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「モノ×ICT×人」の価値を創造

東芝 映像や音声などのデータを活用して
「モノ×ICT×人」の価値を創造

東芝は長年、映像や音声などを扱うメディアインテリジェンス技術に取り組んできた。その結実ともいえるのが、2015年夏にリリースした音声・映像活用クラウドサービス「RECAIUS(リカイアス)」である。既に海外からの旅行客向けの各種案内の同時通訳サービスや、銀行向けのインターネット相続相談サービスなどで導入され効果を上げている。さらなる進化に向け、研究開発にも積極的だ。

株式会社 東芝
インダストリアルICTソリューション社
商品統括部
参事
香川 弘一

 「モノのインターネット」は「人とモノがつながる世界」へと裾野を広げつつある。「モノ×ICT×人」によって新しい価値が生まれる。東芝はこれを「人を想うIoT」という言葉で表現している。

 では、人とモノはどのようにつながるのか。東芝の香川弘一氏は次のように説明する。「画像や音声、各種センサーデータなどを組み合わせることで、人の感情や意図を読み取ることができるようになりました。また、音声合成や同時通訳などの技術を通じて、人に何かを伝えたり、対話したりすることもできます。これらを機械学習で進化させられるものを、私たちは『メディアインテリジェンス技術』と呼んでいます」。こうした技術を集めて2015年夏に提供開始されたのが、音声・映像活用クラウドサービス「RECAIUS(リカイアス)」である。

本格的な実用フェーズに入った
メディアインテリジェンス技術

 「軽井沢のショッピングモール向けに、同時通訳(日対英・中)のサービスを提供しています。海外からの旅行客と、RECAIUSにつながったスマホを用いて円滑なご案内を図るという仕組みです」と香川氏は話す。

 同じくインバウンド対応を目的とした事例だが、福岡の天神地下街では同時通訳案内だけでなく、位置情報サービスや多言語サイネージなども組み合わせた実証実験が行われた。

 2014年秋にスタートした銀行向けのインターネット相続相談サービスにおいても、メディアインテリジェンス技術が活用されている。相談のため何度も窓口に足を運ぶのは、顧客だけでなく銀行にとっても負担になる。「そこで、音声認識と音声合成の技術、そして相続相談のノウハウを対話知識として取り込み、インターネット経由で人に話すような自然なやり取りで相続相談に自動対応できる仕組みを構築。この知的対話システムは他行からも評価いただき、別の3行でも採用されました」(香川氏)。

 さらに、東芝はより難しいテーマにも挑戦している。「コミュニケーション支援分野の一例として、国境を越えたビジネス会議の支援があります。海外拠点と国内拠点をテレビ会議でつなぎ、同時通訳の技術によってスムーズなコミュニケーションを支援するものです。ハードルの高いチャレンジですが、徐々に実用レベルのものができつつあります」と香川氏。

 このほかにも、フィールド作業支援、モニタリングやセキュリティ、コンテンツ制作などの分野でRECAIUSへの期待は大きい。

 東芝は顧客企業との共創に積極的に取り組み、モノとICTと人をつなげるRECAIUSで安心・快適に過ごせる社会を目指して、メディアインテリジェンス技術を進化させていく考えだ。

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