Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

HR Techで激変する企業人事

5つのポイント

3.人材・組織開発

 あらゆる業界において事業環境はめまぐるしく変化している。組織や求められる人材もそのスピードに合わせて柔軟に対応しなければならない。ある人を異動させた場合、後任として適切な人材は誰なのか、その人の部下なのか、それとも他部署から引っ張ってくるべきか、さらには社内にはいないので外部から採用するべきなのか。長年にわたってあらゆる人事データを蓄積、分析し、機械学習を駆使することで、後継者のシミュレーション、もしくは候補者をシステムに提案をしてもらうことができる。あなたもその部署で「あいつがナンバー2だから」なんて噂されて有頂天になってはいけない。精緻なデータ分析の結果、違う人がリーダーの後継候補者としてあがってくるかもしれないのだ。

4.離職対策

 せっかく優秀な人材を獲得しても辞められてしまっては意味がない。会社に必要な人材を維持するのも経営と人事の重要な仕事なのだ。HR Techを活用すれば、離職する可能性の高い人材や離職する理由などがシステムで分かるようになる。該当社員の給与、部門、職種、勤務時間や場所などの条件を変えることで離職可能性がどの程度改善されるのかシミュレーションできるので、マネジメントも適切な対応がしやすくなる。

 また、過去データをもとに、上司と部下の属性からその相性や、同じ部門や同じ職種に長くいるほうが離職率は高くなる、もしくは低くなるなどの分析もできる。部下は上司になかなか本音を語ってくれないものだ。すべてをシステムの判断に任せるのは危険だが、HR Techに部下の本音を聞いてみるのも悪くない。

5.社員の健康管理

 ウェアラブルデバイスやスマートフォンなどを活用して、社員の健康状態をシステムで管理することができる。さらに、ランニングやウォーキングなど社員が自発的に行っているスポーツや運動のデータを公開して社内で競い合うゲーミフィケーションの仕組みを構築することもでき、社員の健康的で楽しい会社生活をサポートする。

 また、福利厚生メニューの活用実績、勤務時間や休暇取得率などのデータを絡めて分析することで、社員が健康上深刻な状況になる前に会社として必要な手立てができる。会社が健全であるためにはまず、その会社で働く社員が心身ともに健康でなければならないことに異論を唱える人はいないはずだ。


 HR Techが先行するように、人事領域でのテクノロジー活用が加速するのはとてもいいことだが、ツールをいれただけでは根本的解決にはならない、ということも認識しなければならない。「従業員」にまつわるデータが一元的に蓄積され、リアルタイムにアクセス、可視化し、それをもとに意思決定できる状況にあるのか、ということを改めて見直す必要がある。

 オラクルは、「Modern HCM」というコンセプトのもと、人材に関連したあらゆるデータを中核に、採用、教育、評価、報酬、組織開発など人事業務を網羅的にサポートする一つの仕組みを提供している。「AIが自動で面接」というと聞こえは良いが、過去の採用面接での実績、その後入社してからのパフォーマンス等がデータとして蓄積されていなければ、AIに正しい学習をさせ、人事の意思決定に貢献することは難しい。ツールとしての利便性だけでなく、企業のビジネスに貢献する人事業務全体を見据えたテクノロジー活用を意識してもらいたい。

日本オラクル株式会社
クラウドアプリケーション事業統括 ソリューション・プロダクト本部
HCMソリューション部 部長
津留崎 厚徳

本記事は日本オラクル特集記事から転載しています
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