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セールスフォース・ドットコム

新システムを短期間で立ち上げたクラウド型CRMで
インテリア業界大手が取り組む「第三の創業」

インテリア業界大手のサンゲツは現在を「第三の創業」と位置付け、中期経営計画を掲げて社を挙げて改革に取り組んでいる。その一環として営業体制を再構築するため、セールスフォース・ドットコムのクラウド型CRMなどを導入した。わずか2カ月余りでカスタマイズを終え、短期間でシステムを立ち上げた。商談に関連する様々な情報を一元管理することで、営業効率が向上するなど早くも成果を上げている。

将来の成長に向けて
中期経営計画を実行

株式会社サンゲツ
社長室 室長
柴田 和彦 氏

 「当社は2013年に会社設立60年を迎え、2014年に中期経営計画の下、第三の創業がスタートしました。“中期経営計画(2014-2016)Next Stage Plan G”で目指すべき会社の姿を定義し、社員全員で社内改革や意識改革に取り組んでいます」。サンゲツの柴田和彦氏はこう話を切り出した。

 サンゲツは壁紙、床材、カーテンなどを取り扱うインテリア業界の大手。商品アイテム数は1万3000点を超え、顧客の注文に応じて指定のサイズにカットして納入する。午前中に受けた注文は、首都圏なら当日中に配送することができる。

 創業は嘉永2年(1849年)と古く、表具店「山月堂」がその前身。株式会社化し、山月堂商店を設立した1953年を第二の創業と位置付け、現在は将来の成長のために新しいサンゲツをつくる第三の創業のスタートと位置付けている。

 インテリア商品は多品種で、流通経路も独特だ。そのため、サンゲツの営業担当者は全方位の営業活動を展開している。内装業者や代理店と取引するだけでなく、施主やオーナー、設計・デザイン事務所、建設会社・住宅メーカーなどにも出向き、サンゲツ商品の採用を働きかける。営業担当者一人でアポイントメントを取り、顧客を訪問して商談を行い、帰社してから営業日報を記入する。時にはクレーム対応も行う。

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提案型営業への転換の切り札
クラウドサービスを導入

 これまでは全方位の営業活動を展開し、様々な顧客に対処するため対応型営業にならざるを得なかったが、将来にわたって成長を続けるためには顧客の視点で考え、問題解決策を探る提案型営業に切り替える必要がある。Next Stage Plan Gでは、社員一人ひとりが企業活動の主人公になり、「経営目線」で業務を遂行する新しい組織に変わることも目指す。「業務改革の最大の狙いは、働く社員の行動や意識の改革にあります。働く意識や働き方を変えることで、営業効率を高め、営業力を強化しようと考えました」。柴田氏はこう振り返る。

 その切り札としてサンゲツが導入したのがセールスフォース・ドットコムのクラウドサービスだ。クラウド型CRM(顧客管理)・SFA(営業管理・支援システム)のSales Cloud、社内SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のChatter、社内手続きを標準化してビジネスプロセスを自動化するワークフロー機能などの各種Salesforce製品を採用。クラウド環境プラットフォームのSalesforce1 Platformをベースに、ユーザー企業が独自開発したアプリケーションもクラウド上で運用が可能だ。社内をはじめ、代理店や施工店、これからの潜在顧客とさえもつながり、顧客やパートナー、社員の生の声をいつでも聞けるほか、ビジネス情報にも瞬時にアクセスし、デバイスを問わず商談を成約させるために必要なデータをいつでもどこでも利用できる。

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短期間でシステムを立ち上げ
カスタマイズを2カ月で実現

 サンゲツの営業活動はSalesforceの活用によって大きく変わった。例えば、ダッシュボードによる売り上げや利益の可視化。売上達成状況や業種別活動件数などの営業データをリアルタイムに集計し、ダッシュボードに瞬時に最新情報を表示して可視化を実現する。営業分析がすぐにできるほか、商談に関連する様々な情報を一元管理することで、営業効率を高めることができた。

 モバイル活用も加速した。以前からiPadを導入していたが、必ずしも有効に活用されていなかった。そのため、伝票や見積書などの書類がオフィスに山積していた。Salesforceのワークフロー機能などの導入によって、営業担当者は外出先でiPadを使って業務をこなすようになったことで、ペーパーレス化などが進み、時間的な余裕が生まれるようになった。

株式会社サンゲツ
社長室 業務改革推進課
係長
森 祐輝 氏
株式会社セールスフォース・ドットコム
執行役員 コマーシャル営業本部
千葉 弘崇 氏

 Chatterを使った情報共有も進んでいる。社内ではアイデアを積極的に交換するようになり、成果を上げている。一例を挙げれば、遠隔地の営業担当者が成功事例を社内SNSに上げたところ、それを見た他の地域の担当者がヒントにして、ターゲット物件のオーナーとの具体的な商談準備に着手できた。その間の時間はわずか2分だった。

 サンゲツがSalesforceの活用を始めたのは2015年2月のことだ。まずはダッシュボードとChatterの活用から始め、翌3月からワークフローの機能を追加し、5月から本格的な活用を始めた。「エンドユーザーの声を反映させながら機能を追加していくので、社員の参加意識が高まりました。以前使用していたSFAシステムではカスタマイズを繰り返し、12年の歳月を要して満足いく水準に達しましたが、Salesforceではそれをわずか2カ月で実現できました。改めてクラウド型CRMの威力を感じています」。サンゲツの森祐輝氏はこう語る。

 「今後は、どんどんSalesforceに蓄積されていくデータを基に取引状況や顧客の購買力などを分析しながら、訪問回数などを調整し、成約率を一段と高めていく方針です」と森氏は語る。

 セールスフォース・ドットコムは、全国各地でクラウドベースのCRMやSFA、マーケティング、分析プラットフォームについて事例紹介やデモなどを通じて紹介するセミナーを開催している。「Salesforce製品は業種、事業規模、地域を問わず様々なところで導入でき、成果を上げています。ぜひセミナーにご参加ください」。セールスフォース・ドットコムの千葉弘崇氏はこう言って講演を終えた。

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