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応用分野の拡大が止まらないExcel

総論
応用分野の拡大が止まらないExcel

単機能で使い勝手のいいソフトウエアはあまた存在する。そうしたソフトウエアを業務ごとに使い分けているのがビジネス業務の日常でもある。ソフトウエアそれぞれにインタフェースも異なるため、単純なオペレーションミスによって、大事なファイルが消えてしまう「事故」も多発している。その中で、ひときわ異彩を放っているのが表計算ソフトとして生まれたExcelだ。自身の進化や機能拡張ツールによって拡大する一方の活用分野の今を追った。

進化を続けるExcelと周辺環境

 優れたソフトウエアは機能拡張型の環境が整って一大勢力を作り上げていく傾向にある。それが同時にソフトウエアの存在価値を高めていくといった循環を持つことが多い。オープンソース型のアプリケーションやフリーウエア、シェアウエアによくある傾向だ。市販パッケージ型でも、「デファクト」といわれるソフトウエアはそうした成長の軌跡をたどるケースが多い。

 その代表格がExcelだろう。数表を作成し、四則演算、平均値や合計値の集計、それらの数値を基にしたグラフ作成などに用いられる表計算ソフトとして誕生した。幾多のバージョンアップやサードパーティの機能拡張ツールの充実を経て、「進化」ともいえる拡大を続けている。

 また、その利用環境の柔軟性も進化を支える大きな要因になっている。WindowsPC、Mac、タブレット、スマートフォンといった、ほとんどのデジタル端末で利用可能なだけでなく、クラウド環境にも対応している。そのため、職場でも、自宅でも、外出先でも、いつでも、だれでも同じような作業を共有できる。

 今では、インストールされていないパソコンをビジネスの現場で探すのは容易ではない。それほどまでに、様々なシーンでビジネスの必須アイテムとしての存在感を持っている。

 その有効活用を考える時、「データ」の入出力をベースに、任意の条件に合わせた数表変換や集計を行うアプリケーションと捉えた方が利用範囲の拡大を説明しやすい。

ビッグデータ分野でもExcelが活躍する

 代表的な応用分野は帳票と基幹システム連動だろう。帳票は専用のソフトウエア市場が確立されていることからわかるように、どのようなビジネスにもついて回る基本的な業務だ。そうした業務も、プログラミングの専門知識のないスタッフでも比較的容易に構築できるのがExcelだ。入力シートに管理したい情報を入力すると、リアルタイムに計算シートにデータが渡され、表示シートにはレポートが作成されている。こうしたことが、ベーシックなシートとブック機能だけで難なく実現できる。これなら帳票専用のソフトウエアはもう要らない。

 企業情報システム構築においては、基幹システムへのデータ入力・出力管理は非常に重要な要件になってくる。そこでは、プログラミングを行うことなく、ユーザーのワークスタイルもまったく変えずに、基幹システムとの連携を可能にするツールが活躍している。これは企業の情報システム環境にとって大きなメリットとなる。

 また、最近の応用分野ではビッグデータやクリエイティブの領域までその活用範囲を拡大している。ビッグデータの分野では、売上情報や統計情報などの複数のデータを手元で自在に視覚化することに一役買っている。ポイントは、アナリティクス担当者でなくては行うことができなかったような分析も、現場の社員自らがデータ分析できる環境を手軽に実現することができるというところにある。

 ウェブ制作現場では、膨大な量の規則的な定性情報を扱うケースが多い。そうしたデータを改修したり、同じタグを連続出力などに威力を発揮するのがExcelのシートだ。そうしたコーディング上の作業だけではなく、ウェブ構築のベースとなるサイトツリーやデザインのためのワイヤーフレーム作成では欠かせないツールとなっている。

 このようにExcelは、オフィス業務からクリエイティブ分野、開発、データ分析にも対応できる応用範囲が広いツールとして成長し続けている。まずは、自社業務の何を解決したいのかを明確にし、そこに活用できないかという視点を持つことが大事である。おそらくほとんどの課題に応えてくれるだろう。そんな環境が整っているのがExcelの強みと言ってもいい。

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