主要7機種 A4ビジネスプリンター複合機 基本性能 徹底テスト 5番勝負!! 2番勝負 エコ対応

間違いだらけのオフィスプリンター選び 迫り来る世代交代の足音「オフィスプリンター=レーザー」の常識はもう古い!

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  • 1番勝負 印字品質
  • 3番勝負 使い勝手
  • 4番勝負 印字スピード
  • 5番勝負 コスト

次に,エコに貢献する省エネ性能を比較。レーザー方式とインクジェット方式で大きな差がある項目だ。印刷原理から来る消費電力の違いを理解したうえで,個々の機種の性能を製品スペックと実機テストで明らかにした。

企業が負う社会的責任として,エコ意識の徹底は欠かせない。IT製品におけるエコ関連項目としては,消費エネルギーの抑制からリサイクルの推進,有害化学物質の排除などさまざまな観点があるが,ここでは消費電力にフォーカスした。

業務中には常に電源がオンにされるプリンターについても,消費電力はしっかりチェックすべき項目の一つだ。

ピーク電力がことのほか大きいレーザー,小規模事務所では基本電力料金のアップも

最近のIT機器はパソコンをはじめとして,プロセッサーの低電力化や電力消費の細かい制御によって省エネ化が進んでいる。プリンターや複合機も例外ではなく,ここ数年で技術が進歩して非稼働時の待機電力はかなり低く抑えられるようになった。ただ,プリンターの場合は稼働時と待機時の電力量がかなり激しく変動するという特性がある。特に,トナーを紙に定着するときに高熱が必要となるレーザープリンターは,印刷直前には1000W前後を必要とする。

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この最大消費電力の大きさがレーザーの弱点の一つ。例えば,電力会社との契約はピーク電力を基準にしなければならないため,レーザー複合機ではより大容量の契約が必要になる。小規模事務所やSOHOで家庭向けの従量制電力を使っている場合も,契約アンペア数が大きくなるにつれて月々の基本料金が上がる点で不利になる。一方,ビジネスインクジェットの最大消費電力は大きくても数十Wから100Wのため,ピーク電力については全く心配がない。

またコンセントごとの最大電力量も1500Wであるため,レーザープリンターを使用するためには1台でほぼコンセントを占有してしまう。新規で増設をする場合はコンセント工事などの料金が必要になる場合もある。

同様に,トータルの消費電力量についてもインクジェットの優位性が予想できるが,こちらは印刷内容や頻度,待機時間などによって不規則に変わるため,スペック値で単純に比べることはできない。省エネ指標として,一定の利用パターンで印刷した場合に1週間に消費する電力量の目安を示すTEC値(Typical Electricity Consumption)というものもある。しかし,TEC値はレーザープリンターや複合機向けに規定された指標のためビジネスインクジェットでは公表されておらず,両者の比較には使えない。ここでは独自の利用パターンで各製品を稼働させ積算電力量を実測してみた。

消費電力はインクジェットの圧勝,レーザーの1/5~1/10の低さ

消費電力が低いビジネスインクジェットの測定精度を確保するため,1時間に100ページ分,1日8時間相当で800ページという一般的なオフィスよりかなり大きめの印刷量なので,その絶対値よりも相互を比べる材料として見てほしい。

結果は,レーザーが0.5~0.8kWhに対して,ビジネスインクジェットは0.08~0.12kWh。インクジェットはレーザーの1/5から1/10しか電力を消費していない。レーザーの中ではリコーが最も高かったが,これはリコーが高いというより,スリープ時の電力をインクジェットより低い1W台に抑えたキヤノンなどが頑張っているからだ。

ビジネスインクジェットは,それよりもさらに1/4~1/5という低さで,省エネ性は圧倒的だ。日本HPのX576dwは稼働時こそ70Wと大きめだが,印刷が速いため待機電力に落ちるまでの時間が早く,総量としては他と大きく変わらなかった。消費電力面では,ビジネスインクジェットの4機種がレーザーに圧勝,環境への優しさが確認できた。

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