日経ビジネスオンラインSpecial : 高いセキュリティーレベルを備えた 低価格で利用しやすいIBMの“10円クラウド”

日経ビジネスオンラインSpecial : 高いセキュリティーレベルを備えた 低価格で利用しやすいIBMの“10円クラウド”

日本IBMは、利用料金が1時間あたり10円〜という低価格で利用できるパブリック・クラウド・サービス、IBM Smart Business Cloud-Enterprise R1.4(以下、SBCE)の提供を開始した。グローバルな共通基盤を利用した企業向けのシェアード・クラウド・サービスとして、世界最高レベルのセキュリティーを確保するとともに、先進の技術を取り入れて利用のしやすさを実現。クラウドを活用した“攻めの経営”はもちろん、大切な資産を守るという観点からも、特に中堅・中小企業に向けたサービスとして注目されている。

企業向けクラウドに特化したパブリック・クラウド・サービスを提供

皆川 善廣氏
日本アイ・ビー・エム株式会社
クラウド・コンピューティング事業
クラウド事業開発
皆川 善廣氏

「クラウドは“キャズム”(越えることが難しい隙間・溝)を越え、2011年には普及期を迎えます。その背景には、グローバル化や新たな事業分野の開拓、中核事業の強化といった、企業として避けては通れない時代的要請が挙げられます」と、日本IBM クラウド・コンピューティング事業 クラウド事業開発の皆川義廣氏は指摘。IT活用の最適化を実現し、ビジネスの変化に迅速に対応できるクラウドは、厳しい経済環境のなかで“攻めの経営”を目指す企業にとって大きなメリットをもたらすものと期待が高まっている。

実際に、2011年2月に実施した日本IBMのイベントの来場者に対するアンケート調査結果で、「クラウド実施中」と回答した企業は21%あり、「検討中」と合わせると56%にも達する。半年前の調査と比較して12%増、1年前からみると25%増という伸びを示している。

皆川氏は、「クラウド化によるメリットは大きく2つ。ITリソースの有効活用と、ITリソースの調達方法の多様化です」と語る。サーバーを集約して仮想化することによって、ITリソース全体の稼働率を向上させることができ、従来からある自社内構築型に加えて、プライベート・クラウド、パブリック・クラウドといった利用形態から、アプリケーションごとに最適なITリソースの調達方法を選択できるようになる。

IBMでは、ユーザー企業のシステム資産を棚卸し、クラウド化に向いた領域の仕分けを支援する分析セッションを提供するとともに、プライベート・クラウドからパブリック・クラウド・サービスまで、5つのタイプのクラウド・コンピューティングを提供してきた。皆川氏は「今回、企業向けのパブリック・クラウド・サービスであるシェアード・クラウド・サービスのひとつとして、2011年4月から日本語対応の『SBCE』の提供を開始しました」と話す。

IBMのクラウド・コンピューティングの提供形態
企業向けのパブリック・クラウド・サービスであるシェアード・クラウド・サービスのひとつとして、2011年4月から日本語対応の『SBCE』の提供を開始した。
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世界最高レベルのセキュリティーを実現、利用ニーズに応える先進技術を採用

柴関 昭光氏
日本アイ・ビー・エム株式会社
クラウド・コンピューティング事業
クラウド・ソリューション理事
柴関 昭光氏

SBCEは、標準化された仮想サーバーを自動的に起動するサービスで、完全従量課金制で提供される。「グローバルな共通サービス基盤の上で提供され、その分、価格を安く抑えることができるとともに、世界最高レベルのセキュリティーを実現していることが大きな特徴です」と皆川氏。SBCEにはIBMのセキュリティー・フレームワークが採用され、世界最大級の民間のセキュリティー機関であるIBM X-Forceと、世界9拠点にあるIBMセキュリティー・オペレーション・センターによって24時間365日体制で守られている。

もうひとつの特徴は、データ・センターの選択肢が用意されていることだ。日本IBMのクラウド・コンピューティング事業クラウド・ソリューション理事の紫関昭光氏は、「今年4月にオープンした千葉県・幕張のデータ・センターをはじめ、世界5拠点のデータ・センターを利用することができます。複数のデータ・センターを自由に利用できますが、管理は米国のポータルから一元的に行います」とメリットを語る。利用者はサーバーを追加する都度、その置き場所を世界各地のデータセンターから選択できる。

価格体系も画期的だ。利用OSと仮想サーバーのスペックの組み合わせによる基本メニューが用意されている。「テクノロジーのブレイクスルーと仕入れの力によって、一番低価格なWindows 2008/2003のCopperクラスでは、1時間あたり10円。いわゆる“10円クラウド”を実現しました」と皆川氏は料金体系を説明する。セルフサービス・ポータル画面から仮想サーバーを自動的に起動させ、約10分後には利用できるようになる。さらに、1年予約や永続ストレージ、VPN、各種ミドルウェアなどのサービスがオプションとして用意され、必要に応じて利用することができる。利用状況に対応したスケールアップやスケールアウトも柔軟に行える。

「OSやミドルウェア、仮想マシンのスペックなど、標準イメージから作ったオリジナルの構成内容をマイ・イメージとしてプライベート・カタログに保存し、テスト済みのイメージをいつでも再利用することができるのも大きな特徴です。お客様の標準構成のサーバーを容易に横展開できます」と紫関氏。さらに「JavaやRESTといった技術を利用することで、社内システムとの連携を行うことができ、プライベート・クラウドや他のパブリック・クラウドと統合することも可能です」と技術的なアドバンテージを挙げる。

ハイブリッドクラウド:SBDEとプライベートクラウドの統合
JavaやRESTといった技術を利用することで、社内システムとの連携を行うことができ、プライベート・クラウドや他のパブリック・クラウドと統合することも可能。
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ノウハウと総合力を強みとしたパブリック・クラウドの活用を提案

こうした特徴を持つSBCEだが、どのような分野に向いているのだろうか。皆川氏は適用しやすい分野として「グローバルなアプリケーションの開発やテスト」、「システム需要の予測が難しい新規事業の立ち上げ」、「季節変動のあるプロモーション」など、テンポラリーな活用領域を挙げるとともに、「社内システムであっても、利用率が低く、ミッションクリティカルではないシステムのIT基盤としてのメリットも大きい」と語る。

また紫関氏は技術的な側面から「ダイナミックにITリソースを配置するグローバルな開発テストや世界中の協力会社を通したデータの収集、変換、提供といった、これまで技術的に難しかったことが可能になりました。また、企業内LANとパブリックLANをつないでインターネットWebサイトを早期に立ち上げることもできます」と新たな適用領域への期待を語る。

現在のSBCEは、OSから仮想サーバー、ミドルウェアといったIaaS(Infrastructure as a Service)としてのサービスだが、今後はサードパーティーベンダー様が当サービスの上でアプリケーションを搭載するなど、協業を進めていく予定だ。「クラウド・戦略コンサルティングやハイブリッド・クラウド・構築サービスなど、実績のあるIBMの支援サービスと組み合わせて提案できることも当社の強みです」と紫関氏が語るように、IBMの総合力を生かしたプラットフォームとしてのSBCEの位置づけにも注目していただきたい。

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日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/businesscenter/jp/