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クラウドファースト時代のイノベーションの起こし方 企業変革を実現するクラウド利用の勘所

変革をチャンスに!クラウドを最大限活用してイノベーションづくりにチャレンジしてほしい

Special Interview

日本マイクロソフト 佐藤 久氏 × 日経コンピュータ/ITpro発行人 吉田琢也
変革をチャンスに!
クラウドを最大限活用して
イノベーションづくりにチャレンジしてほしい

ITを駆使してイノベーションを創出し、企業やビジネスを変革する――。経営層やマネージャーのこのような夢を変えるうえで重要な役割を果たすのが、日進月歩の勢いで進化するクラウドのテクノロジーだ。では、マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」を活用することによってどのようなことが可能になるのか。日本マイクロソフト マーケティング&オペレーションズ クラウド&エンタープライズビジネス本部 業務執行役員 本部長の佐藤 久氏に日経コンピュータ/ITpro発行人の吉田琢也が聞いた。

佐藤 久氏
日本マイクロソフト
マーケティング&オペレーションズ
クラウド&エンタープライズビジネス本部
業務執行役員 本部長
佐藤 久

――ビジネスや社会の環境が大きく変わろうとしています。この変化をどのようにとらえていますか。

佐藤 久氏(以下、佐藤) はい。どの産業においても、スピードや競合環境、市場といったものが様変わりしています。IT関連の産業はもちろんのこと、最近のスマートアグリカルチャーに見られるように、もっとも古い産業である農業でも変革が急速に進んでいます。
 そうしたなかで、次の10年間、日本のIT市場はほとんど成長しないか微減になると見られています。にもかかわらず、マイクロソフトは日本に多額の投資をしています。すでに日本国内に複数のデータセンターを設置しましたし、増設の計画もあります。
 それはなぜか――。マイクロソフトは10年後の世界を想定して投資をしているからです。つまり、クラウドの上に新しいバリューと新しいイノベーションを積み上げることによってIT市場の規模を倍にしていくというのがマイクロソフトのビジョンなのです。自己変革に迫られている企業の皆さまも、ぜひクラウド、“Microsoft Azure”を活用してイノベーションを創造していただきたいと思います。

――クラウドをはじめIT活用の敷居が下がったことで、思わぬライバルが突然に現れるケースも出てきました。企業は自ら変革せざるをえない状況になっています。

佐藤 まったく同感です。一時はグローバル化のためのシステムの拡散が進みましたが、クラウドの出現によって集約へと回帰する企業も増えています。その背景には、イノベーションのためのIT環境を安く早く入手できるようになり、マルチデバイス、マルチサービス、マルチクラウドといった新しい軸が出てきたことがあるように思います。

マイクロソフトがビジネス変革を加速させる企業システムのために提供する3つの方向性
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インテリジェントクラウドには信頼性・柔軟性・統合性が重要

――そうしたイノベーションの環境としてのクラウドに重要なこととは?

佐藤 セキュリティが重要であることは言うまでもありませんが、イノベーションを生み出す自由さとのバランスが欠かせません。そこでマルチデバイス、マルチサービス、マルチクラウドといったコネクテッドワールドの、基盤となるインテリジェントクラウドにおいては、信頼性、柔軟性、統合性の3点が重要だとマイクロソフトは考えています。信頼性については、単にセキュリティ強度を高めるだけでなく、ISO/IEC 27018(パブリッククラウドにおける個人識別情報の保護)を取得し、お客さまのデータに対して国家レベルの開示要請があった場合も法を超えたものについては争うというのがマイクロソフトの一貫した姿勢です。柔軟性についてはAzureサービスのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)の公開などで担保し、業務システムの統合やクラウドとオンプレミス(自社内の情報システム)の統合運用管理によって統合性を、Azure Stackなどのテクノロジーにより、さらに高めていきます。

クラウドの選択で重要になるのは、信頼性、柔軟性、統合性
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―― “クラウドにあるように見えるが実は企業内のデータセンターにある”という使い方を可能にした狙いは。

佐藤 マイクロソフトはクラウドのサービスを提供する企業ではありますが、IT基盤のすべてがクラウドになるとは考えていません。経済的あるいはコンプライアンス上の理由でオンプレミスが選ばれるケースが、今後もあるわけです。そこで、クラウドとオンプレミスの両方の世界をシームレスに連携するための機能をAzure Stackとして提供することにしました。

アドバンストアナリティクスやモビリティが企業の変革を支える

――ビジネスの変革は、クラウドそのものというよりも、クラウドをベースにした新たなビジネスモデルやアプリケーションによってもたらされます。最近はアナリティクス関連の期待が高いようですが。

佐藤 マイクロソフトは、データ分析にかかわる領域をIoT(Internet of Things、モノのインターネット)とビッグデータを含めたアドバンストアナリティクスという枠でとらえています。データの収集、整理、分析、表現といった一連のプロセスに必要なサービスを提供しているのですが、サービスの種類が多くてなかなか分かりにくい。そこで、IoT関連の機能を集めたAzure IoT Suite、ディープラーニングを含めたMicrosoft Cortana Analytics Suiteというように複数のサービスをセットにして、企業の皆さまが利用しやすく、新しいビジネスを検討しやすくしました。

佐藤 久氏

――新しい軸として「モビリティ」の実現にも注力していますね。

佐藤 日本は大学卒の女性の就業率が先進国でもっとも低いという調査結果があります。これから労働人口がどんどん減っていくなかで、誰もがどこでも働ける環境を作り出すことは国の政策として重要になるのではないでしょうか。マルチデバイスでモビリティを高めることは、生産性を高めるためのもっと基本的なテーマになることでしょう。マイクロソフトはエンド・ツー・エンドでセキュリティを確保しつつ働き方の自由度を高めるエンタープライズモビリティという考え方を提唱し、テレワークや働き方改革を推進する日本政府の取り組みにも協力しています。
 このほか、お客さまが使用するプライベートクラウド、当社のパートナー企業が運営するクラウドサービスとMicrosoft Azureを一体のものとして使えるようにするハイブリッドデータセンターや、PCやタブレット、スマートフォンのすべてで動作するユニバーサルアプリケーションも、企業のイノベーションを加速する手助けになるはずです。マイクロソフトのソフトウェア開発環境のオープン性もますます高まっていまして、「.NET」開発フレームワークの大部分をオープンソース化していますし、最近ではソフトウェアコンテナーのDockerもサポートするようになりました。

Microsoft Azureと他社のクラウド、そしてオンプレミスのシステムをシームレスに統合
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クラウドでイノベーションを創出。“情報システム部門2.0”が進む

――イノベーションの創出に本気で取り組もうと考えている企業は、クラウドをどのように使いこなしていけばよいのでしょうか。

佐藤 クラウドの活用方法は、経営層と情報システム部門では多少異なるように思います。経営層の方々にお勧めしたいのは、変革をチャンスととらえることです。クラウドという新しいツールを最大限に活用してイノベーションにチャレンジしていただきたいと思っています。クラウドなら初期投資は少なくて済み、変革のスピードも速く、もしチャレンジに失敗したときでも簡単にやめて、次のチャレンジを進めることも可能です。
 また、情報システム部門にとって、クラウドは業務システムの効率化を進めるためのよい道具になると思います。グローバル化にともなって世界各地に情報システムを分散させている企業も、クラウドを使えば、本社の管理部門から全世界の現地法人や事業所にITサービスを提供できるようになる――。その結果、情報システム部門は本来のバリューが出せるようになるのではないでしょうか。少し大げさに言えば、“情報システム部門2.0”の時代がやってくるということです。

――再び、情報システム部門がビジネスをドライブできるようになると。

佐藤 そうです。そのためには、企業の情報システムに必要な機能を包括的に提供するクラウドを選択することが重要です。Microsoft Azureを活用すれば、ユーザー部門が求めるスピードで変革を成し遂げられるようになるということです。日経BPさんと、既存資産とクラウドを融合させたハイブリッドクラウドの事例を紹介する全国セミナーを実施しますので、足を運んでいただけばと思います。

――ありがとうございました。

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