主要7機種 A4ビジネスプリンター複合機 基本性能 徹底テスト 5番勝負!! 4番勝負 印刷スピード

間違いだらけのオフィスプリンター選び 迫り来る世代交代の足音「オフィスプリンター=レーザー」の常識はもう古い!

  • その他の勝負はこちらから!
  • 1番勝負 印字品質
  • 2番勝負 エコ対応
  • 3番勝負 使い勝手
  • 5番勝負 コスト

いよいよ印刷スピードの勝負だ。「レーザー=印刷が速い」という従来のイメージが本当に正しいかどうか,実機テストの結果を基にチェックしていこう。

[画像のクリックで拡大表示]

複合機のスペックに記された印刷速度には,その機種で出せる最高速度と,国際標準のISOで規定された手順で測定した実効速度がある。どちらも速度性能の一面を示しているが,ここでは改めてオフィスでありがちな印刷やコピーの使い方を想定して実測してみた。

まず,比較的シンプルなモノクロWord文書2ページを10部と,カラーPowerPoint文書30ページというまとまった分量を,それぞれ用紙の片面に印刷してみた。ちなみに,両面印刷の場合は用紙を反転する操作に時間がかかるため,片面印刷の結果より長い時間がかかる。

[画像のクリックで拡大表示]
[画像のクリックで拡大表示]

結果は一目瞭然で,HP Officejet Pro X(以下,Pro X)576dwが圧倒的な強さを示した。ビジネスインクジェットはもちろんレーザーよりも速く,IPSiOやSateraの2倍前後,COREFIDOの1.5倍程度の速度が出ている。ちなみにCOREFIDOとIPSiOは標準状態では,Word文書2ページ目の地図がモノクロにもかかわらずカラーモードで出力されて印刷が遅くなったため,手動でモノクロ出力に設定変更して印刷している。これを考慮するとPro Xの優位性はさらに高まる。

ビジネスインクジェット同士の比較では,旧来のモデルがカラー30ページの印刷に長時間かかり,モノクロ2ページ10部の印刷と比べて2倍以上の時間がかかっているのに対して,Pro Xは1.5倍程度の時間しかかかっていない。これは傾向としてはレーザーに近く,Pro Xは明らかにこれまでとはレベルが異なる新世代のビジネスインクジェットと言うことができそうだ。

HP Officejet Pro Xは異次元の速さ 動き出しが素早いのも特徴

また,Pro Xは棒グラフ左端の隙間が狭く,パソコンで印刷の指示を出してから印刷機能が動き出すまでが速いことも見て取れる。

オフィスの日々の業務では連続大量印刷よりも,ときどき少量の印刷を行うことが多いことを考えると,この起動の速さも大きなメリットだ。さらに,複合機を15分程度休ませてスリープ状態にしてから雑誌のページをコピーしてみたところ,この傾向はより顕著だった。このテストでは,旧来のビジネスインクジェットがレーザーより健闘している点も注目だろう。レーザーは定着器を温めるウォームアップに時間がかかるのが原因だ。

ADF(自動原稿送り装置)に10ページの書類をセットして自動コピーを実行し,ADFとスキャナーの性能を併せたテストでも傾向は同じだった。片面読み取り→片面印刷の結果は7機種で最速だ。

[画像のクリックで拡大表示]
[画像のクリックで拡大表示]

最速で毎分70ページを印刷可能 レーザーを上回る高速性を実現

Pro Xシリーズの上位モデルX576dwとX551dwは,メーカー発表のスペックによると,最速で70ページ/分の能力がある。なぜここまで高速化できたのか。秘密は,その印刷ヘッドにある。Pro XはA4幅を一気に印刷できる長いヘッドを搭載しているのだ。「HPワイドテクノロジー」と称し,印刷ヘッドを10連装にすることで実現している。ノズル数は各色1万560本×4色の合計4万2240本と,まさに桁外れの規模となっている。このため,従来のインクジェット機のようなヘッドの左右移動が不要になり大幅に高速化できた。

[画像のクリックで拡大表示]

ただ,単にヘッドの幅を広げればいいというものではない。日々のビジネス業務を支えるプリンターや複合機としてユーザーに広く活用してもらうには,ビジネス文書に必要な印字品質と信頼性を確保する必要がある。具体的には1200dpiクラスの解像度で,プリンターの寿命まで安定して印刷可能な性能が求められる。画質を落とさずに高信頼に高速化するには,より高精度なインク制御やインクノズルの管理が必要となる。また,ヘッドのは交換品ではないことから,プリンター寿命まで性能が発揮できるように,ヘッドのメンテナンス機構など周辺技術も併せて開発された。

※「ISO/IEC 24734、Word®/Excel®/PDF文書の片面連続印刷をプリンタードライバーの一般オフィス設定で行ったESATの平均値。

高精度な給紙や用紙搬送性能 インクの速乾性向上も不可欠

[画像のクリックで拡大表示]

印刷が高速になれば,それだけ用紙の移動速度が上がるため,Pro Xは用紙の搬送精度も大きく向上させている。給紙トレイから多重送りのないように1枚ずつ確実に用紙を引き出し,途中で引っかかることなく用紙を送る技術が新たに開発された。ベアリング,ローラー,ギアといった機械要素の品質を向上し,さらに300以上のスター型ホイールを使ってインク移りを抑えつつ用紙の保持を可能にしている。

3番勝負で触れた速乾性インクも,その高速性を支える要素技術の一つだ。印刷ヘッドで印字した後,きょう体の内部を印刷用紙が移動して排紙トレイに達するまでに,用紙に載ったインクが乾くように設計されている。こうした,さまざまな要素技術の積み重ねの末に,新世代のビジネスインクジェット複合機はある。そして,「インクジェットはレーザーより遅い」という常識を過去のものにしたのだ。


[画像のクリックで拡大表示]
  • 5番勝負実施中!!
  • 1番勝負 印字品質
  • 2番勝負 エコ対応
  • 3番勝負 使い勝手
  • 5番勝負 コスト
新世代ビジネスインクジェットを実現した世界をリードするHPの先進テクノロジー

■アクセス履歴収集とサービス提供について

提供:日経BPイノベーションICT研究所