化学は地球を救えますか? Chemistry for a Blue Planet
千葉工場見学編 研究員マリカが8万トンの塩山にびっくり!


Get Adobe Flash player

内田麻理香さんを出迎えたのは、スキー場と見まごう雪のような8万トンの塩の山。
実はこの塩と水、どこでも手に入るありきたりの材料から、数々の化学製品が生まれてきます。
すべては塩と水から始まる化学工場の不思議。化学の伝道師、研究員マリカがプレジデントと一緒に探求する!
内田 麻理香  Marika Uchida
サイエンスライター。
サイエンスコミュニケーター(科学技術コミュニケーター)。東京大学工学部 広報室 特任研究員、東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 博士課程在籍。
各種媒体を通じて、「身の回りにある科学技術」を気軽に楽しんでもらうために活動中。
カソウケン(家庭科学総合研究所):http://www.kasoken.com/
島村 琢哉 Takuya Shimamura | 1980年 旭硝子株式会社 入社。AGC化学品カンパニー企画・管理室長を経て、2010年1月 執行役員 AGC化学品カンパニー プレジデント就任。
内田さん
今日はAGC旭硝子の千葉工場にやってきました。
今日はAGC旭硝子の千葉工場にやってきました。(画像クリックで拡大)
こんにちは、サイエンスコミュニケーターの内田麻理香です。AGC旭硝子の千葉工場へ、お招きありがとうございます。
島村プレジデント ようこそ、内田さん。本日は私が案内役を務めますので、何でも質問してください。歩きやすい靴を履いてきていただけましたか? 敷地には東京ドームが14個入りますから、たくさん歩いていただくことになります。実はこの千葉工場は、1980年、私が入社直後に最初に配属された工場なんです。
内田さん へえー、では、お詳しいんですね! 長靴を新調してきました。よろしくお願いいたします!
島村プレジデント 工場内ではヘルメットの着用をお願いします。ところで内田さん、千葉工場で主に生産している商品は何だかご存じですか?
内田さん はい、予習をしてきました。重曹の原料になる苛性ソーダ(水酸化ナトリウム:NaOH)と、フッ素化合物ですね?
島村プレジデント
ブルドーザーで塩を移動!スキー場の整備にしか見えませんね
ブルドーザーで塩を移動!スキー場の整備にしか見えませんね(画像クリックで拡大)
その通りです。まずはその両方の原点となる場所へご案内いたしましょう。びっくりしないでくださいね。
内田さん えーっ、どうして工場の中にスキー場があるんですか?
あれ、雪山ですよね? 昔千葉にあった屋内スキー場みたい……。
島村プレジデント ははははは、そう見えますね。でも、あれは雪じゃないんです。塩なんです。
内田さん えっ、塩ですか? こんなに大量の塩、初めて見ました。どこから買ってくるのでしょう。しかも屋外に置いておいて、雨が降っても大丈夫なんですか?
島村プレジデント 台風が来ても大丈夫です。溶けても山の裾野の方で、塩は固まるからです。ちなみにこの塩の大半は、オーストラリアから購入しています。どうぞ、登ってみてください。土足で結構ですよ。
内田さん
しょ、しょっぱい! まごうことなき塩です!
しょ、しょっぱい! まごうことなき塩です!(画像クリックで拡大)
いいんですか? では失礼します。

(ざくざくと登って)雪山というよりは、砂利の山を登っているみたいです。そりがあったら滑りたいですね。
(なめてみて)しょっぱいです。確かに塩だ。これ、どれくらいの量があるんですか?
島村プレジデント 今は8万トンくらいですね。1ヶ月に1〜2度、1回4〜5万トン補充しています。だいたい1カ月で7万トンほど消費するんですよ。土足でも大丈夫なのは、利用前に精製するからです。
内田さん わあ、塩山ではショベルカーが活躍するんだ! 除雪作業みたい!
すごいなあ、8万トン、ですか! でも、なぜこんな大量の塩を用意しているんでしょう?
島村プレジデント 実は、AGC旭硝子の化学製品の大半は、この「塩」から作られるんですよ。
内田さん この塩、原料なんですね!
島村プレジデント そう。で、もう1つの原料が水です。
内田さん 塩と水。塩水からいろいろな化学製品ができるんですか?
島村プレジデント その通り。この塩を水に溶かして次のプロセスへ持っていきます。では実際に、塩と水から製品ができる現場に案内しましょう。おっと、内田さん、腕時計をしていたら外してください。それから、携帯電話もお預かりします。壊れちゃうといけませんから。