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マイナンバーの開始まで残りわずか 登録・管理の外部委託で負荷を軽減

だいこう証券ビジネス/野村総合研究所(NRI)

マイナンバーの開始まで残りわずか
登録・管理の外部委託で負荷を軽減

マイナンバー制度の開始まで、あと6カ月。企業は社内システムの改修に加え、マイナンバーの取扱準備で大きな負荷がかかる。だいこう証券ビジネスの講演では、開始までに企業が行うべき事項や設備構築、データ整備、規定の策定などを解説。そして、野村総合研究所はマイナンバー取扱事務の負担を軽減するサービスの内容とメリットをアピールした。

マイナンバー事務は自社か外部かの経営判断を

株式会社だいこう証券ビジネス
執行役員
業務企画部長
田岡 成基(しげき)

 「マイナンバー制度の開始まで、残りわずか。企業がすべきことは山ほどあります」。こう話すのは、だいこう証券ビジネスの田岡成基氏だ。まず、6月頃から新運用フローと業務の詳細を決める作業に着手する。そして、社員や株主、契約者などに配付する部材の確定や、マイナンバーを保管する場所の設備工事の発注を夏までに済ませる。

 秋以降には配付資料の印刷、管理基準や規定の策定、持株会などマイナンバー提供先との委託契約、社員への利用目的の告知、事務取扱担当者の研修、報酬を支払っている顧問弁護士などへの周知、マイナンバー収集のためのリハーサルなどを行う必要があるという。

 マイナンバー制度の開始により、企業ではマイナンバーの収集、保管、利用、廃棄に関わる業務フローが追加されることになる。「番号法や特定個人情報保護ガイドラインを順守する業務フローの設計や、マニュアル制定、プロセス管理などの準備が必要です」と田岡氏は述べる。マイナンバー収集では、いつ、どの部署の誰が(収集の担当者)、どこで(人事部に持参または郵送など)、どのような方法で(紙やシステム)、誰から(社員や株主、契約相手など)提供を受けるか、あらかじめ決める必要がある。

 設備構築では、ガイドラインの物理的安全管理措置に対応した設備を準備する。特定個人情報を取り扱う区域の管理では、ICカードなどを用いた入退室管理や持込機器の制限に配慮する。そして、データ整備は社員から提供されたマイナンバーを自社以外に提供する場合、あらかじめ社員に告知することや、マイナンバーの収集業務を各機関から受託する必要がある。

 例えば持株会の場合、株主の社員に配当の支払調書を作成するため、マイナンバーが必要になる。本来は持株会が収集することになるが、会社が収集したマイナンバーを利用することも考えられる。「その際、会社は持株会会員である社員に利用目的を伝えるとともに、持株会は会社と収集委託契約を結ぶ必要があります」と田岡氏は説明する。

 マイナンバー開始まで6カ月余りとなり、収集などの事務を自社で行うか、社外の“専門家”に任せるかの経営判断が求められている。

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マイナンバー取扱事務を“専門家”にアウトソーシング

株式会社野村総合研究所
新事業企画室長
渋谷 直人

 続いて、野村総合研究所(NRI)の渋谷直人氏が登壇。自社で何を準備してよいのか分からない、マイナンバーに関わる事務を丸ごとアウトソーシングしたいという金融機関や事業会社の選択肢として、NRIとだいこう証券ビジネスが提供する「マイナンバー登録・管理サービス」について説明した。

 サービスのコンセプトは、(1)既存業務への影響を極力排除、(2)特定個人情報の保有を極力排除し、情報漏洩リスクを極小化、(3)サービス利用を前提とした規定、取扱要領、業務フロー、業務手順書などのひな型を提供、(4)各社の状況に応じたサービスメニューの選択、の4点だ。

 「自社でシステムを構築する場合、既存システムに手を加えたり、テストを行ったりする必要がありますが、アウトソーシングすることで現在の業務やシステムへの影響を回避できます」と渋谷氏は説明する。

 サービスメニューのうち、「マイナンバーの登録・管理」は、マイナンバーを取得し、本人確認を行った上で保管。支払調書など決められた書式に従ってマイナンバーを付記し、提出先用に出力する。

 このほか、制度対応に必要な現行業務の分析を行い、マイナンバー取扱事務や特定個人情報の範囲を明確化する「現行業務分析支援」、事務取扱担当者の役割を明確化し、基本方針および取扱規定を策定する「安全管理措置構築支援」、社内教育や研修の実施を支援する「教育・研修支援」のサービスをトータルに用意する。「マイナンバーの収集のみ、あるいは保管のみ委託したいといった企業の要望にも対応します」と渋谷氏は述べる。

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収集・保管体制をシェアしコストダウンを可能に

 マイナンバーの収集事務はBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)で豊富な実績を持つだいこう証券ビジネスが実施し、データセンター運用は金融系システムに強いNRIが担当する。

 このサービスを利用する利点は、共同利用型アウトソーシングによるコストメリットが図れることだ。強固なセキュリティ対策が施されたデータセンターのファシリティや、マイナンバーの収集・保管体制をシェアすることでコストダウンが可能になる。

 また、サービス利用者にはガイドラインに準拠した同一水準の安全管理措置を実現。マイナンバー取扱規定やマニュアル、業務フローなどのひな型も用意され、自社でカスタマイズできる。

 給与または報酬を支払っている全ての企業に留意してほしいのは、マイナンバー制度の開始が近づき、用紙や封筒の作成、印刷などの作業や、本人確認などを行うオペレーターの業務が集中し、準備が間に合わなくなる恐れがあることだ。「マイナンバー登録・管理サービスを利用していただくことで、確実なリソース・資材調達、準備が可能です」と渋谷氏は話す。マイナンバーは取扱事務だけでなく、安全管理の負担も大きくなる。アウトソーシングサービスの活用を選択肢に入れるのも方法だろう。

※この内容は、2015年3月時点で入手しうる情報に基づいており、今後、政府・業界団体等の動きにより、変更が生じる可能性があります。
※だいこう証券ビジネスのマイナンバー関連サービスにつきましては、金融商品取引業者および登録金融機関のお客様を対象としておりますが、それ以外のお客様につきましても、現在法令上必要な手続きを進めております。

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