果の測定のため、以下の4点を中心とした指標が用いられました。

(1)ディーラー情報
(2)自分用に仕様をカスタマイズするシミュレーター利用
(3)カタログ請求
(4)試乗予約

いずれも購買プロセス上のユーザーが取る主な行動です。

246のキーワードを利用し、2ヵ月にわたるテストを実施したところ、述べ21万6018人がサイトを訪問。以下がその結果です。
検索連動型広告を継続するほど、アップ率も拡大 Google「Google AdWords 事例」より
広告主 ディーラー情報 シミュレーター利用 カタログ請求 試乗予約 コンバージョン
Googleの検索連動型広告利用時 11.8% 1.6% 17% .01% 13.5%
Googleの検索連動型広告未使用時 6.9% 1.5% 13% .01% 8.6%
増減率(%) 71% 6.6% 31% N/A 57%
Google「Google AdWords 事例」より

検索連動型広告を実施した期間と停止した期間では、テスト期間を通して結果に大きな違いがでたことがわかります。例えば、検索連動型広告を停止した際のサイト訪問者数は39%減、一方で検索連動型広告実施時は48%増と、常に検索連動型広告を利用した期間の方が、よりよい結果になりました。さらに、時間の経過に伴い、検索連動型広告を実施した期間の訪問数の伸びが大きくなっています。検索連動型広告には、自社サイトにユーザーを誘導することに加え、ブランディング効果があることもわかります。

サイトでの平均滞在時間も2.5%伸びたほか、Webサイトへ到達したユーザーの動きも、従来よりも向上しました。それだけではありません。検索連動型広告を実施した場合、自然検索結果のみの場合と比べて、新規ユーザー訪問数は 12% 増の 64%(Cookie により判断)と、より質の高いトラフィックを得ることができました。

この結果から、自社名や商品名の知名度が高いか低いかに関らず、それらのキーワードを用いた検索連動型広告の活用が、見込み顧客の取りこぼしを防ぐ方法の一つであるといえそうです。

検索結果ページが、ブランドにも影響を及ぼす時代に

電通と Google が行った調査の中で、検索結果の表示内容の違いによって、商品に対する態度がどの程度ことなるか、下記3つのグループに表示結果を分けて調査を実施したものがあります。
電通と Google が行った調査の中で、検索結果の表示内容の違いによって、商品に対する態度がどの程度ことなるか、3つのグループに表示結果を分けて調査を実施したもの電通・Google「検索結果が与えるブランドへの影響調査」より
効果は以下になります。
「エコカーA」に関する表示内容が増えるほど、燃費がよいと感じる人が多くなり、コントロールと比較して、自然+広告で7%アップしています。電通・Google「検索結果が与えるブランドへの影響調査」より
「エコカーA」に関する表示内容が増えるほど、燃費がよいと感じる人が多くなり、コントロールと比較して、自然+広告で7%アップしています。

この施策を実施した後、「エコカーA」と「エコカーB」のイメージをアンケートすると、エコカーAのイメージが上昇するとともに、競合商品に対する評価は相対的に下がる傾向にあるという結果もでました。
「エコカーA」と「エコカーB」のイメージをアンケートすると、エコカーAのイメージが上昇するとともに、競合商品に対する評価は相対的に下がる傾向にあるという結果もでました。電通・Google「検索結果が与えるブランドへの影響調査」より

これらの調査結果を見ると、広告がクリックされる点だけでなく、ユーザーが情報を探している際に、自社名や製品名を表示させること自体に、価値があることがわかります。それは、自社名や製品名の認知度が高くても、ということは、先述した高級車メーカーでも明らかです。

そういう意味で、検索連動型広告の指標は単に広告のクリック数やCTR、CPCだけでなく、検索数や、自然検索結果からのアクセス、競合他社に対する自社名や自社製品名の割合の変化などを一定期間に渡って見ていくなど、短期的な集客以外の効果も含めて考えていく必要もありそうです。

なお、このうち検索数のトレンドについては、前回記事で紹介した Insights for Searchなどで見ていくことができますので、活用してみるといいのではないでしょうか。

次回は、リーチアウト。潜在顧客とのコンタクトについて紹介していきます。


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