日本エイサーから、Core i7と17.3インチ液晶を搭載した高性能ノート「Aspire 7745G」(以下、AS7745G)が登場した。「シネマノート」と銘打っている通り、ブルーレイディスク(BD)ドライブ、迫力のサラウンド音響を楽しめる「ドルビーホームシアター」搭載で、ハイビジョンコンテンツを臨場感たっぷり楽しめるのが特徴。今回は、この高性能AVノートの実力をじっくりと検証してみたい。
日本エイサーのノートの新ラインアップの中で最上位モデルとなる「Aspire 7745G」
シンプルなボディデザインには好感が持てる。天板はブラックとラメ入りブラックのさりげないストライプ柄となっている。バッテリーは下側に出っ張っており、これによりキーボードに傾斜が付くようになっている
電源ボタンなども凝ったデザインで、質感は極めて高い
AS7745Gは、日本エイサーがこの夏一新したノートPCラインナップの中でハイエンドとなるモデル。CPUはターボ・ブースト・テクノロジーを搭載したCore i7-720QM(1.6GHz)を採用。クアッドコアのCPUで、現在、コンシューマー向けのノート用CPUとしては最高クラスと言える。ほかのスペックもメモリー8GB、ハードディスク容量1.28TB、グラフィックスにはATI製のグラフィックスとして最上位クラスの「ATI Mobility Radeon HD 5850」を搭載するなど、17万円台の価格からは考えられないほど、贅沢な基本性能となっている。
デザインは、ハイエンドマシンにありがちな仰々しさがなく、極めてシンプルだ。天板はブラックとラメ入りブラックのさりげないストライプ柄でスタイリッシュで洗練された印象を与えてくれる。キーボードの手前のパームレスト部分は、暗めのシルバーでヘアライン仕上げ施され、見た目に美しいだけでなく、指紋などがつきにくいというメリットもある。また電源ボタンなども凝ったデザインで、細部まで高い質感を実現している。
17.3インチの大型液晶を搭載するだけに、ボディは幅410×奥行き286×厚さ35〜41.5mm、重量は約4kgとどっしり安定感のあるサイズとなっている。ディスプレイを開く時にもぐらつきがなく、造作の優秀さがうかがえる。バッテリーが下側に出っ張っている分、奥に高さがあり、キーボードに緩やかな傾斜が付く。このおかげもあり、操作は抜群に快適だ。
| OS | Windows® 7 Home Premium 64ビット正規版 |
|---|---|
| CPU | Intel® Core™ i7-720QM(1.6GHz、Intel® Turbo Boost Technology搭載) |
| チップセット | モバイル Intel® HM55 Express チップセット |
| メモリー | 8GB(2GB×4) DDR3 SO-DIMM 1066MHz |
| ディスプレイ | 17.3インチ WXGA+(1600×900ドット) |
| HDD | 1280GB (640GB×2) |
| グラフィックス | ATI Mobility RadeonTM HD 5850 1G専用 |
| 無線LAN | 802.11b/g/n |
| LAN | 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T LAN |
| バッテリー | 9セル(5.5時間) |
| サイズ、重量 | 幅410×奥行き286×高さ35〜41.5mm、約4kg |
| その他 | 5-in-1 card reader(SD、MMC、MS、MS PRO、xD)、USB2.0ポート×4、HDMIポート、RGBアナログ出力、ヘッドホン/スピーカー/ラインアウト、BluetoothR 3.0+HS |
| メーカー希望小売価格 | 17万9800円 |
ハイビジョンの映像美にグイグイ引き込まれる
では、さっそくAS7745Gの「シネマノート」としての実力をチェックしてみよう。
ディスプレイは17.3インチ液晶で1600×900ドットと高精細。縦横の比率が16:9となっているので、ブルーレイタイトルのハイビジョン映像の視聴に最適で、大迫力で楽しめる。17.3インチの大きな液晶をまるまる使ってフルスクリーンで精細な映像を楽しめるのは快感だ。LEDバックライトと、液晶パネルには高画質「エイサー・シネクリスタル」を採用。色再現性に優れ、豊かな色彩で映像を再生する。高性能グラフィックス「ATI Mobility Radeon HD 5850」と相まって、ハイビジョンの映像美をとことん堪能できる。
ブルーレイタイトルをBDドライブ挿入すると、「Acer Arcade Deluxe」が立ち上がり、コンテンツが色鮮やかに再生された。Arcade Deluxeは動画だけでなく、音楽や写真などのエンターテイメントを楽しめるソフトで、操作は簡単だ。大自然を撮影したコンテンツを再生してみたところ、深い奥行きや、精細な動きが満喫できた。17.3インチという液晶サイズは、机の上での映画鑑賞にジャストサイズであることも実感。机の上で鑑賞していると、液晶までの距離が、ちょうど視界いっぱいにハイビジョン映像が広がる感じになるのだ。グイグイと映像の中に引き込まれ、特に部屋を暗くして鑑賞すると、その効果は絶大だ。
映像だけでなくサウンドも、こうした没入感に一役買っている。AS7745Gは「ドルビーホームシアターv3」機能を搭載しており、臨場感あるサラウンドサウンドを内蔵スピーカーで手軽に楽しめるのだ。もちろん手持ちのヘッドホンでもOK。夜、部屋の照明を落として、美しいハイビジョン映像を、ヘッドホンのサラウンドサウンドで楽しむ。上質なパーソナルシアターがいとも簡単に完成してしまう。
さらにHDMIポートも搭載しているので、リビングの大画面テレビに映し出して、大勢での鑑賞も可能。目的に応じて、いろいろなハイビジョン映像の楽しみ方ができるのは、非常に魅力的だ。
1TBを超える大容量HDDを搭載していることも見逃せない。自分で撮影した動画などを大量に保存できるのだ。自分で撮影した短めの動画などを次々と鑑賞する際にも、AS7745Gに保存しておけば、ディスクを入れ替える煩わしさがなくて便利。HDMIで大画面テレビにつないで、家族みんなで楽しむにはもってこいの楽しみ方だろう。写真や動画の編集もストレスなくこなせるので、オリジナルコンテンツを編集しためておいても、容量不足に悩まされることはまずない。
当然ながら、搭載するBDドライブは書き込みにも対応する。ハイビジョンビデオカメラで撮影したロングムービーなどは、高画質のまま手軽にBDに書き出せる。片面2層のBDに対応しているので、最大50GBまで書き出し可能だ。
売れ筋ノートPCの約9倍! 驚きの3D描画性能
これだけのスペックを詰め込んでいるのだから、ハイビジョン動画の鑑賞や編集以外でもさまざまな用途でAS7745Gは活躍する。
まず、パソコンにかなりの負荷がかかる3Dゲームはどうか。今、話題になっている「Final Fantasy XIV」のオフィシャルベンチマークソフトを動かしてみた。当然といえば当然だが、精細な3D動画を問題なくスムーズに動かすことができた。参考までにベンチマークテストの計測結果は、スコア2297で、判定はゲームプレイ可能。
「CrystalMark 2004R3」(ひよひよ氏作)の結果画面。総合結果の数値である「Mark」は「137084」と優秀。3D描画性能の指標となる「OGL」の高さが際立つ。さすがは「ATI Mobility Radeon HD 5850」を搭載するマシンだ
他にも、総合ベンチマークソフト「CrystalMark 2004R3」(ひよひよ氏作)を走らせてみたところ、総合で「137084」のスコアを記録した。ちなみに筆者が普段仕事で愛用しているデスクトップパソコンのスコアは「99341」。CPUにCore 2 Duo E8400(3GHz)、メモリー2GB、グラフィックスはチップセット内蔵という極めて堅実なスペックで、普段の作業でまったく不満を感じていないマシンだが、4万ポイント近い差をつけられてしまった。参考までに現在のノートパソコンの売れ筋であるCore i5、メモリー2GB、チップセット内蔵型グラフィックスというスペックの最新ノートPCでも計測してみた。スコアは「120249」。AS7745Gに約1万5000ポイントも及ばなかった。
このCrystalMark 2004R3の結果で、特に驚いたのが3D描画性能の指針となる「OGL」のスコアの高さだ。「23384」という結果は、筆者が普段使っているデスクトップパソコンの約7倍、売れ筋最新ノートPCの約9倍。AS7745Gが搭載するATI Mobility Radeon HD 5850のポテンシャルの高さには恐れ入る。
性能が高くて使いやすい。仕事にもバッチリ
もちろんビジネス用としてもAS7745Gは大活躍するはずだ。性能の高さを生かして、動画を活用したプレゼン資料を作成するのもいいだろう。また、1600×900ドットの大画面で、幅の広いExcelの表などを編集する際も効率がよい。大きなボディを生かして、10キーも搭載しているので数字の入力も快適だ。Wordなどのドキュメントファイルを2つのウィンドウで横に並べても十分に作業できる。
キーボードの入力は快適そのもの。前述のようにバッテリーの出っ張りをうまく利用することでキーボードに傾斜が付いており、手首の角度がしっくりとパームレストになじむ。キーボードはエイサーのノートPCでおなじみの「Acer FineTip」を採用する。これは、キーが浮いたようなデザインのフローティング構造が特徴で非常に打ちやすく、タイプ感が心地よい。最近よくありがちなキーがひとつひとつ独立しているデザインのアイソレーションタイプとは、一線を画すものなので、ぜひ店頭で体感してほしい。そしてなにより、タイプしているときの安定感。どっしりしたボディのノートPCでなければ味わえない安心感だ。
タッチパッドはパームレストと質感が異なり、段差はほとんどないが、タッチしている場所を指先で識別できるので、使用中に間違うこともなく安心だ。エイサーではおなじみの「マルチジェスチャー」対応となっており、2本指でタッチパッドに触れたまま、つまむような“ピンチ操作”で画像などを拡大/縮小したり、円を描くようになぞって上下左右にスクロールができる。
大型液晶を搭載する高性能ノートPCにしてはバッテリー駆動時間が長く、最大で5.5時間もあるため、部屋を移動してのちょっとした利用ならACアダプターがいらず軽快。エイサー・シグナルアップ ワイヤレステクノロジーをサポートしているため、Wi-Fiがつながりやすいのもポイントだ。ケーブルレスで作業できるのは快適そのもの。
インターフェースはUSB2.0ポートを4基搭載しており、周辺機器などを接続しても十分な拡張性。Bluetooth機能も搭載するので、マウスなどの対応周辺機器をケーブルレスで接続でき、USB端子の節約にもなりメリットが大きい。しかもAS7745Gが搭載するBluetoothは「Bluetooth 3.0+HS」に対応しており、対応機器同士で最大24Mbpsでデータのやり取りができるというもの。動画や音楽などの大容量データもケーブルレスでスピーディにやり取りできる。本体前面には5 in 1カードリーダーを配置し、デジカメの写真などをすぐに取り込める。またアナログVGA端子は、プレゼン時などプロジェクターとの接続に重宝するだろう。ほかにも、液晶の上には130万画素のAcer Crystal Eye Webカメラを搭載するなど、豪華装備となっている。
これだけの性能を持ち合わせながら、価格は17万円台と極めて現実的。驚くほどの快適さを手ごろな価格で手に入れられる。これまで「雲の上の存在」だった大画面ハイエンドノートを、エイサーが手に届くものにしてくれた。ノートPCの購入を検討しているなら、ぜひ候補に入れてもらいたい1台だ。
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