年初めの3ヶ月集中講座
繁盛店、成功の方程式

知っておきたい店情報
接客の手間を徹底的に省く!
飲み放題付きで4000円のワンプライス店
四万十(居酒屋、東京・青物横丁)

(この記事は「日経レストラン ONLINE」の転載です。)

店にメニューは、一切ない。席に座れば、途端に次から次へと小皿に盛った料理が運ばれてくる。「お飲み物は?」と聞かれ、焼酎や日本酒を頼めば、店頭に並ぶ一升瓶から「好きなのを持っていってください」と促される─。

おまかせ料理には、酢の物、煮物、ごはん、焼きそばなど(左下)のほか、刺身が必ず2品付く(右・写真は5人前)。常連客にはアユなど旬の食材を出して変化を付けることも(左上)。「お酒はだいたい4人で1升。焼酎を飲む人が多いので採算はとれる」と渡邊さん

東京・青物横丁のこの居酒屋は、四国家庭料理の店「四万十」。メニューがないのは、料理はおまかせのみ、かつ飲み放題で4000円ポッキリという「ワンプライス店」だから。飲み物も、各7〜8種類を揃える焼酎・日本酒以外は、ビール、梅酒、ウーロン茶のみのため、メニューを用意せずとも口頭で済んでしまうのだ。

店の悩みは、コップにお酒をいっぱい残して帰るお客がいること。無駄酒を出さないために、その週の料理を知らせる顧客メールで、「頑張ってサービスするので、残さないで」とお願いをしている

同店がワンプライス店となったのは、6年前。「以前から、料理が出ない、オーダーを取りに来ないというお客様のクレームをなんとか解決できないかと考えていた。でも、スタッフに気を付けるよう注意しても、クレームはなくならない。そこで思い付いたのが、サービスに不慣れな人でも問題なく運営できるタイプの店だった」(オーナーの渡邊絹枝さん)。

ワンプライス店にしたからといって、料理やお酒のグレードを落としたわけではない。品数は日によって異なるが、料理は10数皿。渡邊さんの故郷・高知の酒席をイメージした刺身や総菜をたっぷりと出す。日本酒・焼酎も高知の有名銘柄を揃える。おまかせ料理のみという方式には不安もあったというが、蓋を開けてみれば馴染み客にも大好評。右肩上がりに業績を伸ばす。

顧客には周辺の会社員が多いが、昨年秋からはサラリーマン客の少ない月、火、土にパートナー探しをする男女を集めた「婚活パーティー」も始めた。婚活の場ではあまり飲まない人が多い上、リピートを促すため、料金は通常と同内容で3500円。実際にゴールインしたカップルもあり、こちらも評判だ。

2009年8月21日 文=大塚 千春 写真=高橋 久雄

店舗DATA

東京都品川区南品川2-7-17 2F
TEL:03-5461-1019

●店舗面積/29坪(約95m2)●席数/84席●営業時間/17:00〜23:00、日祝休●客単価/4000円●月商/約600万円●スタッフ数/7人(ピーク時)

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