


ビジネスにおいて、「グローバル」が重要なキーワードとなって久しい。WEICの内山 雄輝氏は、さらに現在を「グローバル3.0時代」であると指摘する。国家によるグローバル化、企業によるグローバル化の時代を経て、現在は個人のグローバル化が必要な時代だと言うのだ。3度、ピューリッツァー賞を受賞したアメリカのジャーナリスト、トーマス・フリードマンの著書をふまえた分析である。
「多国籍企業が、市場と労働力を求めてグローバル化した時代を過ぎ、今は個人がグローバル化する時代。個人が、中国や韓国をはじめとする諸外国の人たちと競争することを求められます。その結果が企業の業績に強く反映されるのですが、企業の海外シェアが下落傾向にあるのを見ると、日本の企業、そして個人は、グローバル3.0時代に乗り遅れた、という印象を強く持ってしまいます」(内山氏)。
象徴的なのが家電業界だ。以前、日本のメーカーは文句なしに世界市場を席巻していた。しかし、今は韓国勢の前に明らかに劣勢だ。この差はどこから生まれたのか。内山氏は「マーケティング戦略と人材育成観の違い」だと言う。
「多くの日本メーカーは、自分たちの技術力にこだわりがち。一方、例えばサムスンは、徹底した現地マーケティングを行い、ローカルニーズにぴたりとはまる製品を投入する。また、人材育成に関しては語学教育を重視し、若手社員を海外で生活させる地域専門家制度を採用。外国語の習得だけでなく、現地での人脈づくりまでを視野に入れ、人材を育てています」と内山氏は言う。
このようにグローバル化の波に乗り遅れつつある日本企業だが、日本の国内市場は縮小傾向にあり、企業はどうしても海外に活路を見出さなくてはならない。その際、欧米は既に市場が成熟しているし、東南アジアやアフリカ諸国は、インフラ整備の面だけを見ても、有望な市場となるにはもう少し時間がかかる。そうすると、やはり著しい経済成長を続け、購買力が増している中国がターゲットとなる。その中国において、個人レベルで勝負できる人材の育成が、今後、企業の成長を左右するというわけだ。
もちろん、日本企業も中国進出のために、長年、努力を続けてきた。それが、いま一つ実を結んでいないのはどうしてなのか。
「その理由は大きく2つ。まず、中国の文化や中国人の考え方に対する理解不足です。顔が似ている、同じ漢字圏であることから、なんとなく理解できているような気になり、本気で中国を理解し、中国人との間に信頼関係、人脈をつくる努力を怠ってきたのではないでしょうか。もう1つは、マネジメントの問題です。欧米企業は、現地法人のトップに中国人を起用するのが一般的ですが、日本企業の場合は日本人がトップになるケースが目立ちました。中国人はトップを見て仕事をします。中国についての理解が浅いトップでは、現地スタッフの士気は上がりません」と内山氏は指摘する。
こうした問題の根底にあるのが言葉だ。中国人を理解するためにも、また、現地スタッフに“本気度”を伝え、顧客の信頼を勝ち取るためにも、中国語を話せる人材の育成は不可欠となる。
ただし、ネイティブレベルの中国語が必要かといえばそうではない。実際、契約や商談など、ビジネスレベルの会話を行うには、やはり言葉のスペシャリストである通訳の力は必要だろう。必要なのは、中国人とコミュニケーションが行え、文化理解、信頼獲得の基礎となる入門・初級レベルの中国語だ。
そこで、内山氏が活用を勧めるWEICのオンライン学習システムが『超速中国語』である。
「これは、中国語の学習経験のない人が、入門・初級レベルの力を短期間で習得するプログラムです。eラーニングですから、スクールに通う必要はなく、クリック1つで音声とタイピングによるレッスンが始まる。中国語研修の意識の高まりもあり、現在、200社以上の企業に採用いただいています。満足率も非常に高く、中国語検定4級の合格率は90パーセントを超えています」(内山氏)。
ベースとなっているのは、早稲田大学で研究された教育システムだ。赤ちゃんが言葉を覚える過程を8つのパターンに分け、ソフトウェア上でプラットフォーム化。そこに中国語のコンテンツを載せたのである。成果の裏には、こうした学術的な裏づけもあるのだ。
さらに、WEICでは『超速中国語』と並び、組織の枠組みが重視される日本とは違い、人脈が最も重要な中国で大きくものを言う、リレーション獲得のためのサービスも提供している。それが、『中国ガバメントリレーション研修』だ。
「かつて、私は日本語学習ソフトを中国で販売するために、毎日、中国企業を訪問して回った経験があります。この研修では、その時に構築した人脈を活用。四川省成都市人民政府や中国電信、中国移動通信、第一汽車といった中国を代表する企業を訪問し、専門家のアドバイスを受けながら実際にコミュニケーションを行い、その場で中国人とのリレーションを構築できます。今後の中国経済の成長エンジンであり、総人口8.8億人と言われる中国内陸部進出の足掛かりにもなる“活きた”研修サービスです」と内山氏。現地に強力なネットワークを持つWEICならではの提案といえるだろう。
中国ビジネスが日本企業の生命線となりつつある現在、『超速中国語』でコミュニケーションスキルを身につけ、『中国ガバメントリレーション研修』で真の中国を理解し、パートナーシップを築ける人材育成をサポートすることこそがWEICの使命と内山氏は強調する。そうすることで、日本企業は中国で必ず成功すると確信している。
「まずは言葉です。言葉がわかれば文化がわかる。文化がわかれば人がわかる。人がわかれば信頼が生まれる。信頼が生まれれば、ビジネスは決して途切れない。我々は精一杯、そのお手伝いをしたいと思います」。こう力強く述べて、内山氏は講演を締めくくった。
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