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宝の山の名刺データを活用する“仕掛け”

個々の営業担当者が持つ名刺をどう活用するか。これは古くて新しい問題である。営業力強化のため、そして業務効率化のため、ITの力を使って名刺情報を効率的かつ最大限に活用するソリューションとして注目なのが、「Sansan」(名刺管理)と「Microsoft Dynamics CRM」(顧客・営業管理)の連携ソリューションだ。Sansanと日本マイクロソフトの担当者に、その導入メリットを聞いた。

名刺情報を営業に活かせていない弊害をITの力で解決

 営業先リストとして、名刺情報は今までも、そしてこれからも重要な情報源だ。営業で集めた名刺や顧客リストは本来会社に帰属するものだが、優秀な営業担当者の退職により顧客も失う、などという話も現実には多い。これは、会社にとって致命的な問題だ。また、名刺情報を活かせていないと、次のようなことも起こりがちだ。

  • クレームが来ているのに営業に行ってしまい、お客様に怒られた
  • 自分はコンタクトを持っていなかったが、ほかの社員がコンタクトを持っていた
  • 同僚と同じ見込み客にアプローチしていた
  • せっかく集めた名刺が営業担当者の机の下に眠っていた

 名刺情報を活かすには、名刺交換した顧客との関係強化が重要であり、関係を強化していく上で顧客情報の管理方法が肝になる。そのため、名刺に記載されている情報と自社の各部署が得た情報(営業、マーケティング、サポート)を有機的につなげる新しい仕掛けは注目だ。

SansanとMicrosoft Dynamics CRMがシームレスに連携し営業力を強化

 新しい名刺管理のサービスを提供し、シェアを伸ばしているのが「Sansan」である。ドラマ仕立てのコミカルなテレビCMを目にした方も多いはずだ。

 Sansanはクラウドベースの名刺管理サービスで、名刺をスキャンするだけでデータベース化してくれる。スキャンした名刺データはインターネット経由でSansanに送られ、入力オペレーターが1件1件入力してくれる。入力の手間が要らないシンプルさが支持されて、すでに3000社以上に導入されている。

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Sansanの仕組みと使用の流れ
Sansan株式会社
Sansan事業部
プロダクトアライアンス
マネジャー
山田 尚孝 氏

 「ユーザーの拡大に伴い、大規模ユーザーを中心に基幹システムなどとの連携ニーズが高まっていました」とSansanの山田尚孝氏は説明する。

 2015年10月29日に、Sansanは他のシステムとの連携のためのコネクターの提供を開始した。それがSansan Open APIだ。「このSansan Open APIを利用することで、各社が提供しているサービスや自社の基幹システムを、Sansanとシームレスに連携できます」(山田氏)。

 この動きにスピーディーに対応したのが、日本マイクロソフトだ。顧客との関係性を強化するソリューション「Microsoft Dynamics CRM(以下、Dynamics CRM)」とSansanとの連携をいち早く実現した。この連携によって名刺情報を会社共有の資産にできるだけでなく、営業力の強化にもつなげられるという。具体的には何がどう変わってくるのだろうか。