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世界標準のIT資産管理ソリューション

ウチダスペクトラムのIT資産管理サービス「ITAM(SAM)統合ライフサイクルサービス」において、自動化の仕組みを提供しているのがフレクセラ・ソフトウェアの製品である。適切な業務プロセスを自動化するシステムとして同社製品を組み込むことで、効率的かつ確実なIT資産管理業務システムを実現することができる。両社のコラボレーションにより、クライアントからサーバーまでエンド・ツー・エンドのIT資産管理サービスが可能になった。

マースクはライセンス料を3割削減
P&Gは導入後すぐに3000万ドル削減

スクワィヤーズ・コートニー 氏
フレクセラ・ソフトウェア合同会社
日本カントリーマネジャー
スクワィヤーズ・コートニー

ウチダスペクトラムの新しいIT資産管理サービス「ITAM(SAM)統合ライフサイクルサービス」について、前回説明した。今回は、このマネージドサービスの実現のために実装されているフレクセラ・ソフトウェア製品の実力について見てみたい。

まずは、その製品の実績を示すのが分かりやすいだろう。フレクセラ・ソフトウェアのIT資産管理ソリューションは世界1500社以上で採用されており、日本でも既に4社の大企業が導入している。4社の業種は製造業や金融業、サービス業など様々だ。

フレクセラ・ソフトウェアのユーザー企業には、世界のそうそうたる企業が名を連ねている。ボーイングやロイヤル・ダッチ・シェル、BP、シティバンク、HSBC、デル、シーメンス、ボーダフォン、テキサス・インスツルメンツ、グッドイヤー、ヒルトン・ホテルズ&リゾーツなどなど。

「例えば、デンマークに本社を構える世界最大級の海運会社、A.P.モラー・マースクは2010年に新しいIT資産管理プログラムを導入。フレクセラ製品をその中核に位置付けました。同社はIT資産の可視化と管理を進めつつ、グローバル契約統合を実現。製品導入後ほぼ半年で、ソフトウエアライセンス料を約3割削減することに成功しました」と語るのは、フレクセラ・ソフトウェアのスクワィヤーズ・コートニー氏。マースクは従業員数10万人を超える大企業だけに、本気でIT資産管理に取り組んだ場合の財務的なインパクトは大きい。

もう一つ、P&Gの事例である。同社はフレクセラ・ソフトウェアの製品を導入することで、SAPやオラクルといったサーバー側のソフトウエアについて、仮想環境のコアライセンスを正確に把握できるようになった。これにより、3000万ドル以上のコスト削減を即時に実現できたという。

手間をかけてアップデートする
三つのライブラリに強み

マースクやP&Gほどの大規模ユーザーでなくても、「1年で数億~数十億円のライセンス料削減を実現するケースは多い」とコートニー氏。さらに、IT資産の管理を徹底することにより、導入時だけでなく、長期的にライセンス料の低減を図ることができるという。

「業務で広く利用されているソフトウエアであっても、まったく使わない、またはほとんど使わない従業員がいます。こうしたユーザー分のライセンスはムダですが、いつでも使えるようにライセンスを広く割り当てているケースが数多く見受けられます。IT資産管理の成熟度がレベルアップすれば、そうした実稼働率の低いライセンスを識別し、いったんリソースプールに戻して新規ユーザーに提供する、あるいはベンダーとの契約数を減らすといった施策が可能になります」とコートニー氏は説明する。

なぜ、グローバル企業の多くがフレクセラを選ぶのか。同社の強みは、IT資産管理の自動化を実現する三つのライブラリにあるとコートニー氏は言う。

「一つめは利用されているソフトウエアのインベントリを収集し、名寄せなどをした上で正式な製品名として突合を自動化するライブラリです。インベントリで収集した製品名のマイナーバージョンの違いを起因とするゆれにより、突合すべきソフトウエア名がバラバラだと、自動化し効率的に管理することはできません。二つめが購入したライセンスの発注書を基に利用規約(PUR:Product Use Rights)にひも付けて管理するための最小在庫管理単位(SKU:Stock Keeping Unit)のマスターです。三つめが契約ごとのコンプライアンス管理に必要となる測定項目を自動化するためのロジックの基となる利用規約ライブラリです」

一般的に、ソフトウエアは同じ製品名であっても契約形態により利用規約が異なるので、別の商品として管理する必要がある。例えば、OEM版、パッケージ版、永年包括契約(デバイスパーペチュアル EA)、サブスクリプション(ESA)、ユーザーサブスクリプションで全く異なる利用規約が適用されている。こうした多様なライセンス契約の違いを管理するための管理単位がSKUである。

また、利用規約のライブラリというのは、複雑な契約のPURの中身をアルゴリズム化したものだ。

「利用規約を辞書化するには相当の時間と労力とノウハウが必要です。当社の場合、一つの利用規約を辞書に落とし込むのに4、5年かかります。しかも、たびたび変更されるので、その度に辞書をアップデートしなければなりません」とコートニー氏。手間をかけて三つのライブラリを整備したことにより、IT資産管理の効率的な自動化が可能になった。

ユーザーとデバイス両方の軸で
クライアント側の資産を管理する

ただし、フレクセラ・ソフトウェア製品のようなツールさえ導入すれば、IT資産ライフサイクル管理の業務システムができあがるというものではない。前提となるのは、IT資産管理の組織横断的な業務プロセスを設計し、構築すること。そして、適切な業務プロセスの自動化ツールとして運用設計することで、フレクセラ・ソフトウェア製品はその効果を発揮する。

その意味で、IT資産管理の業務プロセスに精通するウチダスペクトラムと強力な製品を持つフレクセラ・ソフトウェアのコラボレーションは、最適な組み合わせだといえるだろう。

ITAM(SAM)統合ライフサイクルサービスで実現した両社の協業には、別の側面もある。国内市場で実績が豊富なウチダスペクトラム、グローバル市場で強みを持つフレクセラ・ソフトウェアという組み合わせは、このサービスのスコープをエンド・ツー・エンドのグローバル規模対応を可能とし、より充実したものにしている。

「当社は以前からIT資産管理サービスを提供していましたが、その対象はクライアント端末に限られていました。今回、フレクセラとのグローバルアライアンスを提携することでサーバーを含めた包括的なIT資産管理サービスのグローバル規模での提供が実現できました」とウチダスペクトラムの紀平克哉氏は話す。

武内 烈 氏
「クライアントからサーバーまで、包括的なIT資産管理サービスを提供します」(紀平氏)

ウチダスペクトラムのITAM(SAM)統合ライフサイクルサービスは、顧客企業との長期的な関係を前提としたサービスである。「あるべき姿」に到達するまでには何年もかかる。多くの企業がこれまで進めてきたサーバー統合などにより、サーバー側IT資産の一元管理についてはかなり進めやすい環境が生まれてきた。

その一方で、クライアント側ではモバイル端末の普及により複雑さが増しており、IT資産管理の難度も高まっている。従来、クライアントの管理はデバイス単位で行われてきたが、それだけでは対応できなくなってきている。

「クラウドサービスのユーザーサブスクリプションモデルが普及する中で、デバイス軸だけでは管理できなくなっています。1人のユーザーがPCとスマートデバイスなど何台もの端末を使うような状況に対応するには、ユーザー軸でもライセンスを管理しなければなりません。つまり、ユーザーとデバイスという両方の軸で管理できる環境が必要です。契約から調達、導入、運用のライフサイクルにおいて、品質の高い反復性をもった業務プロセスの一貫したマネジメントが求められているのです」(紀平氏)

最終的に実現すべきサービスの姿
最終的に実現すべきサービスの姿
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IT資産のライフサイクルにおいて一貫したマネジメントが求められている

IT資産管理の重要性がますます高まる中、対象となるIT環境は複雑を極めている。真剣に取り組み、成功させるためにはそれなりの覚悟と投資が必要だが、成功させることができれば、大きなリターンが期待できる。しかし、その一方で、失敗すれば投資した多額の資金や労力だけでなく、セキュリティ、コンプライアンス、ガバナンスなど影響範囲は広く、大きなロスにもなり得る。欧米のグローバル企業でのIT資産管理の成熟度が着実に高まっている今、日本企業の選択肢は、「やるか、やらないのか」ではなく、成功を担保するためのパートナーとして「誰を選ぶのか」を判断する時を迎えたといえる。

お問い合わせ先
フレクセラ・ソフトウェア合同会社
ウチダスペクトラム株式会社