
HPから新しいビジネスPCがリリースされた。AMDの最新チップセットを搭載するHP Compaq 6005 Pro SF シリーズがそれだ。新しいサブブランド,新しいデザインのボディ,そして新しいスペックが与えられたこのマシン,これまでにないスピードと省電力性を両立し,これからの時代のスタンダードにふさわしいビジネスPCに仕上がっている
このマシンがどれほどの実力を持ち,どのようにビジネスシーンを変えていくポテンシャルを秘めているのか,詳しく追ってみた。
Windows 7がやってきた
標準的なビジネス環境で使われるPCに搭載されているOSはWindowsがデファクトスタンダード。そのWindowsの最新OS,Windows 7が販売開始された。
“最速のWindows”とも呼ばれるこのOSは,衆知のとおりWindows Vistaの後継となるもの。開発コンセプトとしては,高性能化とともに動作の軽量化を重視したといわれ,実際に試用版をテストしたユーザーの反応も良好のようだ。

一方,ビジネス用途として企業ユーザーがこの新OSに期待するのは,ガジェット表示や,Windows Aeroなどのインターフェースなどではないだろう。
むしろ,ビジネスに必要なアプリケーションが期待どおりに軽快に動作しつつ,省エネルギーにも優れるなど,ビジネスツールとしての基本が満たされているかどうかに注目しているはずだ。
それが証拠に,高機能化と引き換えに重くなってしまったWindows Vistaへの移行を敬遠し,2世代前のOSであるWindows XPを継続使用してきた企業ユーザーは数多い。
そして2001年の登場から約8年を経過し,サポート終了がアナウンスされているWindows XPに変わるビジネスプラットフォームを模索している企業ユーザーにしてみれば,Windows 7が自分たちの期待に応えるOSなのかどうか,期待も大きいのではないだろうか。
Windows 7に最適なPCとは
では,ここでWindows 7を走らせるに最適なビジネスPCとはどのようなPCなのか,考えてみよう。
OSをスイッチすることは,それに伴ってアプリケーション,ネットワーク等も含めた運用環境そのものをアップデートする必要があることも意味する。
OSのスイッチ実施にあたっては,それに見合うだけの投資対効果が見込めることが重要だ。たとえば,1)生産性の向上 2)運用コスト削減などが実現できれば,Windows 7への移行はビジネスの競争力につながる。そして,それが実現できるPCこそが,Windows 7に最適なビジネスPCといえるのではないだろうか。
HPではWindows 7販売開始に合わせ,およそ3年ぶりのエントリークラスビジネスPCの新製品として,HP Compaq 6005 Pro SF シリーズ(以下,6005 Pro SFシリーズ)をリリースした。
事実上,HP Compaq Business Desktop dc5850 SFシリーズ(以下,dc5850 SFシリーズ)の後継となるこの機種は,Windows 7の搭載はもちろん,HPビジネスPCとして初めてというトピックが満載されている。
この新世代スタンダードとなるビジネスPCについて,生産性の向上と運用コスト削減の2つの切り口から解析してみよう。
すべてが一新された6005 Pro SFシリーズ
これまで,HPのビジネスPCは「HP Compaq Business Desktop」のブランド名で展開されてきたが,今後は特にコストパフォーマンスを意識したエントリークラスのモデルについては「Pro」というサブブランドを適用することになった。
6005 Pro SFシリーズはその名のとおり「Pro」の一員として,またサブブランド展開のもとで最初にリリースされる製品となる。
それに伴い筐体デザインも一新された。これまでのdc5850 SFシリーズとはうって変わって,ブラックをメインに,フレームアクセントにシルバーが使われ,これまで以上にシャープな印象のデザインが採用されている。
また,この筐体はアクセスが容易な前面パネル上にUSBインターフェイスを4基そなえるなど,拡張性にも優れている。
生産性の向上1〜描画性能の大幅アップ
Windows 7は半透明処理を多用した特長的なユーザーインターフェイスがWindows Vistaから踏襲されているが,その管理を実行するデスクトップウィンドウマネージャーはDirect X 10.1を使用している。
6005 Pro SFシリーズに搭載しているAMD 785Gチップセットは史上初にして現時点で唯一,オンボードグラフィックスでDirect X 10.1に対応するATI Radeon HD 4200をGPU(グラフィックプロセッサーユニット)コアとして統合するAMDの最新アーキテクチャだ。
Windows 7ではDirect 3D 10.1 APIに実装されている機能を活用することでメモリの利用効率を向上させ,ウィンドウ操作に対するメモリ消費量をWindows Vistaに対して約50%も削減している。
さらに,Windows Vistaでは開いたウィンドウの数に比例してメモリを使っていたため,ウィンドウを開けば開くほど動作が重くなってしまっていたが,Windows 7ではウィンドウの数に関係なく,メモリ消費は常に一定で,どれだけウィンドウを開いてもOSの動作自体に影響しない設計がなされている。
これらの仕様はDirect X 10.1が前提となっているものだ。Windows 7の要求仕様としてはDirect X 9となっているが,その場合,エミュレーションによりCPUに負荷がかかるため,パフォーマンスが低下してしまうし,Direct X 10でもGPU仮想化によるマルチタスク処理に未対応である。
Direct X 10.1にオンボードで対応しているAMD 785Gチップセットは,Windows 7に最適化され,そのポテンシャルをフルに引き出せるスペックなのだ。
また,AMD 785Gチップセットはオンボードビデオ用メモリとしてSide Port Memory128MB(DDR3)を実装しており,メインメモリに負担をかけずに3D描画などのグラフィックス性能の向上も期待できる。







