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モノづくりの知見でIoT時代に新しい扉を

東芝 モノづくりのノウハウを生かし
IoT時代に新しい扉を開く

東芝は、長年蓄積したモノづくりのノウハウや半導体や組み込みソフトウエアなどの技術を生かして、独自のアプローチでIoTソリューションを提供している。そのコンセプトは「Chip to Cloud」。エッジ側でデータ処理などを行うことで、よりスマートかつ効率的なオペレーションが可能になる。GEやシスコシステムズなど世界的なメジャープレーヤーとの協業にも積極的だ。

株式会社 東芝
インダストリアルICTソリューション社
IoT技師長
中村 公弘

 IoTへの関心が急速に高まる中で、多くの製造業はIoTを活用したサービスを模索している。モノだけでなく、「モノ+こと」を提供して付加価値を高める狙いだ。例えば、予防保守や劣化分析などのサービスを提供するためには、設備などにセンサーを取り付けて状況を可視化する必要がある。「つながることを前提としたモノづくり、システムづくりが求められています」と、東芝の中村公弘氏は語る。

 さらに、中村氏は「IoTには3段階のステージがある」と指摘する。ステージ1の主役はスマートマシンだ。プラントや産業機器などを遠隔監視して効率的な保守を行うことが主たるテーマであり、コスト削減のためのIoTと言うこともできる。

 ステージ2は「モノ×ICT」により、価値向上や最適化を目指すIoTである。

 例えば、東芝の半導体工場では4000台の製造装置をつなげ、リアルタイムにデータを収集している。「こうしてペタバイト(PB)クラスのビッグデータを蓄積・解析することで、歩留まりや生産効率の向上、稼働率の最大化につなげています」と中村氏。このようなスマートファクトリーには、東芝のIoTへの取り組みが端的な形で示されている。つまり、長年のモノづくりの経験に根差したIoTだ。

「Chip to Cloud」で
顧客と共に価値創造を目指す

 「当社は『Chip to Cloud』というコンセプトに沿って、製品や設備を相互につなぐ、あるいはクラウドにつなぐことで新しい価値創造を目指しています。製品や設備の中には、データ処理のソフトウエアやクラウドとの連携機能を組み込んだチップが搭載されます。これまで培ってきた製品や半導体、組み込みソフトなどの技術を生かして、IoT時代にふさわしい仕組みを実現していきます」(中村氏)

 そこで、重要な要素となるのがエッジコンピューティングだ。設備やデバイスなどエッジ側で一定の処理や判断を行うことで、きめ細かな状況把握やリアルタイムでの低遅延処理が可能になる。この考え方は、最近注目されているフォグコンピューティングにも通じる。そこで、シスコシステムズやインテル、マイクロソフトなどが加盟する「OpenFog Consortium」に、東芝は日本企業として初めて参加し、エッジコンピューティングの領域を強化していく計画だ。

 このほか、IIoT(Industrial IoT)分野においては、GEとの協業も進めている。

 「東芝の強みを生かしつつ、他社と協力してIoTソリューションを提供していきます。お客様と一緒に、新しい価値づくりに取り組んでいきたい」と中村氏は意気込みを語る。その延長線上にあるのは、「モノ×ICT×人」のIoTであるステージ3の世界だ。この分野においても、先進的なプロジェクトが多数走っているという。

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