電力に水道に道路に治水 インフラ整備がテロをなくす!

ハードのインフラを改善するとパキスタンの人々の生活がどう変わるか、
具体的に考えてみましょう。

今回取材したガジ・バロータの水力発電所。
パキスタンは化石資源に乏しく、火力発電所を展開するのが難しいために、
電力の普及が遅れていました。
そんな中、インダス川の豊富な水源を利用したのがこの水力発電所です。

電力普及率の向上は社会の安定に直結します。

産業の発展に電力は欠かせないため、電力普及率が上がるほど、
ビジネスが生まれ、国民の仕事が増え、収入が増えます。
つまり貧困の解消に役に立つのです。

また、国民の生活の快適性が大きく改善されます。
電力普及率が上がれば、いままで導入できなかった
エアコンの利用も増えていきます。
パキスタンの平地は夏になるとすさまじい暑さになります。
エアコンなしでは、快適な生活も仕事も望めません。
エアコンの導入が進めば、
人々の生活に対する不満は少なくなっていきます。

水道の普及においても同じことがいえます。

パキスタンにおいて、安心安全に市民が使える上水道は
限られた地域にしかありません。
そこで、日本は、首都イスラマバード北部のアボタバード郊外に
北部カラコルム山脈由来の豊かな水を利用した浄水場を設置する
国際協力を進めています。

水道が完備すれば、産業も国民も豊かになります。
多くの工場では、製造工程できれいな水を大量に必要とします。
また、国民一人ひとりからすると、
安心安全な水が蛇口をひねって出るようになると、
生活水準が一気に向上します。

途上国の多くでは、安心安全な水を手に入れるために
多大な労働コストを費やしています。
井戸や川に水を汲みに行くだけで半日を費やしてしまう。
そんな労働がなくなれば、多くの人たちがちゃんとした仕事についたり、
勉強する機会を得られるようになるのです。

さらに道路。

道路が整備され、交通事情が改善すれば、
経済全体が成長する後押しとなります。
通勤や通学が容易になるため、人々がさまざまな仕事に就いたり、
学校教育を受ける機会が確実に増します。
流通も改善し、より豊かな商品を販売・購入することが可能になります。

防災面でいえば、治水事業が進むことで、
インダス川の広大な扇状地で洪水被害の多発するパキスタンで、
水害で命を落としたり、家をなくしたりする人が劇的に減ります。

パキスタンを流れるインダス川

このように、電力、水道、道路、治水といったハード面の
インフラの整備は、パキスタンの人々の生活向上を促し、
就業機会を増やし、教育のチャンスを与えてくれる一助となります。
それは、とりもなおさず、貧困や無知に起因する社会不安を減らし、
過激派に身を投じたり、テロに手を染める人たちを
減らすことにもつながるのです。

教育水準が上がれば、みんな平和を求める

Pakistan Business

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