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星野リゾートが使うグループウエアとは?

 全国33カ所のリゾート施設・旅館を運営する星野リゾートは、各施設の社員が一つの目標に向かって一体感を持って仲間として働くことができるよう、情報共有基盤の整備・活用に力を入れている。同社が利用するのはサイボウズ「Garoon(ガルーン)」と「kintone(キントーン)」で、2500人余りの社員が情報共有と業務アプリの作成・利用を行うことで、コミュニケーションも活性化している。これにより、社員は今まで以上に元気に顧客に接することができるようになり、働き方が変わるとともに、顧客満足度の向上にも役立っている。

情報共有基盤の上手な活用が顧客満足度向上のカギ

星野リゾートの企業理念や目指しているものをお聞かせください。

株式会社星野リゾート グループ情報システム ユニットディレクター 久本 英司氏
株式会社星野リゾート
グループ情報システム
ユニットディレクター
久本 英司氏

久本 私たちは「観光産業は日本の基幹産業として成長することができる」と考え、リゾートや旅館の運営事業に取り組み、現在全国で33カ所の施設を運営しています。基幹産業化を目指すに当たって、カギは生産性の向上だと考えています。日本の観光産業の生産性は総じて低く、その中でも日本旅館は特に低いと言われています。生産性を高めて収益が出るビジネスにすることで、現場スタッフの残業もなくすなど労働条件を改善し、お客様へのサービスレベルを上げて顧客満足度を向上させる。そして、資金を施設の定期的な投資やメンテナンスに振り向けて、施設全体の魅力を高めていく。この好循環を生み出すことで、中長期的な競争力が強化され、観光産業の基幹産業化に向けた取り組みが進められると考えています。

 そのベースの一つが、あらゆる事業の基盤になっているITです。ITは今や業務効率化のためというより、ビジネスを生み出し成長させるための仕組みとして使われるようになっており、ITなしには収益を高めることもできないのです。

旅館やリゾートの仕事はシフト勤務など普通の企業の働き方とは違うと思うのですが、ワークスタイルの特長やその変革に向けて意識している点があればお聞かせください。

久本 ワークスタイルの変革というと、テレワークや時短勤務など働く場所と働く時間の柔軟さをどう確保するかという話になります。私たちの場合、ほとんどのスタッフが各施設の現場でお客様の応対をしているわけですから、そこでいかにお客様に満足していただくかが最も重要です。ですから、どこでも仕事ができるように環境を整備するというようなことではなく、お客様の満足度を上げるために、社員が自分の持ち場で必要な情報を迅速に入手したり共有したり、発信したりする情報共有基盤をどうつくるかということが大切で、それを一番意識しています。

各部門で社員が業務アプリを作り、仕事で使う

情報共有基盤として、サイボウズ「Garoon(ガルーン)」と業務アプリ&コミュニケーションツール「kintone(キントーン)」を利用していると聞きました。どんな経緯で利用することになったのでしょうか。

株式会社星野リゾート グループ総務 ユニットディレクター 早川 久貴氏
株式会社星野リゾート
グループ総務
ユニットディレクター
早川 久貴氏

早川 グループウエアとして、オンプレミスのサイボウズ Officeを導入、300人ほどが主にスケジュール管理に使ってきました。私たちは、お客様の前にいる現場のスタッフが経営判断を行うというボトムアップの考え方で、組織を運営しています。そうした中で、会社の規模が拡大し、社会的責任や運営施設のオーナーに対する責任もあり、サイボウズできちんとした意思決定が行える仕組みにしようと、承認申請ワークフローを入れました。ところが、ミス情報やよいサービスの共有などのカスタムアプリの利用が増えてユーザーが拡大、アクセス数が増加して、パフォーマンスが落ちるなどの問題が生じました。そこで、まだ2年ほどしかたっていませんでしたが、2015年初めにGaroonに切り替えたのです。

Garoonの利用を始めて半年ほどですが、利用状況についてお話しください。

久本 以前から自社でアプリケーションを開発することが多く、社内から様々な開発要望が寄せられていました。フルスクラッチで開発する時間も予算も余裕がなく、大変だったのですが、今ではkintoneでアプリが作れるかもしれないという雰囲気が社内に生まれ、IT部門に依頼せずに自分たちでアプリを作り、生産性を高めようという土壌が培われつつあります。

鎗田 グループ総務で、最初に移行が必要だった立替経費申請アプリを作り、その後で人事評価アプリも作りました。それがきっかけになって、各部門が自分たちで作れると考えるようになり、購買部門などは責任者が自分で積極的にアプリを作っています。アプリの内容も、最初は基本機能だけだったのでExcelを載せるという程度のものでしたが、最近ではカスタマイズできるようになり、ユーザーの要望に沿って、作れるようになりました。

仲間としての一体感をGaroonをベースにつくり上げる

Garoonとkintoneを利用することで、社員の働き方は変わろうとしているのでしょうか。

株式会社星野リゾート グループ総務 鎗田 梨恵氏
株式会社星野リゾート
グループ総務
鎗田 梨恵氏

久本 社員が情報共有したいものを自主的にkintoneに載せるようになっていることから、Garoonのポータル機能を使って、本格的な情報共有基盤をつくり出すところに踏み出していきます。そうなれば、出社したらサイボウズを見て仕事を始めれば、そこに必要なすべての情報が載っているので、サイボウズ上で仕事を完結させることができるようになります。そこまでいけば、社員の働き方も大きく変わると思います。

早川 例えば、各施設には厨房があり、衛生管理はHACCP(ハセップ)に基づいて細心の注意を払って行っていますが、これまでは各厨房の状況をExcelの表で確認していました。しかし、今後はkintoneで共有するようにして、見える化や相談などを行うことを可能にしていく予定です。確認するだけだった今までとは大きな違いで、これによって、社員は様々な気づきを得ることができるようになり、それが働き方の変革にもつながると考えています。

2500人余りの社員が全国33カ所の施設で働いている中で、情報共有基盤の果たす役割は大きいように思いますが、そのあたりどのようにお考えですか。

久本 企業の規模が大きくなっても、フラットな組織のままで行きたいと考えています。そのためにGaroonは大きな力を発揮しており、全社員に均一な情報が提供されるとともに、出張先でも承認申請ワークフローを使って自由に意思決定ができます。各施設で働いているスタッフは星野リゾートという同じ会社の社員にもかかわらず、一度も直接会うことがない可能性もあります。その中で、同じ目標を持つ仲間としての一体感と共通認識を、Garoonをベースにした情報共有とコミュニケーションでつくり上げていこうと考えています。承認申請などの業務アプリやスケジュール管理から始めましたが、社内SNSの活用なども含めて、コミュニケーションを活性化させて、現場で元気よくお客様に接することができるような働き方を可能にするために役立てていきます。

33カ所で働く全社員で情報を共有し、コミュニケーション活性化や顧客満足度向上に積極的にGaroonを活用する
会社概要
星野リゾート

株式会社星野リゾート
・本社:長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2148
・設立:1904年(創業)
・事業内容:リゾートホテル事業、フード事業、ブライダル事業、エコツーリズム、別荘管理事業
・URL:http://hoshinoresort.com/

提供:サイボウズ株式会社