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2025年までに企業のデータセンターは80%なくなる!? オラクルCEOが予測

「大企業と同じ技術を得られる」 クラウドを導入するそれぞれの理由

 ではオラクルのクラウド事業はどうか。

 オラクルは年間52億ドルを研究開発に投資しているが、これは売上比で主要クラウドベンダーでは最大という。SaaSにはじまり、PaaS、そしてIaaSとクラウドラインナップを拡大しており、世界に19カ所のデータセンターを持つ。これを2万社以上の顧客が利用している。ハード氏はクラウドをホテル事業にたとえ、データセンターの設備投資の後、顧客の受け入れがはじまっているとした。

 会計年度2017年第1四半期(2016年6月ー8月期)は、IaaS/SaaS/PaaSの合計の売上げは、前年同期比59%増の9億6,900万ドルーほぼ10億ドル事業となっている。クラウドが全体の売上げに占める比率は、10%を超えた。これも、1年前の6~8%からの拡大となる。

 基調講演ではOracle Cloudの顧客企業も多数紹介された。大企業の例では、銀行のHSBCのCFO、ジョアンナ・フィールディング氏が登場し、「コストの管理と透明性」「効率性に欠けるレガシーアーキテクチャからのシフト」を目的に、オラクルのSaaSをクラウドで実装することにしたと語った。銀行でもクラウド移行がはじまっている重要な事例となるが、規制当局との確認をとりながら進めているという。

 中堅企業の例として登場したのは、米テキサス州ダラスに本拠を置く、200以上のゴルフ場やスポーツクラブを運営するClubCorpだ。創業50周年の老舗だが、M&Aなどにより積極的に事業展開を図っている。同社はオラクルのSaaS、PaaS、IaaSと全スタックを利用してITの刷新を図った。「われわれの戦略の中心は買収だが、それまでのITではやりたいことができなかった」と同社CIOのパトリック・ベンソン氏は述べる。中でもSaaSでは「全レイヤーにセキュリティが組み込まれている。これにより、顧客と株主を保護できる」と語った。IaaSについては「リアルタイムでの情報アクセスに必要なパフォーマンス」が理由だという。

 「われわれは大企業ではない。だがオラクルと組んで、オラクルのクラウドを利用することで、大企業と同じレベルの高度な技術やソリューションを利用できる。これはまたとないチャンスだ。さらに、コストも節約できた」と満足顔で語った。

クラウドによりメンテナンスからイノベーションへ、予算が逆転

 数社のクラウドへの移行事例を紹介した後、ハード氏は「2025年のクラウドに関する予測」に、新たに3つを加えた。

 1つ目に挙げたのは、「IT予算の80%がクラウドに費やされる」だ。新規のアプリケーションはほぼすべてSaaSになり、開発とテスト環境の100%がクラウドになるという予想から割り出したもので、これによりクラウドインフラへの投資は急成長すると見る。

 クラウドに多くのワークロードが移行することから、「企業が所有する大規模データセンターは80%なくなる」とハード氏は2つ目の予測を加える。SaaSへの移行が進み必要なアプリケーションがクラウドに移行した後、残るのは代替ソリューションのないレガシーアプリケーションのみ。データセンターは、このレガシーアプリケーションをホスティングするのみに使われるという予測だ。

 1つ目と2つ目により、IT予算はメンテナンスから解放され、イノベーションにシフトできる。これが3つ目の「CIOは80%のIT予算をイノベーションに費やす」という予想につながる。パッチ、アップグレードといったメンテナンスの面倒な作業とコストは、クラウド事業者が受け持つ。これにより、顧客とのエンゲージを強め、新しい製品を市場に迅速に投入するといったことが可能となる。これは、CEOの課題であるシェア増加につながる対策なのだ。

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