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Vol.6 「効果検証」
マーケティングROIの改善に向けた効果検証
―CPAだけでない統合的な検証の重要性―

市場、消費者、技術など、ビジネス環境が絶え間なく変化し続ける中で、ユーザーに効果的にアプローチし、高い市場競争力を維持しつづけるためには、変化に迅速に適応していくことが必要です。それではオンラインの特徴を活かし、効果検証からマーケティングROIの改善を通じた競争力の向上をもたらすために、オンラインマーケティングの施策の結果を、どのように活用していけばいいのでしょうか。

「以前はマーケティングプログラムを開始するまでに、全ての時間、予算、そしてエネルギーを使い果たしていたものでした。しかし、その施策が市場にもたらす影響を知ることなく、仮に分かったとしても、数ヵ月後という状況の中、次の施策に取り組み始めていました」
Daina Middleton
IPG Director, Global Interactive Marketing, IPG, HP
Google AdWords 事例より

これは、オンラインマーケティングに取り組まれている方のコメントです。このコメントにもあるように、他の媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)と比べ、オンラインではROI(投資対効果)の改善に活用しやすい3つの特長があります。

(1)広告のクリック回数や、1クリックあたりの単価など、施策の結果を他の媒体に比べ、より短時間で確認できる
(2)効果検証の結果をふまえ、施策の改善をすぐに実行できる
(3)第1回の記事で触れたように、他の媒体からオンラインで情報を探すため、他の媒体での施策の効果もある程度の割合で検証できる

この3つの特長を一つにまとめて考えると、オンラインは計画−実行−評価−改善という一連のPDCAサイクルを、非常に短期間で、数多く繰り返すことができるため、ROIの改善を図りやすいことが見えてきます。例えば、一旦目標を決めた後、(対前年比で ECサイトの売上を150%アップ! など)、その目標を達成するために、「まずはこの4種類のキーワードを試してみよう。そして、その中からより効果の高いキーワードに絞り込んでいこう」といった検証と改善を、毎日でも行うことができるのです。

Webサイトはどれくらい顧客の期待に応えているか?
―様々な角度からの検証

Google Analyticsのエバンジェリストを務めるアビナッシュ・コーシックは、次のような言葉を再三述べています。


Webサイトはどれくらい顧客の期待に応えているか?

そして、その反語として「Webサイトが自社のためにどれぐらい役立っているか」を説いています。


「Webサイトが自社のためにどれぐらい役立っているか」ばかり考えて測定していると、短期的にしか物事を考えられない癖が染み付いてしまう(そのうち「今すぐ顧客全員に何かを売りつけよう」などと言い出しかねない――儲かるのは確かにいいことだが)。一方、顧客のニーズを考慮したソリューションは、長期的に物事を考える習慣が身に付き、その結果、長期的な成功につながっていく。顧客ニーズのためのソリューションには、顧客が今この瞬間何を求めているのか(とその測定)についての、今よりもっと行き届いた心配りと、それに対するソリューションを仮定(健全な仮定)に基づいて提示することが要求される。この方が、長い目で見れば、会社にとってもより自然な形での成果(将来の売上、見込み客登録、電話サポートの軽減など)がもたらされることだろう。

見出しのCPA(Cost Per Acquisition)とは顧客1人あたりの獲得単価を指します。CPAの算出方法は広告費÷獲得顧客数です。その他に、オンラインマーケティングを実施する上での指標としては、以下のような指標もあります。

●CTR = Click Through Rate
広告がクリックされた(る)割合で、算出方法はクリック数÷インプレッション(広告が表示/配信された数)

●CPC = Cost Per Click
1クリック(=サイトへの1アクセス)を獲得するのにかかる費用のことを指し、算出方法は投資費用÷クリック数

こうした指標はオンラインマーケティングで非常に重要視されてきていますが、こうした個々の指標=「森の中の木」だけを見ているだけでは、顧客の期待に応えているか、ということを本当の意味で図ることはできません。例えば第3回にご紹介したある高級自動車メーカーの事例の通り、すぐにクリックされることだけが検索連動型広告の効果ではありません。一定時間における検索数や、自然検索結果と検索連動型広告の双方を含めた検索からのサイトへの流入数など、様々な指標により統合的に効果を検証していくことが必要です。

オンラインマーケティングに限らず、効果検証の本当の目的は、ビジネスの課題を解決するためにあるものです。サイトで行っているプロモーションのクリック率がわかるレポートを用意しても、それはレポートであって、ビジネス上の課題ではありません。ビジネス上の課題とは「数字を書き込み、空欄を埋めていけば済むような便利な表は用意されていない」のです。

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