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1972年生まれ。祖父は昭和の名女形と謳われた三世中村時蔵、父はその三男・三喜雄。8歳で歌舞伎座にて初舞台を踏み、二代目中村獅童襲名。歌舞伎役者である一方、映画『ピンポン』のドラゴン役で映画デビュー。映画のみならず、舞台、TVドラマ、ファッション、バンド活動など、歌舞伎の枠を超え世界に向けて発進し続けている。今秋、日米合作映画『レオニー』が公開、来年は佐々部清監督『日輪の遺産』の公開が控えている。7月31日公開の映画『みつばちハッチ』カマキチ役にて声優出演。8月『八月花形歌舞伎』新橋演舞場に出演。
衣装協力:アダム エ ロペ ワイルド ライフ テーラー
デニムシャツ(へヴィラクア/¥14,700)、カーキショーツ(アフティ/¥9,975)レギンス(VOT/¥3,990)、ベルト(トリーレザー/¥8,400)
ソックス スタイリスト私物
「昨年、知り合いにロングボードを作ってもらったんですよ。昨日は朝の5時半に起きまして、1時間半ほど楽しんできました。その後にスーパーを3軒回りまして」
意外や庶民派の中村さん。実はラーメンが大好きで、気に入った鶏ガラを見つけるためにスーパーをハシゴしたのだそう。
「夕方からスープを作り始めまして、6時間じっくり煮込み、本当にいいスープができました。そこで『明日は撮影だから』と思い寝ましたので、そのスープは寝かせてあります」
普段は無意識的に芝居や映画といった仕事のことを考えているので、無心になってスーパーで食材を吟味したり、料理を作るのがいい気分転換になっているそう。
まさに全身表現者の中村さんだが、その仕事人生は順風満帆なものではなかった。歌舞伎の世界に入ったものの、後ろ盾がないため役がつかず、下積みの日々を送った20代。転機は29歳の時にやってきた。映画『ピンポン』のドラゴン役で、さまざまな新人賞の5冠を獲得。その後、多方面で活躍し、『硫黄島からの手紙』や『レッドクリフ』でハリウッド進出も果たした。
「海外の映画にも出させていただいて、確かに感慨深いものはありますが、今まで積み上げてきたものが今日の自分に繋がっているので、この先も過去を振り返らず、前に進むだけです。生意気な言い方かもしれませんが、ハリウッドに行ったからと満足して、新しい山を見つけなければ、役者としてのモチベーションは保てませんから」

イサム・ノグチの母親を主人公に描いた日米合作映画『レオニー』。獅童さんは父親となる野口米次郎役を務める。11月20日(土)より角川シネマ新宿他 全国ロードショー
配給:角川映画 ©レオニーパートナーズ合同会社
では、現在の中村さんが見据えている“新しい山”とは何だろう?
「現在、取り壊している歌舞伎座が3年後に新しく生まれ変わります。その時、僕は41歳。歌舞伎の世界ではまだまだ若造ですが、この3年で新しい歌舞伎座を背負っていける役者にどれだけ近づけるかということですね。また、今まで歌舞伎を観たことがなかった人にも観て頂けるような時代にしていかなければとも思っています。そうやって、新しい歴史を作っていける場に居るということは喜びでもあるんですよ」
熱く静かに仕事の夢を語る一方、きさくで庶民派。中村さんの魅力は、そのギャップにあるようです。
