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内田麻理香さんを出迎えたのは、スキー場と見まごう雪のような8万トンの塩の山。
実はこの塩と水、どこでも手に入るありきたりの材料から、数々の化学製品が生まれてきます。 すべては塩と水から始まる化学工場の不思議。化学の伝道師、研究員マリカがプレジデントと一緒に探求する! |

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こんにちは、サイエンスコミュニケーターの内田麻理香です。AGC旭硝子の千葉工場へ、お招きありがとうございます。![]() |
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ようこそ、内田さん。本日は私が案内役を務めますので、何でも質問してください。歩きやすい靴を履いてきていただけましたか? 敷地には東京ドームが14個入りますから、たくさん歩いていただくことになります。実はこの千葉工場は、1980年、私が入社直後に最初に配属された工場なんです。 |
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へえー、では、お詳しいんですね! 長靴を新調してきました。よろしくお願いいたします! |
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工場内ではヘルメットの着用をお願いします。ところで内田さん、千葉工場で主に生産している商品は何だかご存じですか? |
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はい、予習をしてきました。重曹の原料になる苛性ソーダ(水酸化ナトリウム:NaOH)と、フッ素化合物ですね? |
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その通りです。まずはその両方の原点となる場所へご案内いたしましょう。びっくりしないでくださいね。 |
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えーっ、どうして工場の中にスキー場があるんですか? あれ、雪山ですよね? 昔千葉にあった屋内スキー場みたい……。 |
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ははははは、そう見えますね。でも、あれは雪じゃないんです。塩なんです。 |
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えっ、塩ですか? こんなに大量の塩、初めて見ました。どこから買ってくるのでしょう。しかも屋外に置いておいて、雨が降っても大丈夫なんですか? |
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台風が来ても大丈夫です。溶けても山の裾野の方で、塩は固まるからです。ちなみにこの塩の大半は、オーストラリアから購入しています。どうぞ、登ってみてください。土足で結構ですよ。 |
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いいんですか? では失礼します。 (ざくざくと登って)雪山というよりは、砂利の山を登っているみたいです。そりがあったら滑りたいですね。 (なめてみて)しょっぱいです。確かに塩だ。これ、どれくらいの量があるんですか? |
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今は8万トンくらいですね。1ヶ月に1〜2度、1回4〜5万トン補充しています。だいたい1カ月で7万トンほど消費するんですよ。土足でも大丈夫なのは、利用前に精製するからです。 |
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わあ、塩山ではショベルカーが活躍するんだ! 除雪作業みたい! すごいなあ、8万トン、ですか! でも、なぜこんな大量の塩を用意しているんでしょう? |
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実は、AGC旭硝子の化学製品の大半は、この「塩」から作られるんですよ。 |
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この塩、原料なんですね! |
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そう。で、もう1つの原料が水です。 |
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塩と水。塩水からいろいろな化学製品ができるんですか? |
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その通り。この塩を水に溶かして次のプロセスへ持っていきます。では実際に、塩と水から製品ができる現場に案内しましょう。おっと、内田さん、腕時計をしていたら外してください。それから、携帯電話もお預かりします。壊れちゃうといけませんから。 |