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場所や時間に制約されることなく早く・簡単にマイナンバーを収集

NTTデータ

場所や時間に制約されることなく
早く・簡単にマイナンバーを収集

マイナンバー制度では、従業員などからのマイナンバーの収集が企業に義務付けられている。NTTデータではスマホを使ってマイナンバー収集・登録をアウトソーシングする「番号収集代行サービス」の実証実験を実施。講演ではスマホでの登録方法や、マイナンバーの収集・保管・提出を支援する「企業向けマイナンバーサービス」の計画を説明した。

マイナンバー事務のBPOで番号管理のリスクをヘッジ

株式会社NTTデータ
パブリック&フィナンシャル事業推進部
オープンイノベーション事業創発室
課長
花谷 昌弘 氏

 企業ではマイナンバー制度の開始に合わせ、社員とその扶養家族、パートやアルバイト、税理士、講師などから短期間でマイナンバーを漏れなく集める必要がある。だが、多数の拠点で従業員やパート・アルバイトが働く企業の場合、「漏れなく収集するのは困難が予想されます」とNTTデータの花谷昌弘氏は指摘する。中元や歳暮といった繁忙期のみアルバイトを雇う場合、雇用契約が終了するまでの短期間にマイナンバーを集めなければならない。収集するための場所と時間の確保、事務取扱担当者の研修も必要になる。

 さらに、複数の会社でアルバイトする人もいる。企業ごとに収集の手順が異なると混乱することも予想される。そこで、「マイナンバーを漏れなく集めるためには、早く、簡単、確実で、標準的な収集方法が必要です」と花谷氏は強調する。

 マイナンバー収集には、他人のなりすましなどを防止するため、厳格な本人確認が求められる。本人確認では、正しい番号であることの確認(通知カードまたは番号付き住民票などによる番号確認)と、手続きを行っている人が番号の正しい持ち主であることの確認(運転免許証またはパスポートなどによる身元確認)が必要になる。

 この本人確認について、花谷氏は次のように説明する。「入社時に運転免許証や住民票などで本人確認が済んでいる場合、従業員が本人のID/パスワードを使って社内システムにログインし、マイナンバーを収集・登録する仕組みを設けることで、本人確認が可能です」。

 こうしたマイナンバー制度の運用ルールは度々、追加されており、「常に自社でウオッチするのは大変です。マイナンバー事務をアウトソーシングする場合、自社運用に比べコストがかかることもありますが、漏れのない収集・登録や法令順守に関わるリスクをヘッジできます」と花谷氏はBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の意義を述べる。

 そして、NTTデータが企業や金融機関向けに提供を予定している「番号収集代行サービス」の概要を説明。このサービスの特長は、従業員・顧客からのマイナンバー収集方法として、郵送による提出のほか、スマホなど電子媒体での提出をサポートしていることだ。NTTデータでは、スマホを使って社内で収集・登録の実証実験を実施しており、その模様を紹介した。

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スマホやタブレットを使って簡単にマイナンバーを登録

 実証実験では、事前に本人確認している企業が社員のマイナンバーを収集する際のフローを想定。金融機関は口座開設時や契約時に本人確認を行っているので、事前に本人確認している企業と同じフローでマイナンバーを収集・登録できる。ちなみに、実験では通知カードの代わりに健康保険証を使用した。

 マイナンバー収集・登録の手順は、まず、スマホに専用アプリをダウンロードする。その後アプリを起動し、NTTデータから収集対象者となる各人に配布されたID/パスワードを使ってシステムにログインし、アプリを起動するとホーム画面が表示され、画面の説明に従って操作していく。

 読み取りボタンをタッチすると自動的にスマホのカメラ機能が起動してカードを撮影。アプリがカードの画像情報を文字情報にOCR変換し、画面に表示された氏名、生年月日、個人番号を確認後、登録画面で内容を確認した後、登録し、終了する。また、本人確認が必要な場合は、本人確認用の運転免許証を読み取るフローが追加され、カードと運転免許証の氏名、生年月日が一致していることを確認後、登録する。

 「スマホで収集・登録した情報は暗号通信でNTTデータのデータセンターに送信後、スマホの画像情報は消去され、情報漏洩を防止します」と花谷氏は安全性をアピールする。

 番号収集代行サービスは、現在、iOSとAndroidのスマホとタブレットに対応する。スーパーやコンビニなど多数の拠点がある企業は、各拠点のタブレットに専用アプリをダウンロードして収集・登録することも可能だ。

 「職場ごとにパートやアルバイトに登録してもらう場合にも、各人にID/パスワードを配布するので、本人確認ができます」(花谷氏)。従業員は時間や場所の制約を受けずに効率的なマイナンバー提出が可能なほか、企業は本人確認やマイナンバー事務の業務負荷を軽減でき、双方にメリットがある。

※画面は実証実験当時のものであり、本番サービスとは異なる可能性があります。
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高信頼のデータセンターからマイナンバーサービスを提供

 NTTデータが計画している「企業向けマイナンバーサービス」は、マイナンバーの収集・保管・提出などを包括的にサポートする。マイナンバーの収集は、郵送やスマホ・タブレットのほか、PCのWebブラウザーの利用を検討しているという。マイナンバーの保管は、強固なセキュリティ対策など高い信頼性を備え、金融機関をはじめ、多くの企業で利用されるNTTデータのデータセンター内で行われる。

 帳票/データの作成、国税庁やハローワークなどへ帳票/データの提出も行い、企業のマイナンバー事務の業務負荷を軽減する。「企業ニーズに応じ、マイナンバーの収集のみ当社で行い、保管や既存の人事・給与システムへのデータ登録などは企業自身で実施することも可能です」と花谷氏は述べる。

 NTTデータでは、企業や金融機関などに向け、簡単・確実なマイナンバー収集・登録など手順の共通化を提案していく考えだ。

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