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クラウドファースト時代のイノベーションの起こし方 企業変革を実現するクラウド利用の勘所

クラウド&モバイルファースト時代 統合モバイルアプリ開発でイノベーション創出

統合モバイルアプリ

クラウド&モバイルファースト時代
統合モバイルアプリ開発でイノベーション創出

スマホやタブレットなどのモバイルデバイスの稼働台数がPCを超えることが確実視される今、企業のイノベーション創出の牽引役がモバイルアプリになることは明らかだ。求められているのは、優れた操作感を提供し、クラウドや社内システムとリアルタイムに連携できる「統合モバイルアプリ」だ。マイクロソフトはクラウドサービス「Microsoft Azure」とアプリケーション開発環境「Microsoft Visual Studio」でモバイルへの対応を強化している。

日本マイクロソフト株式会社
クラウド&エンタープライズビジネス本部
エグゼクティブプロダクトマネージャー
相澤 克弘

 「これからのITの主役となるのは、スマホなどのモバイルデバイス。どのような業界であれ、ビジネスの勝者となるには付加価値の高いモバイルアプリを持っていることが必須の条件となります」

 日本マイクロソフトの相澤克弘氏はこのように強調する。実際、「2016年にはスマホの台数がPCを上回る」「2017年には半数の企業が私物モバイルデバイスで業務をするように従業員に命じる」といった大手調査会社の予測にも示されているように、クライアント側のデバイスはスマホやタブレットへと急速にシフトしつつある。そこで、アプリを新規開発するにあたっては、PCではなく、まずモバイルデバイス向けを作ったほうがよい――。これが、クラウドファーストと並び称される「モバイルファースト」という考え方だ。

 この型のアプリは単にモバイルデバイス上で作動するだけではなく、クラウドサービスとつながることによって真の能力を発揮できるように作られている。このため、コネクテッドアプリとも呼ばれることも多い。

B2E/B2Cの統合モバイルアプリをWindows/iOS/Androidに展開可能

 このようなトレンドに応えるべく、マイクロソフトはクラウドサービス「Microsoft Azure」とアプリケーション開発環境「Microsoft Visual Studio」でモバイルファーストへの対応を強化している。

 Microsoft Azureについてのモバイルファーストのキーワードは、「統合モバイルアプリ」である。“統合”という冠が付けられているのは、モバイルデバイスとクラウドが情報によって統合されているだけでなく、従業員と消費者もクラウドを介して統合する構造になっているためだ。その結果、従業員は営業支援や在庫管理のB2Eアプリで生産性を高めることができ、消費者は優れたエクスペリエンスを提供してくれるアプリで毎日の生活を快適なものとできるのである。

モバイルを切り口にした統合アプリケーション。B2EアプリとB2CアプリをMicrosoft Azureにつなぎ、クラウドの情報とモバイルデバイスのデータを統合する
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 一方、Visual Studioについてのキーワードは「クロスプラットフォーム開発」だ。相澤氏によれば、「最新のVisual Studio 2015では、Windowsだけでなく、iOSやAndroidのアプリケーションも単一のプロジェクトフォルダーから開発・テスト・デプロイできる」のである。

 従来のOSプラットフォーム別開発ではプロジェクトファイルやプログラミング言語が別々になっていたので、開発環境を準備するためだけでなく、必要なスキルを持つ技術者を集めるためにも余分の費用と時間がかかっていた。同じ統合開発環境(Visual Studio)とプログラミング言語(C#など)で3種類のプラットフォーム用のアプリを作り出せるということは、費用と期間をそれだけ節約でき、ソースコードや各種設定の一本化によって品質も向上することを意味する。

従来はモバイルデバイスの種類ごとに行われていたアプリ開発を1つのアプリ開発環境で行えるようにする「クロスプラットフォームアプリ開発」
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 このほか、Visual Studio 2015では、オープンネスの強化(.NET FrameworkのOSS化など)、アプリケーションライフサイクル(ALM)とDevOpsへの対応強化、WebApp対応(Visual Studio 上でAzureの設定が可能)、認証(Active DirectoryのほかFacebookやTwitterアカウントでの確認)、通知(プッシュ型配信)などの拡張と改良が施されている。

すでに多くの企業に導入が進む“役立つ”統合モバイルアプリ

 すでに、マイクロソフトの統合モバイルアプリ開発基盤で作成したアプリをイノベーション創出に役立てている企業も現れている。

 例えば、また英国ロンドンに本拠を置く保険会社のアビバは、安全運転度を測定するスマホアプリを開発・公開し、安全運転度が高いと認められた人に保険料の割引を提供するプログラムを始めた。安全運転度はスマホに内蔵されたGPSと加速度センサーのデータを基に算出する仕組みである。未契約者も利用できるようにすることで、見込み客の発掘も容易になったという。

 また、米国の3Mは、在庫管理と営業支援用のモバイルアプリをVisual Studioで開発し、社内に配布している。Microsoft AzureとはMobile App(Azure App Serviceの1機能)で連携する仕組み。おもな成果としては、CRMなどのデータにモバイルデバイスでリアルタイムにアクセスできるようになった結果、状況を的確に把握できるようになったという。

 さらに世界的なIT企業として知られるヒューレット・パッカードも、売上予実管理と取得できるインセンティブのモバイルアプリをVisual Studioで開発・社内配布することにより、いつでもどこでも実績を確認できる仕組みを稼働させている。

 国内では、視聴者リアルタイムアンケート集計(某TV放送団体)、接客サービス支援(某金融機関)、スポーツ大会観戦者向け情報提供サービス(某スポーツ用品メーカー)などの業務でMicrosoft AzureとVisual Studioを活用した統合モバイルアプリが活躍している。

社内開発でも外部への委託でも統合モバイルアプリは入手できる

 では、企業・団体がイノベーション創出のための統合モバイルアプリを手に入れるにはどうしたらよいのか――。方法は2つある。社内のITエンジニアに作らせるか、外部のソフトウェア開発企業に発注するかだ。

 社内のITエンジニアがVisual Studioで業務アプリ開発をしている場合、同じアプリケーション開発環境のままで統合モバイルアプリは作成できる。プログラミング言語としてはC#またはHTML/JavaScript/TypeScriptが利用可能だ。iOSアプリ開発の経験しかないプログラマーの場合も、「Objective-Cが書ける人なら、C#はそれほど難しくない」と相澤氏は話す。

 社内のITエンジニアに空きがないなどの理由で外部のソフトウェア開発企業に発注する場合は、日本マイクロソフトのパートナー企業の中から条件に合ったところを探すのがよいだろう。富士ソフトやジェーエムエーシステムズ等はモバイル アプリ開発に長けており、他にも要望をかなえてくれるパートナー企業はMicrosoft Azureのサイトで見つけることはできるだろう

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